林義郎の発言 (公害対策並びに環境保全特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○林(義)委員 当局の方がおられないようですから、問題を残したままでこれをやらなくちゃいかぬと思いますが、一体電調審というのはどういうことをするのかという問題にまたなってくるだろうと思うのです。
 一つには、電源開発促進法が制定されましたのが昭和二十七年であります。当時は、やはり電力というものを急速に整備することが日本の経済復興のために非常に必要なことであるということで、議員立法でこの法律ができたのであります。本来この電源開発促進法では、その名の示すとおり、やはり電力をたくさんつくっていけというのが一つの法律のねらいでありますし、九電力に任せておったのではこれはできないから、電源開発株式会社というものもつくって補っていこう、国策会社をつくってやっていこうという形でできたわけであります。その後、いまのお話のような、電源開発をやっていくときにおきましては環境保全問題、そういったものもこの場においていろいろと討議をしていかなければならないという形に漸次変質をしてきたわけであります。
 最初に申しましたように、この渥美火力の問題にいたしましても、非常にむずかしい五・何%という形、あるいはいまの渥美火力を抜きますと〇・二%程度の予備率しかないという状況になってくるわけであります。中部電力管内でありますから、関西電力なり東京電力という非常に大きな電力会社が両方にあるから、その電力会社から広域融通でも受ければよろしいという安易な考え方があるかもしれませんが、私は、電力というものにああした地域的な独占を与えておるのは、やはり地域の電力需要に応じてそれぞれの電力会社が自分の力によって発電所をつくって供給をしていくということをするからこそ独占的なものを免許制によって与えているのがたてまえだろうと思うのです。それでなければ独占的な地位を電力会社に与える必要は毫もないと私は思うのです。供給というものの責任を十分に考えてやってもらわなければならない。ところがその供給の問題につきまして、いま申したように、〇・二%などというような全くぎりぎりの予備率のところまで来ている。〇・二%というのは、ちょっとどこかの発電所が故障しますとすぐに停電騒ぎになる、あるいは節電を大幅にやってもらわなければならない、こういうような状態がもうすぐ五十三年には来るわけであります。
 この渥美火力の問題にいたしましても、いま私は具体的な被害の問題だけ申し上げました。申し上げましたが、実は地元では大変な騒ぎになっておりまして、四十五年に話が始まった。四十五年でありますから、もう約七年間かかっていろいろな話があったわけであります。地元の意見もいろいろあったと私は思いますし、一番端的な例は、ついこの前でありますけれども、ことしの一月に渥美町の町長選挙というのがありました。それでこの電力を建てることについての賛成派、反対派とそれぞれ町長候補を立てて争ったわけでありますが、やはり私は、住民の意向がそうした形の選挙によって出てくるということは一つのおもしろいケースだと思いますけれども、その結果は、投票総数一万四千九百七十六票に対して賛成が七千六百八十八、反対が七千百四十二というふうな差で、電源開発促進派が勝っておるわけであります。まあその反対派の意向も十分に考慮しなければならないが、住民の意向というふうなことになればそういうふうな形である。いろいろな問題がありますけれども、そうした住民の意向がたまたま町長選挙というような形で表明されたということは、やはりその意向というものを十分に尊重をしてやっていくことが必要だろうと私は思います。
 ところが、いろいろとまたその電源開発の問題で経済企画庁を中心にして審議会をやられる。それから今度また異議申し立てがあれば、この異議申し立てについての返事をどうするかというのもよくわからない。住民の意向というものがそういうふうにはっきり出てきた場合にはやはり勇気を持って住民の大多数の意向に沿ったような運営をすべきだろう、私はこう思うのです。その辺につきまして長官はどういうふうにお考えでありますか。これは環境庁長官ということでなくてまたお願いするのですけれども、こういった問題は単に環境問題とかなんとかという形でない、裏に非常に電力危機の問題があるし、そういった問題も踏まえたいろいろな判断をしていかなければならないことだと思いますから、その辺につきましてどういうふうにお考えになるのか、お答えをいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 108004209X00919770419_020

発言者: 林義郎

speaker_id: 33770

日付: 1977-04-19

院: 衆議院

会議名: 公害対策並びに環境保全特別委員会