林義郎の発言 (公害対策並びに環境保全特別委員会)
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○林(義)委員 瀬戸内海を昔のようにタイやサワラが銀鱗をはねて躍るような海にしたい、これはひとしく瀬戸内海沿岸に住む住民の願いであります。そういった気持ちから、昭和四十七年に公害対策並びに環境保全委員会で委員長提案という形でもって瀬戸内海環境保全臨時措置法を策定いたしました。当初の法案は、私も当時の立法に参画いたしましたけれども、その当時は瀬戸内海は死の海になるのではないかという危惧さえありましたし、お互い国会議員として環境問題に熱意を持って取り組んだわけであります。法案は、まさに臨時措置法でありまして、三年の間において実施をすべきことについて緊急性のあるものだけを取り上げてやった法案でございます。その法案の提案理由の説明の中にも、三年間たったならば政府の方で本当に瀬戸内海を浄化するためにりっぱな法案をつくってくれるものである、それは政府の責任であるという期待と願望を込めて三年の法案にしたわけであります。不幸にして、その三年は二年間の延長ということになりました。今回新しく法案が出てきておりますけれども、私は、この法案の中身につきまして、長官に、まず基本的な考え方をお尋ねいたしたいと思います。
この法案の中には、ほかの法律にないようなものが一つ入っております。第三条の「基本となるべき計画の策定」というところに、瀬戸内海の今後の環境の保全に関する基本となるべき計画を策定するに当たりましての基本的な哲学が盛られてあるわけであります。環境問題というのは、日本におきましては、昭和四十年代以降非常に大きく取り上げられてきましたけれども、この哲学というものが環境行政の推進に当たっては絶対に必要であろうと私は思うのであります。「わが国のみならず世界においても比類のない美しさを誇る景勝地として、また、国民にとって貴重な漁業資源の宝庫として、その恵沢を国民がひとしく享受し、後代の国民に」伝えるべきものであるというのがこの法律の持つ哲学であります。
私は、そうした意味におきまして、ほかの法案にないような形を持っているのが現行法だと思いますし、こうした哲学について、環境庁長官、率直に、今後ともこの哲学のもとにいろいろな計画をやっていく御決心であるのかどうか、まず長官にお尋ねをいたしたいと思うのです。
単に環境保全ということではない、瀬戸内海というものの持っておるところの日本国民に与える影響というものを考えてやっていかなければならない、これは、お互い政治家としての使命ではないだろうか。長官は瀬戸内海の住民ではございませんけれども、私は瀬戸内海の住民の一人として、最初に申しましたこの気持ちをぜひ政府の方でも受け入れてもらいたい。また、これは国民的なものであるという形にしてもらいたい。瀬戸内海の沿岸住民だけの願いではない、日本国民全体の願いである、そういった形にするという決心でひとつやっていただきたい。その辺につきましての長官の御見解を賜りたいと思います。