公害対策並びに環境保全特別委員会

1978-05-09 衆議院 全191発言

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会議録情報#0
昭和五十三年五月九日(火曜日)
    午前十一時五分開議
 出席委員
   委員長 久保  等君
   理事 相沢 英之君 理事 池田 行彦君
   理事 登坂重次郎君 理事 林  義郎君
   理事 島本 虎三君 理事 水田  稔君
   理事 古寺  宏君 理事 中井  洽君
      高村 坂彦君    西田  司君
      萩原 幸雄君    福島 譲二君
      藤本 孝雄君    大原  亨君
      土井たか子君    馬場  昇君
      竹内 勝彦君    東中 光雄君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 山田 久就君
 出席政府委員
        環境庁長官官房
        長       金子 太郎君
        環境庁長官官房
        審議官     石渡 鷹雄君
        環境庁企画調整
        局長      信澤  清君
        環境庁自然保護
        局長      出原 孝夫君
        環境庁大気保全
        局長      橋本 道夫君
        環境庁水質保全
        局長      二瓶  博君
        通商産業省立地
        公害局長    左近友三郎君
        運輸省港湾局長 大久保喜市君
 委員外の出席者
        厚生省環境衛生
        局水道環境部環
        境整備課長   森下 忠幸君
        水産庁研究開発
        部長      山内 静夫君
        運輸省港湾局技
        術参事官    久田 安夫君
        建設省都市局下
        水道部長    井前 勝人君
        建設省都市局下
        水道部下水道企
        画課長     高橋  進君
        建設省河川局治
        水課長     川本 正知君
        特別委員会調査
        室長      綿貫 敏行君
    —————————————
委員の異動
五月九日
 辞任         補欠選任
  関谷 勝嗣君     藤本 孝雄君
  岩垂寿喜男君     大原  亨君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止
 法の一部を改正する法律案(内閣提出第七五
 号)
     ————◇—————
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久保等#1
○久保委員長 これより会議を開きます。
 瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林義郎君。
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林義郎#2
○林(義)委員 瀬戸内海を昔のようにタイやサワラが銀鱗をはねて躍るような海にしたい、これはひとしく瀬戸内海沿岸に住む住民の願いであります。そういった気持ちから、昭和四十七年に公害対策並びに環境保全委員会で委員長提案という形でもって瀬戸内海環境保全臨時措置法を策定いたしました。当初の法案は、私も当時の立法に参画いたしましたけれども、その当時は瀬戸内海は死の海になるのではないかという危惧さえありましたし、お互い国会議員として環境問題に熱意を持って取り組んだわけであります。法案は、まさに臨時措置法でありまして、三年の間において実施をすべきことについて緊急性のあるものだけを取り上げてやった法案でございます。その法案の提案理由の説明の中にも、三年間たったならば政府の方で本当に瀬戸内海を浄化するためにりっぱな法案をつくってくれるものである、それは政府の責任であるという期待と願望を込めて三年の法案にしたわけであります。不幸にして、その三年は二年間の延長ということになりました。今回新しく法案が出てきておりますけれども、私は、この法案の中身につきまして、長官に、まず基本的な考え方をお尋ねいたしたいと思います。
 この法案の中には、ほかの法律にないようなものが一つ入っております。第三条の「基本となるべき計画の策定」というところに、瀬戸内海の今後の環境の保全に関する基本となるべき計画を策定するに当たりましての基本的な哲学が盛られてあるわけであります。環境問題というのは、日本におきましては、昭和四十年代以降非常に大きく取り上げられてきましたけれども、この哲学というものが環境行政の推進に当たっては絶対に必要であろうと私は思うのであります。「わが国のみならず世界においても比類のない美しさを誇る景勝地として、また、国民にとって貴重な漁業資源の宝庫として、その恵沢を国民がひとしく享受し、後代の国民に」伝えるべきものであるというのがこの法律の持つ哲学であります。
 私は、そうした意味におきまして、ほかの法案にないような形を持っているのが現行法だと思いますし、こうした哲学について、環境庁長官、率直に、今後ともこの哲学のもとにいろいろな計画をやっていく御決心であるのかどうか、まず長官にお尋ねをいたしたいと思うのです。
 単に環境保全ということではない、瀬戸内海というものの持っておるところの日本国民に与える影響というものを考えてやっていかなければならない、これは、お互い政治家としての使命ではないだろうか。長官は瀬戸内海の住民ではございませんけれども、私は瀬戸内海の住民の一人として、最初に申しましたこの気持ちをぜひ政府の方でも受け入れてもらいたい。また、これは国民的なものであるという形にしてもらいたい。瀬戸内海の沿岸住民だけの願いではない、日本国民全体の願いである、そういった形にするという決心でひとつやっていただきたい。その辺につきましての長官の御見解を賜りたいと思います。
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山田久就#3
○山田国務大臣 この環境保全については、それぞれ、環境保全のための水質汚濁防止法を初めいろいろな立法によって努力が払われている、これは御承知のとおりであります。いわば今回の瀬戸内海法、後継法は、そういう意味においては瀬戸内海というものの基本的な地位、これに対する認識、そういう点について特別の立法をやっていこうという趣旨でございまして、したがって、いま御指摘のございましたようなそういう基本的な考え方、哲学と申しますか、そういうものに立脚してやっていこうという点については、全く同感でございます。
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林義郎#4
○林(義)委員 当委員会でのこの改正案をめぐるいろいろな質疑を私も聞いておりまして、野党の諸君の中からも、また、ほかの質問者の中からも、この点は不十分ではないか、あるいはもう少し考え方を変えたらどうだという御意見もいろいろと出ておったと思うのです。私も瀬戸内海の完全なる浄化がこの法律ですべてできるものではないと思う。単に一片の法律をもちまして瀬戸内海の浄化ができるとは私は思いません。やはりそこに住む人々、瀬戸内海の沿岸に住む住民各人各人の自覚と努力の問題であろうと思います。また沿岸市町村の本当の自主的な努力であり、関係府県の絶大な努力によって本当に瀬戸内海がきれいになるんだろう、こう私は最初の法案のときに解説書でつけ加えたことがある、そういった意味で、これからいろいろと話をしていく場合におきまして、瀬戸内海に住む人々の気持ちを十分にくんで、そして住民と一緒になってやる気持ちが一番大切なことだろうと私は思いますが、この辺につきまして、長官、どういうふうにお考えになりますか。
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山田久就#5
○山田国務大臣 われわれの環境保全、このものについては、むろん、それなりの理想、目標、計画が必要でございます。しかしながら、そのことを実らせるものは、これに対して大きな利害と関心を持っているところの地域の皆さん方の心理的な同意、協力、そういうものにまって初めてできるんだろう、私はこう思いまするので、そういう意味において、ただいま林委員の御指摘になったような気持ち、態度、これについては私もそういう考え方でやっていきたいと考えておる次第でございます。
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林義郎#6
○林(義)委員 今度の瀬戸内海の環境問題につきまして、基本計画をつくるという話、基本計画の改定、変更をするというような話がございます。その中で、条文として「すみやかに、」というのを削ってあるところの条文があったと思いますけれども、ここはこう解してよろしいのですか。実は最初につくるときには、「すみやかに、」というのは、三年の時限立法であるが、その時限を待たないでできるだけ早くつくってもらいたい、それでもって推進をしていこう、こういうふうな形であった、ところが今度は臨時法でなくなりましたから、「すみやかに、」などというものを入れることは意味がなくなってきたし、基本計画としてのものはこれからもまたおつくりになる、こういうふうに考えていいのか。いま政府の方でおつくりになっておられます。閣議決定をされたところの基本計画でずっと踏襲をされるおつもりなのかどうなのか。その辺につきまして御説明ください。
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二瓶博#7
○二瓶政府委員 臨時措置法の三条には、「すみやかに、」策定しなければならないという規定になっておりまして、今回の改正案におきましてはこの「すみやかに、」を削除いたしております。その趣旨は、現行の臨時措置法第三条、この規定を体しまして、この臨時措置法下におきまして去る四月二十一日に基本計画を閣議決定いたした次第でございます。そして、この閣議決定いたしたものは、今度の改正案の附則第二条によりまして改正後の特別措置法の第三条の規定により定められた基本計画とみなすということで、引き継いでおるわけでございます。したがいまして、四月二十一日に基本計画が策定を見たということでございますので、改正案の三条におきましては、もう策定をしたという立場に立ちまして「すみやかに、」というのを削除したわけでございます。
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林義郎#8
○林(義)委員 実は、けさの理事会でも問題になりましたし、この際、私も明らかにしておきたい問題があります。
 この法案の中には「内閣総理大臣」という言葉がしばしば出てまいります。一方、「環境庁長官」というふうな言葉で出ているところもあります。環境庁は総理府の外局でありますから、重要な事項は内閣総理大臣、重要でないと言っては申しわけないかもしれませんけれども、いささか環境庁の権限の範囲内に属する事項については環境庁、こういうふうな形で整理をされているんだろう、私はこう思いますが、この内閣総理大臣の権限事項にされたところにつきまして、環境庁長官ではなくて内閣総理大臣にした理由というものを、恐らくこの基本計画その他の問題だろうと思いますから、その辺につきまして、これは法制に詳しい方から法律論的にひとつ御説明いただきたいと思います。
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二瓶博#9
○二瓶政府委員 今回の改正案におきまして「内閣総理大臣は」云々という規定のところと「環境庁長官は、」云々という規定のところがございます。たとえば、水濁法の改正の方の関係で、いわゆる総量規制、こちらの面におきましては四条の二の「総量削減基本方針」、これは内閣総理大臣が定めるものとするという書き方になっておりますし、それから、たとえば「総量削減計画」これは四条の三でございますけれども、「内閣総理大臣の承認を受けなければならない。」というようなことで、「内閣総理大臣」というふうにいたしてございます。この際の内閣総理大臣というのは、いわゆる総理府の長という角度で内閣総理大臣というものを持ち出してございます。もちろん環境庁は総理府の外局でございます。その外局の長が環境庁長官ということでございますが、内閣総理大臣ということで、総理府の長という角度で持ち出しているところがございます。
 その際に、特に公害対策会議に付議しなくてはならぬというような規定もございます。たとえば、「総量削減基本方針」の関係につきましても、四条の二の四項というようなところで「公害対策会議の議を経なければならない。」とございますし、「総量削減計画」の場合においても、四条の三の四項で、「内閣総理大臣は、前項の承認をしようとするときは、公害対策会議の議を経なければならない。」ということにいたしておりますが、この公害対策会議は公害対策基本法に基づいて設けられております機関でございまして、いわゆる審議、推進の機関になるわけでございます。ただ、この際も、内閣総理大臣がこの公害対策会議の会長といいますか、議長役を務めるわけでございます。そういう場合におきましては、特に内閣総理大臣というのを総理府の長ということで、この関係については定めていただく。あるいは承認するという場合も、付議していただくという形を法制的にはとるべきであろう、こういうことでそのように規定をいたしておるわけでございます。
 それから、環境庁長官ということでやっておりますのは、たとえば瀬戸内海の特別措置法の関係でございますが、これでは、たとえば十二条の三に「富栄養化による被害の発生の防止」というくだりがございますけれども、この面の行政指導で削減の関係をやるわけでございますが、この辺は「環境庁長官は、」ということで振り分けをいたしておるわけでございます。
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林義郎#10
○林(義)委員 ちょっとよくわからないのですが、「内閣総理大臣」と書かなくて、たとえば基本計画につきまして、この改正案の中に「第二章 瀬戸内海の環境の保全に関する計画」というのがありまして、その次に二項として、「基本計画の決定又は変更に当たっては、内閣総理大臣は、あらかじめ、瀬戸内海環境保全審議会及び関係府県知事の意見を聴かなければならない。」こういうふうにありますが、ここを「内閣総理大臣」としたのは、権限区分といたしましては、環境庁長官の権限を越えるものがあるからこういうふうにしたんだ、こういうふうなことなんですか、どうですかということが一つです。
 それから、もう一つ、お尋ねしますけれども、「政府は」という言葉を使っておられる。「政府は」というのはどういう意味なんですか。「内閣総理大臣は」という意味なんですか、それとも「内閣は」という意味なんですか、どういうことなんですか。この辺は法律的にひとつ御説明ください。
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二瓶博#11
○二瓶政府委員 いま御指摘の面は、第三条の関係かと思います。この第三条は、「政府は、」「策定しなければならない。」、こういう書き方になっております。これは、現在の臨時措置法の場合においても同じでございます。政府は基本計画を策定しなければならないということであれば、これは内閣総理大臣お一人でというわけにはまいらぬということで、閣議決定ということで政府として決めるということの処理をすべきであるということに立ちまして、実は四月二十一日の閣議決定によりまして政府として基本計画を策定いたした次第でございます。それで、このような閣議決定を要するような重要な計画でございますので、この面につきましては内閣総理大臣が諸般の面に当たるべきであろうということで、「基本計画の決定又は変更に当たっては、内閣総理大臣は、」云々ということで、内閣総理大臣のマターにいたした次第でございます。
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林義郎#12
○林(義)委員 その辺、ちょっとよくわからないのですが。もうちょっと説明をしてもらわないといかぬのだが、原案には、「政府は、」と、こう書いてあるわけですね、計画をつくるのは。それで、この瀬戸内海環境保全審議会というのは、確かに環境庁に付置されているところの審議会であると私は思うのです。なぜ環境庁長官であってはいけないのかということを端的に私は御説明いただきたいと申し上げているのです。
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二瓶博#13
○二瓶政府委員 政府が基本計画を決定しなければならないということで、これは閣議決定で決めるというくだりについては御理解いただいたかと思います。閣議決定を経るそういう重要な計画でございますので、この面につきましては内閣総理大臣が所掌すべきものであろうということで二項を書いたわけでございますが、その際に、やはり瀬戸内海環境保全審議会という審議会もございますので、その面の意見を聞いて決めるべきであろう、それからまた、関係府県知事も非常に関係が深いわけですから、その意見も聞くべきではないかということで、内閣総理大臣が意見を審議会に聞かなければならぬと、こういう形の構成をいたした次第でございます。
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林義郎#14
○林(義)委員 二十三条に、「瀬戸内海環境保全審議会」という規定があります。二項に、「審議会は、環境庁長官又は関係大臣の諮問に応じ、」第十三条の規定その他この法律の運用について、基本的方針等「瀬戸内海の環境の保全に関する重要事項を調査審議する。」と、こうなっていますね、「瀬戸内海の環境保全に関する重要事項を」「環境庁長官又は関係大臣の諮問に応じ、」というこの関係大臣の中に内閣総理大臣は含む、こういう解釈ですね、それでは。
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二瓶博#15
○二瓶政府委員 御指摘のとおりでございます。
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林義郎#16
○林(義)委員 わかりました。
 そういたしますと、実際の実務の運営の問題につきましては、環境庁長官は、環境の保全に関する重要事項について調査審議するどころの瀬戸内海環境保全審議会に対する諮問はできるわけですから、まあ、ここで基本計画というのは重みをつけて内閣総理大臣にした、こういうふうに解釈してよろしいのですか。権限的には全く環境庁の権限の中である、しかしながら大切な問題であるから、各省の関係があるからということですか。それとも、各省の権限にわたる問題があるから内閣総理大臣にした、どちらなんでしょう。
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二瓶博#17
○二瓶政府委員 これは内閣の統括するといいますか、総理府の長としての内閣総理大臣ということで、閣議請議、たとえば、先ほど申しましたように、この基本計画は、政府が決めるということで、閣議決定をするわけでございますが、この際の閣議請議大臣としては、当然内閣総理大臣ということを考えておるわけです。実務的には、環境庁長官が内閣総理大臣の補佐ということにおきまして諸般の事務をやりますけれども、そういう意味では、重みをつけたというか、そういう法でございます。各省との関係が特にという話は、むしろ政府として決めるという立場で、閣議決定ということで基本計画を決めるというふうに考えておるわけでございます。
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林義郎#18
○林(義)委員 ちょっとよくわからない。どちらなんでしょう。
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二瓶博#19
○二瓶政府委員 ですから、内閣総理大臣が決定または変更に当たって審議会や知事の意見をあらかじめ聞けということで、内閣総理大臣にしておるということは、総理府の長という立場に立ってそういたしましたということでございます。各省との関係がいろいろあるからしたのかということにつきましては、必ずしもそうではございません。問題は、各省と絡みがあるものでございますから、内閣総理大臣が請議をした上で閣議という場において政府として基本計画を決める、こういう仕組み方をいたしております。
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林義郎#20
○林(義)委員 閣議という言葉は法律の中には全然出てきてないですね。総理府の主管大臣としての内閣総理大臣というものがあります。総理府の外局の長官としての国務大臣環境庁長官というのがあります。環境庁長官には権限として環境庁設置法に基づくところの権限が与えてあるわけでありますから、その権限の範囲内であるならば「環境庁長官」と書いてもよかったはずである。それをわざわざ「政府は、」と書いたのは、また、内閣総理大臣というものが、わざわざ本来環境庁に付置されているところの瀬戸内海環境保全審議会に、環境庁長官を飛び越えて諮問をされるということは、事の重大性なのか、あるいはそのほかの権限の問題があるのか、いずれかでなければ、わざわざ飛び越えてやられることはない、こういうふうに思うのです。思いますから、そこを飛び越えてやるところの理由というのは、事の重大性にかんがみて内閣でもっておやりになるのと、それからもう一つは、他省の権限に属することもあるから、念のために内閣総理大臣ということに持ってきたのだ——これは閣議にかける必要はないと思いますよ、内閣総理大臣が判断されればいいわけですから。別に閣議でやれということは一つも法案の中に書いてないから、閣議にかける事項ではないだろうと思いますが、その辺は、最初の方の問題だけで結構ですからお答えください。
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二瓶博#21
○二瓶政府委員 現行の臨時措置法の第三条で、政府は基本計画を策定しなければならないということがございまして、この際の手続等につきましては詳細な規定がないわけでございます。「政府は、」「すみやかに、」「策定しなければならない。」ということになっておりますので、これを政府として決めるという際に、別にこの法文では閣議というように書いてございませんが、それはやはりこの基本計画の内容からいたしましても、各省と関係のある話でございますから、政府として決めるということであれば、それは閣議という場において閣議決定という手続をとるのが一番至当であろうということにおきまして、去る四月二十一日、基本計画を現行法下において策定をいたしたわけでございます。
 問題は、さらにこれを改正法で引き継ぎます際に、今後も基本計画というものの策定ないしは変更ということがあり得るではないかということで、三条の規定は、当然一項は入れるとともに、あと二項、三項はそれを決めます際の手続を付加したわけでございます。それで、決めるのは、前の臨時措置法下においても、政府が決めるというものを具体的には閣議決定でやりましたので、今後も閣議決定で決めるべきものであるというふうに実は考えております。
 ただ、これを決めるに当たって、一体だれが閣議に持ち出していったり、あるいはこれは関係県もいろいろあるわけでございますし、審議会というのも別途あるわけでございますから、そういうものに対して意見を聞いたりするのかということになるわけでございますが、この府県計画というものの重要性ということからいたしましても、むしろ内閣総理大臣が審議会なり知事の意見を聞くのが適当であろうという判断に立ちまして、そういう仕組み方をいたしたということでございます。
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林義郎#22
○林(義)委員 どうもお答えがはっきりしないのですが、ほかの方も質問されるのでしょうから、この問題は保留にしておきましょう。どうも私はよく納得がいかない。権限の範囲内だということなのかどうなのかということをはっきりさせてもらいたいと思うのですが、どうも明確な御答弁がないので、この点は保留させてもらいます。
 次に、私は、瀬戸内海をひとつきれいにしていくということが、大臣、先ほど申しましたように、国民的に一番の願いだと思うのですね。この中で、今度は総量規制をやっていこうというふうな話である。それから埋め立ての規制も引き続いてやっていこうという話でありますが、今後、浄化するということになりますと、正直申しましてどうしたらきれいになるか。汚れておるものをきれいにするということである。簡単なことでありまして、このコップの中へ水を入れますね。これを浄化するというのはどうしたらいいかということになれば、非常に簡単なことで、入ってくる水がきたない氷であったら、これはどうにもだめである。入ってくる水をきれいにしましょう、それから、もしも水の中にきたないものがあったら、それを除くのがきれいになるんだろうと思うのです。だれが考えたところで、この理屈は私は変わりないと思います。まず、流入の規制を今後おやりになるということでありますが、現実には瀬戸内海というのは大変に汚れておる。確かにだんだんときれいになってきましたけれども、まだまだ汚れておる。赤潮の発生などもまだ依然としてふえ続けておるというふうなことであります。そういったことでしたら、流入の規制と同時に、瀬戸内海の中をひとつ大掃除するというふうな考え方を持つのがやはり当然ではないか、それが常識の考え方ではないか、こう私は思うのです。そういった物の考え方は、大臣、どう思われますか。そんなものを掃除することはないので、入るものだけ規制しておけばよろしい、こういうふうにお考えになりますか、大臣、どうでしょうか。
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山田久就#23
○山田国務大臣 林委員の指摘される点、見方によってはそれは一つの考え方かとも思います。しかしながら、そういう意味できれいにするということになりますると、他にもいろいろな事業というものが、それに限らず、埋め立ての問題にしても何かいろいろ事業があるわけでございまして、これは一つの政策の問題としての角度からこれに対処していく一つの事業として考えていくというような考え方も、実際問題としてはあり得るのじゃないか。その考え方自身については、きれいにするためなどという雄大なる方針は、われわれもそれはわからぬことはございませんが、ただ、いま申し上げたような考え方に立って、一つの別個の事業計画として考えていくということも、実際問題としては、その方が実際的じゃないかという考えも成り立つのじゃないか、こんなふうに思っております。
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林義郎#24
○林(義)委員 私が大臣にお尋ねしたいのは、物の考えとして、物をきれいにするというのは、そこに汚い物が入らないようにするのと、それから入って汚くなっているところを掃除する、これはもうだれが考えたって普通の考え方でして、入ってくる物だけでやろうなどという考え方は考え方としておかしいのだと私は思います。大臣は、何かそういった考え方もあるがと、こうおっしゃいますが、私は、考え方としては両方やるのが普通の考え方だろうと思いますが、どうなんでしょう。
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山田久就#25
○山田国務大臣 それは、素直に、外から入ってくる物、中にある物を除くというのは、考え方としては私はわかると思うのです。ただ、方法としてどんな方法かということはまた別問題といたしまして、考え方としてはわかります。
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林義郎#26
○林(義)委員 私は、それは方法にいろいろ問題があると思います。しかし、そういった考え方でやることが私は素直な考え方、やり方であろうと思いますし、かねがね申し上げているのですけれども、ヘドロの処理をやっぱりやっていかなければよくならない、こう思うのです。
 最初に申し上げましたように、タイやサワラの銀鱗が躍るような瀬戸内海にしたい、こういう話だ。タイの生産などというのは、この法律をつくったころには非常に生産量も落ちておったわけであります。やはりそこで、銀鱗が躍るような形でもってやっていくということも必要でありますから、瀬戸内海栽培センターなどというものをつくりまして養殖をして稚魚を放流してやっていくということである。しかし、単に稚魚を放流するなどということだけではなかなか魚は育ってくれない。それは、やはりきれいな海、藻場、アジモ場とかというものがあるような海にしていく、魚が本当に生育していけるような環境づくりをしていくということが私は必要なことだろう、こう思うのです。
 瀬戸内海には瀬戸内海の漁業規制というのがあります。その漁業規制を見ますと、やはり余り小さな魚はとるなというふうな、網目の規制とかなんとかいろいろやっているのですよ。だから、そうしたような意味で瀬戸内海を漁業資源の宝庫として再生させていく、昔の海に返せという意味の話ではなく、むしろいままで汚れたものを除いて瀬戸内海を漁業資源の宝庫として考えていかなければならないだろう。申すまでもありませんけれども、二百海里問題などということが起こってきて、北方の魚はなかなかとれなくなってきている。けさも党の部会でいろいろ話をいたしましたが、なかなか諸外国との話し合いがきつくなってくる。そうしたときに、やはり国内において漁業資源を確保していくという努力を政府としては続けていかなければならないと思います。そういった意味から考えましても、私は、瀬戸内海を単に昔に返すということではなく、新しい、お互いの国民のたん白資源の重大な供給基地としてもう一遍見直していくことが必要ではないか、こう思うのですが、この辺につきまして、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
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山田久就#27
○山田国務大臣 先ほど申し上げましたように、考え方としては、いま御指摘になったような、きれいな水、きれいな海を持つという基本政策についてどういうことが考え得るかということは、これはもう重要なことでございまして、そういう意味において、いまのヘドロ問題なんということも重要な一つであるということは、考え方としては私は林議員と同感という立場でございます。ただ、これを不可分のものとして、今後の方法論として持っていくことがいいかという点については、多少検討すべき問題があろうかと思います。
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林義郎#28
○林(義)委員 水産庁から来ておられると思うのですが、水産庁の方は、瀬戸内海の重要性についてどういうふうに考えておられますか。瀬戸内海についても正直に申し上げて見方がいろいろある。もう死の海だからしょうがない、あれだけ工場立地ができたから、なかなかできないのだという考え方もあるでしょう。その辺は政府の方として、三全総なんかもありますね、そういったような考え方から、瀬戸内海を再びよみがえらせたならば、いま六十万トンほど魚をとっていますけれども、たとえば百二十万トンの魚まで持っていけるような可能性が一体あるのかどうか。その辺のきわめて大ざっぱな話ですけれども、どういうふうに考えられるか。それから水産庁の方としても、瀬戸内海に栽培センターをつくっておられますから、やはりこれを拡大強化していくということが方向だろうと思うのです。そうした意味で、先ほど申しましたように、単に魚だけでなくていろいろなものをやっていくことが必要だろうと私は思いますが、そういった物の考え方について水産庁当局ではどういうふうに考えておられますか。
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山内静夫#29
○山内説明員 お答え申し上げます。
 瀬戸内海は、沿岸漁業といたしまして、日本の沿岸漁業にとって非常に大きなウエートを持っているわけでございます。
 過去におきまして、水のきれいな時代にはいろいろな魚がいた、こういうことも十分立証されております。瀬戸内海が汚濁されるにつれまして魚種的に変化が出てきた、こういうことが一つ言われます。
    〔委員長退席、水田委員長代理着席〕
汚染に強い、どちらかというとカタクチイワシであるとかあるいはイカナゴ、こういうものが増加する、アサリ、モガイが増加する、半面、タイとかクルマエビ、こういうものが減少している、こういう現象があらわれているわけでございます。瀬戸内海臨時措置法ができましてから、汚染がとまる、こういうことから、瀬戸内海の漁獲量は大体七十万トン台を、多少年変動ございますが維持している、こういう現状だと思います。
 今後、よりきれいになった場合、何万トンまでふえるか、こういうことはちょっとお答え申しにくい事柄でございますが、これから栽培漁業等の振興を図れば当然何十万トンかの上積みができるのであろう、こう期待しているわけでございます。
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