石田博英の発言 (社会労働委員会)
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○国務大臣(石田博英君) まず、今回の雇用不安の背景ですが、何と申しましても石油ショック以来の世界的不況というものが大きな背景をなしているとこう思います。ただ、そういう条件のもとで、日本の完全失業率が二%前後、欧米先進各国に比べると失業率が比較的低く済んでおりますのは、やはり日本の独特の終身雇用制度にあるとこう思います。しかし、それだけに企業が過剰人員を抱えているともある意味においては言えるのであって、このことがもう一つの背景だと思います。つまり新規求人の開拓を困難にする。それからもう一つは、長い間労働力がいわば売り手市場であった。そのためにいわゆる省力化が非常に進んでおるということもあると思います。それから、経済の先行きについての民間企業その他の見通しがまだ強気に転じていない、そういうこともあると思うんです。こういうことが重なりまして、従来は鉱工業生産指数のカーブと、それから求人倍率のカーブがほぼ並行しておった。ところが、今回は鉱工業生産指数が若干上昇しましても、有効求人倍率がそれに並行しない、こういう状態にあることも大きな特色だろうと思います。それから、そうは言いながら、一方において技能労働力の不足というものが七十数万人に上っておるわけであります。しかも、有効求人倍率の場合、若年層においてはみんな一を超えておるわけなんです。しかし、問題は中高年齢層である。そこへすっかりしわ寄せをされておる。これを克服していくことが雇用政策の重点であろうと思います。したがって、これに対する対策は、無論、経済の浮揚を待たなければなりませんけれども、しかし一方において休業とか休職とか、あるいはそのほかでいわゆる失業とか離職とかいうことを防止いたしますために、今度の雇用保険法の改正によりまして雇調金あるいは転換給付金といったようなものを制定をする。そしてもう一つの背景である資源事情その他の変化によって、産業構造の変化が行われる、これに歩調を合わせていく。それがすぐに雇用不安につながらないように、訓練その他を重視して技能労働力の不足と相殺していけるような方途を講じたいと、こう考えております。