宇野宗佑の発言 (予算委員会第一分科会)
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○宇野国務大臣 現在わが国が海外に依存しているエネルギーはもうほとんど八五%である、こういうふうに考えてもいいと思うのであります。そのうちの最たるものが石油でございます。そしてそのほかLPGあるいはLNGといったようなものに依存をし、特に粘結炭においては、これまた石炭は海外から輸入をしておるというふうな状態でございます。いま御指摘のとおりに、無尽蔵と言われておる核融合ならば、これは非常にエネルギー問題を解決してくれるでございましょうが、これは二十一世紀が訪れまして、それから二、三、十年しないことには実用化できないであろうというのが、世界の一般的な見方でございます。地熱という問題もございます。日本で現在五万キロワットぐらいは発電いたしております。五万キロワットならば二十万都市ぐらいを養えますから、私は大いにこの地熱も利用していきたいものである、こういうふうに考えておりますが、しかし、環境問題等々もございまして、なかなか思うように進まないのが実情でございます。したがいまして、現在は勢い火力発電というところにエネルギーの問題の中心が置かれておるわけで、これにつきましてはもう石油がほとんどでございますから、とうていわれわれといたしましてはいつまでもこれに依存することはできないわけでございます。試みに政府が二年前にこしらえ上げました長期の需給計画に基づきましても、一九八五年、昭和六十年度には石油は四億八千五百万キロリッター輸入しなくちゃならぬ。それは今日の二億八千万キロリッターから見ればもう途方もない大きな数字でございまして、そのためには国内においてまず九十日なら九十日分備蓄するにいたしましても、備蓄基地がその倍要るわけでありますが、果たしてその基地に対して住民が協力をしていただけるだろうかという問題もさることながら、海外からわが国のデスクプランどおりに四億キロリッター、五億キロリッターの石油を売ってくれるかという問題も考えていかなくちゃなりません。しかしながら、それを確保しないことには六%台の成長は不可能だ、こう言われておるわけであります。そのときの原子力の発電量が、先生も御承知のとおり、四千九百万キロワットでございますが、今日すでに電調審の許可のおりたものを含めまして二十八基ありますが、建設中、未建設等々を合わせましてこれが全部動いても二千七十九万キロワットです。だから、あと八年先に迫ってまいりました一九八五年という時代をとらまえましても、そのときの日本の経済はどうなるのだろうか。下手な計算をいたしますと、三%台の成長しかないじゃないか、こういうふうに言われるわけでございます。そうなれば、ここまで発達してまいりました国民の生活、文化、経済、社会問題、それらが一挙に大きな音を立てて崩壊するような気がいたします。
この問題に関しましては、私はもうイデオロギーで解決できる問題でもない。ましてや、お互いの党の政策で解決できるものではない。国民全部が相寄って速やかなるコンセンサスを得なくちゃならない問題であるのではなかろうかと思うのでございます。もちろん、いま御指摘の中にもありました経済性はどうかという問題に関しましても十分に考えていかなくちゃならないでございましょうけれども、しかし、そのほかにも国内には水力もございましょうし、また石炭もございましょう。そうしたことにおきましても、いろいろ知恵を振りしぼってやっていかなくちゃならないと存じますが、いずれにいたしましても、この環境問題等々がそれらに付随してまいりますので、エネルギーの最たる発電一つをつかまえてみましても、最初計画してから動き出すまで十年かかる。このようなスピードでは、とてもとても私は今日の国民生活を維持することすらもむずかしいのではないか。だから、本当に切実な思いを込めてこの国会ではあらゆる機会に総理もそのことを申し上げられておるような次第でございます。
したがいまして、いずれにいたしましても、そうしたものをきっちりとまとめて、国民の御理解を仰がなくちゃなりませんので、先般新しく発足いたしましたエネルギー問題閣僚会議、ここにおきまして速やかなるときに完全な整合性、実行性を伴うプランを策定いたしまして、これを広く国民の方々にも御認識賜り、またその際には野党の先生方にも十二分にその御協力、御理解を賜るべく政府といたしましても最大の努力をしていきたい、かように存じておる次第であります。