福田赳夫の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(福田赳夫君) まず、わが国の領土的主張が、この協定では貫かれておらないんじゃないかというお尋ねでございますが、これはもうしばしば申し述べておりますので、省略をさせていただます。
また、私からコスイギン首相並びにブレジネフ書記長に対する親書の内容いかん、こういうお話でありますが、これも先ほど申し上げたとおりでありますので、これまた省略をいたします。
政府は、平和条約締結の前におきましても、歯舞、色丹だけでも早く返させたらどうか、こういう御所見でございますが、これは御承知のとおり、一九五六年の日ソ共同宣言によりまして、これは平和条約締結後に現実にわが国に引き渡す、こういうことになっております問題でございますが、私どもはこの歯舞、色丹だけで満足するわけじゃない。これは択捉、国後、これを含めなければ領土問題の解決にはならぬ、こういうふうに考えておるわけでございます。その一部の歯舞、色丹だけを返して、あとはうやむやにするというか、たな上げにしておくというようなことになりますると、実際は、私は、択捉、国後を放棄したんだということになるのではあるまいかということを恐れるのでありまして、せっかく歯舞、色丹だけは早く取り戻せ、こういうお話でございまするけれども、この考え方はなかなか問題があるところではあるまいか、さように脅えております。
もとより、共産党におきましては、これは全千島の返還の要求をすべしという御議論であることは、私もよく承知をいたしております。しかし、これはサンフランシスコ平和条約におきまして、わが国は、わが国固有の領土である北方四島のみの主張をする、その他以北の島々につきましては、これを条約上明確に放棄をしておるのですから、これをいまさら持ち出すということは問題の解決をいよいよ困難にならしめる、かようなものであろうと考えます。
それから、休漁、減船措置についてのお話でございまするが、これは関係漁業者等ともよく協議をする、また、自主的な話し合いなんかも大いに精力的にやってもらいたいのですが、不安のないように対処をいたしたい、かように考えております。
また、今回の事態によりまして休業を余儀なくされた漁業労働者あるいは水産加工業者、そういうものに対する措置、これはすでにとっておるものももちろんあることは御承知のとおりでございますが、同時に、今後出るであろうものに対しましても、これは十分な対策を講ずる所存でございます。
また、寺前さんは、沿岸漁場整備あるいは漁港の整備と、この遠洋漁業から目をそういうような近海の問題に転ずべしというお話でございますが、これはもちろんそういう時期に来ておるわけでありまして、この辺につきましても鋭意努力をいたしておる最中でございます。
ただ、水産省を設立すべしという御議論でございまするが、これはやはり食糧問題として食糧を主管する農林省と一緒におるというこの仕組み、これは私は崩さない方がいいんじゃないか、そのような感じがいたしております。
また、二百海里時代になったので、漁業大国としてのわが国としては、国連海洋法会議等において大いに主役的な役割りを演ずべしというお話でございますが、そのとおりに心得ておる次第でございます。
また、周辺諸国との共同漁業管理方式、これも検討すべしというお話でありますが、共同管理方式といいますか、そういうことでなくて、近隣諸国との間に漁業協定を締結いたしまして、円満に相互の利益になるような漁獲が行われるということを期しております。(拍手)
〔国務大臣鈴木善幸君登壇〕