鈴木善幸の発言 (外務委員会)

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○国務大臣(鈴木善幸君) この点は川村さんにも御理解がいただけると思うのでありますが、ソ連側が、日本の領海が三海里であったと、三海里の外は公海であるということで、今日まで三海里の外で漁業をやってまいりました。しかし、そのことが日本の沿岸漁業者の漁業を制約をし、また漁網、漁具等に多大の被害をもたらした。でありますので、早く幅員を十二海里にすべきであるということで、政府においても国会においてもそのことでこの領海十二海里法というのが急速に御決定をいただいたという経緯にございます。
 これに対しまして、ソ連側はいままでサバ、イワシを中心にして、また底魚も若干ございますが、三海里と十二海里の間で多くの漁獲を上げてきたということ等から、もう執拗にこの中における操業を要求してきたわけでございます。しかしわが方としては、立法の趣旨、経緯等からいたしまして断じて十二海里の中では外国漁船の操業は認めない、こういう強い主張で押し返しまして、第二条においてソ側もこれを断念をする、ソ日協定においてもそういう線で十二海里の中では操業をしない、こういうことにようやくとにかく相手方を説得をしてそこに至ったわけでございます。
 そういう中におきまして、羅臼の漁民諸君の漁業であるとか、あるいは貝殻鳥のコンブの問題であるとか、これを交渉の段階において政府の立場で要求をする、こういうことになりますと、それではお互いにまた領海の中で操業をすることを政府間で協定しようではないか。こちらでは拒否する、向こうには入れてくれ、こういうことの交渉はなかなかこれは、全体の主張を生かす、全体の漁民をいままでの外国漁船の被害から守る、こういう観点から私はこの際の交渉としては適当でないと。ソ日協定及び基本協定が締結をやがてされる段取りに相なっておるわけでありますが、そういうことを踏まえながら、もともと貝殻島のコンブの漁の問題は、高碕先輩が大日本水産会の会長の当時、地元漁民の要請にこたえ、これと一緒になりましてかち得た民間協定としての操業体制でございます。私は、今後におきまして、やはり民間協定としてこの問題を処理してまいるように政府としても温かくこれを支援をしていきたい、このように考えております。観点は別であります。観点は、わが方の、とにかく北方四島はわが国固有の領土であるんだから別の角度があるではないか、こういう御主張は当然あります。しかし、残念ながら現にこの北方四島を占有をしその施政を行ったのはソ連側である、こういう厳しい現実もございます。どうしてもこれは具体的な話し合いで処理する以外にない、このように考えておるわけであります。

発言情報

speech_id: 108013968X01919770608_025

発言者: 鈴木善幸

speaker_id: 1360

日付: 1977-06-08

院: 参議院

会議名: 外務委員会