宮澤喜一の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(宮澤喜一君) 円高という問題は、何円ということもさることながら、一種のそういう不安定要因というものが経済運営には非常にぐあいが悪いものでございますから、何とかこれが早く安定をしてほしいと考えております。これが一つの成長の路線上でむずかしい問題でありますことはもう御指摘のとおりであります。
それから次に、消費でございますが、ただいまのところ生産関連ではわりにいい数字が出てまいっておりますが、消費の方がなかなかいい数字が出てきておらないことは御指摘のとおりであります。これは、しかし、経済全体がだんだん上向くのだということが消費者の心理に、つまり所得、雇用の面を通じて反映するのに多少時間がかかると思っておりますので、私は、いずれこれもそういう時期が来るであろうと考えております。これは、したがいまして、ややおくれる要素であるということは認めなければならないと思います。
次に、設備投資でございますが、これはもともと私ども製造業では余り大きなものを期待しておりません。電力には大きな期待を寄せておりますけれども、こういう経済情勢で製造業の大きな設備投資があるとは、もともとこの五十三年度単年度内には考えておらないわけでございます。
次に、在庫でございますが、確かに一部のもの、ことに構造不況業種のもの、あるいは非鉄金属、原材料の中で鉄鋼業の原材料でありますとか、石油、石炭、これは備蓄の関係がございますが、原材料の一部、そういうものの在庫調整におくれが出るということはそのとおりでありますけれども、大局的に見まして、私はこの在庫の問題というのは、大体、もう一つの方向に向かって動き出したというふうに考えておるわけでございます。もともと適正在庫という言葉も漠然とした言葉でございますし、調整という言葉もそうでございますから、その時期をいつとかっちり言うことの方が本当はちょっと無理がありますわけで、私が春ごろに、あるいはお人によりましては新年度ごろにと言われる、どれでもよろしいわけで、その時期ごろにはほぼ在庫調整は完了するということは大体皆さんの御意見が一致しているのではないか。ただ、これはいわゆる減量経営のもとでありますし、構造不況業種の問題が別途ございますから、だからといってこれで景気が一気に上昇するというわけのものではない。この点についても関係者の認識は一致しておるというふうに考えております。