河本敏夫の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(河本敏夫君) 昭和五十二年度の経常収支がどの程度になるかは、まだ最終的には明確な数字を申し上げる段階ではございませんが、当初予定しておりました数字よりは相当大幅にふえるのではないか、このように考えております。現在の円高の背景にはいろいろあるわけでありますが、何と申しましても、わが国のこの大幅な黒字ということが最大の理由になっておるように私どもは考えております。かつまた、これだけの大幅な黒字が出ますと、世界経済全体に対して少なからざる影響を与える、こういうことでもありますので、適当な水準にこれを調整する必要がある。これが現在のわが国の大きな課題だと考えております。このためには、内需の拡大ということがもう最大の私は政策だと思います。内需の拡大をするためには、財政のみならず、すべての政策手段をこの際は尽くすべきである。当然のことだと思いますが、同時に、輸出につきましても、各国と摩擦を生じないようにできるだけ配慮をしながら今後はやっていく必要があろうと考えます。
ただ、この際申し上げておきたいことは、実は輸出は金額的にはふえておりますけれども、数量的にはほとんどふえていないのですね。かつまた五十三年度の貿易の見通しを見ましても数量的にはほとんどふえない、むしろある分野では減る。ただ、金額的には六、七%ふえる見込みでありますが。でありますから、輸出を抑えるということは、これはもう数量そのものが減るということでありまして、国内では減産ということになりますから、これはもう大変な事態でございます。そういうことのないように拡大均衡の方向で輸出入のバランスというものを考えていかなければならぬ、このように思っております。
それから、現在の円レートの水準で赤字なのかどうかという御質問でございますが、昨年の年末の二百四十円という水準では、ごく二、三のわずかな業種を除きましては、大部分が赤字である。特に中小企業につきましてはほとんど全部がやっぱり出血、赤字輸出になっておる、こういう状態でございました。