宇野宗佑の発言 (予算委員会第一分科会)

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○宇野国務大臣 それだけ非常に危険な物質であることは、これは皆がわかっておるわけでございますから、これが科学技術の開発によって誕生したものであれば、ひとり歩きして、ひとりで暴れないように、人間の英知と科学技術によってこれをコントロールすることも私たちの最大の責任ではないか、かように存じます。つまり、安全ということは言うならば核に対する最大の防壁である、それがなければ核は開発できない、こういうふうな思想で、哲学と申し上げても過言でないと思いますが、その原理原則というものをわが国は打ち立てまして、そして進むべきだと思います。
 したがいまして、過般の美浜のごとき、三年間ほおかぶりをされておったということにつきましては、私個人といたしましても、これをこのまま放置しておっては決して原子力に対する国民の信頼を仰ぐことはできない。せっかく先生から予算委員会でいろいろと御質疑なり、また貴重な御意見も承った次第でございますから、実のところ沖的措置はもうすでに時期を失しておったが、行面的に何とかできないか、行政的であってもよいからぴしっとしたことをしておかないことには、これは今後のわが国の原子力開発のために決してプラスにならないというふうなことで、科学技術庁といたしましても、先般御報告いたしましたような措置をとった次第でございます。
 いずれにいたしましても、私は、ますます国際的にプルトニウムの存在ということに対しましてはいろいろと疑念がわいておるところでございますから、やはり日本といたしましては、何としてもその面においてはより一層平和に徹していかなければならないと存ずる次第でございます。
 特に、わが国のGNPが大きいということは、これは世界におきましてもいろいろの評価があろうかと思われるのでございます。五月には世界の先進国七カ国が集まりますが、昨年度までは、世界百五十数カ国のうちでこの七カ国だけでGNPの三分の二を占め、貿易の二分の一を占めておる。そのうちのトップがアメリカ、二番が日本、こう言われておるわけでありまして、このGNPの強大さというものは、いろいろな意味で世界から評価されておると存じます。したがいまして、特に核という問題に関しましては、やはりわれわれは、あらゆる面で平和利用のみが日本人の生き得る道であるということを、ことごとくあらゆる機会をとらえて鮮明にいたしておかなくちゃならないと存じます。
 この間、ギリンスキー氏等とお出会いいたしましたときも、私はそのことを申し上げましたが、はっきり両氏ともに、今日、日本が核について平和利用を志しておられる、いやしくも軍事的な利用なんということは本当に毫もない、そうしたことについてはアメリカは疑いを毫も差しはさまないものである、こういうことは言っておられますが、しかし、まず国内において原子力に対するところの国民の御理解を深めるためには、御指摘のとおりに、われわれといたしましてはやはりその信頼を得る行政を今後とも強く推進していきたい、そして民間に対しましても、国民から不信感を抱かれるようなあり方であってはいけない、こうしたことで、今後ともにその安全性に関しましては規制を強化し、さらには行政指導も強化していく、これが科学技術庁といたしましての方針でございます。

発言情報

speech_id: 108005266X00219770312_011

発言者: 宇野宗佑

speaker_id: 12102

日付: 1977-03-12

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第一分科会