園田直の発言 (外務委員会)
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○園田国務大臣 ただいま議題となりました日本国と中華人民共和国との間の平和友好条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
一九七二年九月二十九日に発出されました日中共同声明の第八項において、日中両国政府は、両国間の平和友好関係を強固にし、発展させるために、平和友好条約の締結を目的として交渉を行う旨合意されたことに従い、政府は、一九七四年十一月以来、中華人民共和国政府との間に、この条約の締結のために交渉を行ってまいりました。交渉は、一九七六年以降は、断続的に進められてまいりましたが、本年七月二十一日より北京において、日本側佐藤大使、中国側韓念龍外交部副部長をそれぞれ首席代表とする両国代表団の間で集中的な交渉が行われ、さらに、八月八日総理の御指示により本大臣が訪中し、中国側政府首脳と会談を行い、その結果、条約交渉は、最終的に妥結し、八月十二日に本大臣と黄華外交部長との間でこの条約の署名調印が行われた次第であります。
この条約は、前文、本文五カ条及び末文から成っておりますが、その概要は、次のとおりであります。
前文においては、日中両国は、両国間の平和友好関係を強固にし、発展させるためにこの条約を締結するという条約締結の目的が明らかにされております。
第一条においては、日中両国が恒久的な平和友好関係を発展させることを定め、その際の指針となるべき諸原則を掲げております。
第二条においては、日中両国が、いずれも覇権を求めるべきでないこと、また、覇権を確立しようとする他のいかなる国または国の集団による試みにも反対することを表明しております。
第三条においては、日中両国間の経済、文化関係の発展及び両国民の交流の促進のための努力を規定しております。
第四条においては、この条約は、第三国との関係に関する各締約国の立場に影響を及ぼすものでない旨を明記しております。これにより、わが国としては、日米関係を基軸としていずれの国とも友好関係を維持し発展させるよう努力するというわが国外交の基本的立場を将来にわたって確保した次第であります。
第五条においては、この条約の批准、効力発生、有効期間及び終了について定めております。
この条約の締結により、日中両国間の友好関係を一層発展させるための基礎が築かれ、両国間の友好関係が長期にわたり安定的なものとして確保されることは、アジア及び世界の平和と安定に貢献するものと期待されます。
よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。
何とぞ御審議の上、本件につき速やかに御承認あらんことをお願いを申し上げます。