井上普方の発言 (予算委員会第一分科会)

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○井上(普)分科員 ただいまお話しになりました科学技術会議なるものは、単なる総理大臣の私的諮問機関にしかすぎません。日本学術会議なるものは正式に国として認めておる会議でございまずけれども、この科学技術会議というのは単なる内閣の、日本学術会議に対抗するための諮問機関にすぎないと私は思うのであります。
 そこで、まあそれでもよろしい。いま、答申があって、資源・エネルギーあるいは国民生活の安定あるいは国際協調、こういうことをおっしゃいましたが、私か先ほど申しましたのは、鉄鋼にいたしましてももうすでに韓国においては生産があるし、あるいはまた中国においても、今後日本の協力によって非常な製鉄が行われる、あるいはまた宇宙科学にいたしましても、日本よりも中国の方がはるかに進んでおるでございましょう。あるいはまた、原子力科学にいたしましても、中国においてはすでに原子力の実験が行われ、水爆の実験も行われるというように、日本よりもかなり進んだ水準にあるのじゃなかろうかと私どもには考えられるのであります。
 そこで、日本独自として、中国からも世界からも畏敬せられるような科学技術の方向というものを私どもは見出さなければならない。国際競争力というのじゃなくて、あるいは国際協調というのじゃなくて、日本民族としてともかく国際的に畏敬せられる科学技術というものを生んでいかなければならない。しかしながら、この予算を拝見いたしまして、あるいは先日科学技術白書を拝見いたしましたが、日本の研究開発費というのはアメリカの大体三割ぐらいでございましょう、イタリアとそこそこであったのが、いままでの日本の科学技術の研究調査費であります。ところが、その大半は民間が受け持っておった。その民間が受け持っておった科学技術開発費というものが、昭和四十九年以来の不況によりましてどんどん減ってきている。その中において、国として持たなければならない科学技術の予算というのがわずか二〇%ぐらいのふえ方では、これは話にならないと思うのであります。科学技術の一年のおくれというものが将来に及ぼす影響は非常に大きいものがある。もうすでに四十九年、五十年、五十一年、五十二年と四カ年にわたって連続して民間の科学技術の研究費というのが三分の一に減少しておる現状であります。これはおたくの技術白書に書いてある。この状況の中にあって果たして日本民族としては世界各国から畏敬せられるような科学技術、これをつくれる自信ございますか。いかがでございます。

発言情報

speech_id: 108405266X00319780301_005

発言者: 井上普方

speaker_id: 18136

日付: 1978-03-01

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第一分科会