福田赳夫の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(福田赳夫君) 馬場さんにお答え申し上げます。
 今回の日ソ漁業交渉の結果をどういうふうに評価するか、そのようなお尋ねでございますが、例によりましてソビエトの態度は非常に厳しい。その結果、希望するような数量、漁獲区域、そういうふうにはまいりませんでした。その点はまことに残念に思います。しかし、五年間にわたって安定した操業ができる。もとよりその年々の具体的な措置についての相談の結果でございまするけれども、そのような基本協定ができましたことは、これは評価していただきたい、このように考える次第でございます。
 次に、私の政治に対する価値基準は何かというむずかしいお尋ねでございますが、私は前からしばしば申し上げているのですが、これは世界の中における日本国を築き上げること、これが私の政治の大目標である、このように御理解を願いたいのであります。
 わが国もとにかく経済力におきましてはアメリカに次いでというような立場まで来たわけです。そして、わが国の動き、これは世界に非常に影響がある、そういうような立場をますます固めていって、そうしてわが日本国が世界の平和、世界の繁栄に貢献し得る、そのような国にいたしたい、そのような評価を世界じゅうからかち取るような国にいたしたい、そのように考えるのでありまするが、そのためには国の内部の固めをしなければならぬ。その一つが行政機構の改革の問題であります。私の行政機構に対する考え方、これもしばしば申し上げておりますが、安上がりで能率のいい政府、こういうことでございます。
 今回、農林省の行政機構につきましても、北海道の営林機構の改革、これらを含めまして、いろいろ御提案を申し上げておる。また、二百海里時代の到来に対しましても備えをする、そういう趣旨で農林省行政機構の改革を御審議願うことにいたしておるわけでございまするけれども、ぜひとも御理解の上、御賛同を願いたい、このように存じます。
 行政機構の改革というのは、国会でも本当にたくさんの人々から大いにやれということを言われるのです。しかし、具体的な問題になりますると、なかなか御賛同が得られない。私はそのことが非常に残念でなりませんけれども、とにかく安上がりで能率のいい政府、これは国民全部が要望しておることだと私は思いますので、政府が検討した結果、御提案を申し上げておるこの改正案につきましては、これはひとつ皆さんにおかれましてぜひとも御協力を賜りたい、このように考えます。
 また、水産省をこの際設置すべし、こういうお話でございますが、水産省の設置をいたさずとも、能率のいい水産行政をやっていきます。機構がいたずらに大きくなった、看板が大きくなったというだけで能率が上がるというものと考えませんです。私どもは、それよりも内容の充実、施策の前進ということが大事である、このように考えておる次第でございます。
 なお、馬場さんは、国有林経営の基本的な方針をどうかというお尋ねでございますが、戦後、国有林事業は、住宅建設などに不可欠の木材を国民に供給する、また、国有林野の面におけるところの国土の保全、水資源の涵養、さらには自然環境の保全、そういう任務をずっと担当してきておるわけであります。ところが、そういうために造林を大いにやってきた、それがまだ生育過程にあるという今日の状態でございます。それからさらに、木材価格の低迷、こういうような問題もありまして、国有林野事業の経営が非常に困難になってきておるわけでありまするが、今後十年間にわたるところの改善計画を策定いたしまして、経営管理の適正化を図るなど、みずからの経営改善の面におきまして大いにひとつ努力を払うことにしてもらいたいというふうに思いますと同時に、また当分の間におきましては、自己資金だけでは治山治水、また造林などの事業を実施することは困難であります。そういうようにも考えられますので、これらにつきましては、従前の財政措置を充実するほか、新たに造林、林道につきまして一般会計からの資金の繰り入れが必要であるという考え方のもとに、今国会に国有林野事業改善特別措置法案を提案いたしております。御協力のほどをお願い申し上げます。
 なお、緑の山に対して私の感想は一体どうだという最後のお尋ねでございますが、私は、まあ歌じゃございませんが、ふるさとの山は麗しきかな、あの山をぜひひとつ保存していきたい、このように考える次第でございます。(拍手)
    〔国務大臣中川一郎君登壇〕

発言情報

speech_id: 108405254X02619780425_010

発言者: 福田赳夫

speaker_id: 20078

日付: 1978-04-25

院: 衆議院

会議名: 本会議