羽生田進の発言 (社会労働委員会)

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○羽生田委員 第二班の報告を申し上げます。
 去る四月七日及び八日の両日、特定不況業種における雇用・失業問題に関する実情調査のため、大分市及び佐伯市に参りましたので、その概要を御報告いたします。
 派遣委員は、石橋一弥君、枝村要作君、田口一男君、草川昭三君、工藤晃君及び羽生田進の六名であり、このほか村山富市君が現地参加いたしました。
 私ども一行は、七日夕刻、空路大分市に入り、直ちに大分県副知事平松守彦君、同商工労働部長遠藤安彦君、同商工労働部次長杉崎元信君及び関係課長諸君並びに大分労働基準局長五十嵐圭三君から県内概況及び最近の雇用・失業情勢等所管事項について説明を聴取いたしました。
 席上、県側から、現下の厳しい雇用・失業情勢に対処するためにも、構造不況業種が集中している地域に対して特別措置を講じてほしい旨の要望が表明されました。
 翌八日は佐伯市に参り、佐伯市役所において、関係官公署並びに特定不況業種等の使用者代表及び労働者代表から、順次実情をお聞きするとともに、要望事項を聴取いたしました。
 まず、佐伯市長池田利明君、同助役浜崎義雄君ほか関係課長、佐伯公共職業安定所長安松兼光君、大分県佐伯労政事務所長宮本克己君、佐伯専修職業訓練校長三浦新一君及び佐伯労働基準監督署長小名川茂君等から、佐伯市における経済の現況、不況対策、雇用・失業情勢等について説明を受けました。
 事情聴取の中で市当局から出された主な要望は、第一に、構造不況業種の合理化によって生ずる失業の救済に必要な事業や施策を実施する方途を講じていただきたい。第二に、不況業種の維持に必要な需要の拡大を図るよう措置じていただきたい。第三に、中小造船業の維持救済対策について適切な措置を講じていただきたい。以上、三点であります。
 次いで、佐伯市における特定不況業種等の労使を代表して、株式会社臼杵鉄工所副社長大坪俊英君、二平合板株式会社社長村上博之君、株式会社興人佐伯工場長竹内三七君、全日本造船機械労働組合佐伯造船分会書記長安藤寅比古君、二平合板労働組合委員長池田博君、興人労働組合佐伯支部委員長江川良夫君等から、当該企業の現況と関連業界の実態、雇用の見通し、労働組合の経営合理化に対する考え方等について説明を聴取いたしました。
 使用者側からは、円高による国内産業保護施策の実施等の対策の確立、構造不況業種の拡大と、これに伴う退職者の優遇措置の適用、中高年齢者の雇用拡大についての行政措置の充実等の諸点について要望がありました。
 一方、労働者側からは、行政、使用者、労働組合の三者による雇用対策協議会の早期設立、造船特定地域の指定の実現、中小造船業に対する緊急融資対策等の拡充、雇用、生活対策に関する地方行政機構の設置、構造不況業種、特に倒産企業の労働者に対する低金利の生活資金、育英資金等の融資制度の創設、公共事業発注の際に一定の雇用条件を付することによる就労機会の拡大及び使用者側からも要望のあったレーヨンパルプ業の特定不況業種への指定等に関する要望がありました。
 次に、佐伯市内に所在する二平合板株式会社本社工場を視察して、今回の調査の全日程を終了しました。
 調査の概要は以上のとおりでありますが、大分県の雇用・失業情勢は、有効求人倍率の年別推移を見ますと、昭和四十八年をピークに年々深刻の度合いを深めており、昭和五十二年の有効求人倍率は、〇・四〇倍と全国平均の〇・五六倍を下回っております。
 中でも、特定不況業種事業所における離職者の発生及び再就職の援助計画等の認定状況は、県南部に集中し、造船業を中心に三十八事業所に及び、離職予定者は約三百二十名に上っております。
 また、一時帰休等の雇用調整を実施した事業所数も造船業及び弱電産業を中心に増加傾向にあり、休業等延べ日数も昭和五十二年度においては約三万人目に達しております。
 他方、佐伯市における雇用・失業情勢を佐伯公共職業安定所の調査で見ますと、本年二月末で有効求人倍率は〇・三〇倍であり、大分県平均の〇…四〇倍、国平均の〇・五二倍に比べて大きく下回っており、今後における造船業の下請の整理の動向等を勘案しますと、一層厳しい情勢が続くものと考えられます。
 このような情勢に対処するため、大分県及び佐伯市当局は、それぞれ不況対策本部等を設置し、各種の対策を講じており、関係機関の御努力の跡がうかがわれました。
 しかしながら、すでに御報告申し上げましたように、関係者から現下の厳しい情勢に対処すべく国としてもさらに対策を強化すべしとの強い要請を受けたところであり、私ども派遣委員一同も、民間の活力を生かしつつ雇用機会の創出を図る方策を初めとし、繊維企業におけるレーヨンパルプ工程従事者に対する特定不況業種離職者臨時措置法の適用等きめ細かい雇用・失業対策の一層の充実に万全を期することが当面の急務であると質疑等を通じて痛感した次第であります。
 最後に、今回の調査に当たり、終始御協力を惜しまなかった大分県及び佐伯市を初めとする関係機関並びに関係者各位に対して、心から謝意を表します。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)

発言情報

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発言者: 羽生田進

speaker_id: 5713

日付: 1978-04-12

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会