鳩山威一郎の発言 (本会議)
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○国務大臣(鳩山威一郎君) 昭和五十二年五月二十七日にモスクワにおいて署名いたしました北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、趣旨の御説明を申し上げます。
政府は、昨年十二月十日、二百海里漁業水域設定に関するソ連邦最高会議幹部会令が発布されたことに伴い、本年二月末より、ソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間で両国間に新たな漁業秩序をつくり上げるための交渉を行った結果、昭和五十二年五月二十七日モスクワにおいてわが方鈴木農林大臣及び重光駐ソ大使とソ連側イシコフ漁業大臣との間で、北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する両国政府の間の協定に署名を行いました。この協定について、その主な点を御説明申し上げますと次のとおりでございます。
この協定は、日本国の国民及び漁船が伝統的に漁業に従事してきたソ連邦沿岸に接続する海域において、協定の発効の日から昭和五十二年十二月三十一日までの間における日本国の国民及び漁船が漁獲を行う手続及び条件を定めるものであります。
この協定の適用水域は、一九七六年十二月十日付ソ連邦最高会議幹部会令及びソ連邦政府の決定に従い定められる北西太平洋のソ連邦沿岸に接続する海域と定められています。ただし、同時にこの協定のいかなる規定も日ソ両国の間の相互の関係における諸問題について、いずれの政府の立場または見解をも害するものとみなしてはならない旨別途規定されておりますので、日ソ両国の多年の懸案である北方領土問題に関するわが国の基本的立場はいささかも害されておりません。
また、わが国国民及び漁船がソ連邦の二百海里水域内で漁獲を行う権利は、ソ連邦がわが国沿岸水域における伝統的操業を継続する権利を維持するとの相互利益の原則に立って与えられることがあわせて規定されております。この規定は、近くわが国の漁業水域に関する暫定措置法が施行されることを念頭に置きつつ、同法のもとでわが国沿岸水域におけるソ連邦の国民及び漁船の漁獲を認める用意があるとの趣旨を述べたものであります。具体的なソ連の漁獲の手続及び条件は、いわゆるソ日協定で規定することになりますが、わが国は、十二海里領海内の漁獲を認めない方針であることは言うまでもありません。さらに、二百海里漁業水域を前提とした諸外国の取り決めの場合と同様、この協定においても日本側は、ソ連邦の二百海里水域内の操業に当たり、ソ連側当局の許可証を受け、取り締まりに服し、また、この協定及びこれに関連するソ連邦の国内規則に違反した場合、ソ連邦の法律に従い責任を負う旨合意しており、また、漁獲量の割り当て及び漁業区域等については、この協定の署名の日に両大臣間で交換された水産当局の問の書簡に掲げられております。
われらの父祖が心血を注いで開拓した北洋漁場におけるわが国漁船の円滑な操業の維持は、わが国にとってきわめて重要な課題であります。今次交渉が妥結に至ったことは、国交回復後の日ソ両国の友好関係において終始重要な柱の一つとなってきた日ソ漁業関係、ひいては日ソ関係全般にとり、有益であると思われます。他方、今回の協定交渉に九十日近くを費やし、その間北洋漁業者を初めとする関係各位における多大の苦痛と心労を想起すれば、早急にこの協定の御承認を得られるよう格別の御配慮を得たい次第でございます。
以上が、北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の趣旨でございます。
以上でございます。(拍手)
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北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の趣旨説明に対する質疑