枝村要作の発言 (社会労働委員会)

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○枝村委員 六月十九日に公共企業体等基本問題会議の意見書が安倍官房長官に手渡されたのでありますが、本委員会は早速この問題を取り上げて、きょう各委員からいろいろな御意見が出されまして、そして一定の方向を明らかにされると思います。私は大変時宜を得たものだというように考えております。とりわけ、あすの二十三日に関係閣僚会議が開かれ、今後の方針を決めるということになっておりますだけに、ひとつ官房長官も労働大臣も、われわれの考え方をよく頭の中に入れて対処されるように最初、強く要望しておきたいと思います。
 まず総括的に、この意見書に対する私の意見を述べてみたいと思うのであります。
 昭和二十三年七月にマッカーサーの命令によってスト権を剥奪されてから今日まで三十年たっておりますが、いまなおスト権は回復されていない。そればかりか世界の大勢に逆行して労働基本権をさらに大きく規制しようという、ここ二、三年来の動きが自民党内やその他の方面から出されておるということは、きわめて遺憾である、私はこのように思っております。ですから、われわれは、これに対応するいろいろな策もありますけれども、どうも、その対応の未熟さがあって、こちら自身にも反省すべき点はあると思います。あると思いますが、それにしても労働基本権という問題が一連の反動攻勢にさらされ、あるいは、それに振り回される、あるいは政争の具に、これが利用されることがあるということは、きわめて汚点を残した問題である、私はこのように思っております。
 今回のいわゆる意見書も、このような余りよくない情勢、悪い環境の中で出されたのでありますから、したがって、当初から予想されておりますように、その内容そのものが余りよくない、こう思うておりましたが、まさに、そのとおりであります。今日までの経過を全く無視して、せっかく労働関係の正常化の方向に向けて努力しようとする、それを妨害し、あるいは阻害するということに結果的にはなる意見書であるというように私は思っておりますし、また、憲法二十八条に保障された労働基本権を、これは否定するものである、このように、この意見書を私ども見るのであります。ただ、一筋の光があるとするならば、それは中山座長の良識的な御意見と努力の結集が若干でも意見書の中に含まれておるということ、それからまた、記者会見によって世間一般に、その真意を公表されたという点にあるだけだと私は思っておるのであります。
 そこで労働大臣にお伺いするわけでありますが、あなたはILO総会に出席されて十九日にお帰りになりました。聞くところによりますと、この機会に諸外国の労働行政の責任者や労組の幹部とお会いになったそうでありまして、世界的視野をますます広げられてお帰りになったと思うのでありますが、その中にはスト権問題についての知識も深められてお帰りになったと思います。これから、いよいよスト権の問題について本番に入るわけでありますから、また深刻な労働行政にいよいよ取り組まねばならない立場にあるし、私はこういう問題はあなたが主役であると思います。その主役の責務をどのように果たしていかれようとするのか、それをまず第一にお伺いしておきたいと思います。

発言情報

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発言者: 枝村要作

speaker_id: 25028

日付: 1978-06-22

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会