中野四郎の発言 (決算委員会)

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○中野国務大臣 お答え申し上げます。
 地震防災対策の強化地域の指定につきましては、御承知のとおり中央防災会議の専門委員の方方が先日一部新聞に発表になりましたような強化地域を御指定になりました。しかし、これはあくまでも地方都道府県知事並びに市町村の意向を十二分に参酌しまして、そうして今後どういうような防災的な対策を練るかということを中心にいたしまして、国土庁といたしましてはただいませっかく都道府県知事並びに市町村長に諮問を発しております。これが出てまいりましで、そこで初めていま先生の御質問のような、いや、おれのところは指定されては困ると言うかもしれません、しかし、ほかは指定されておるのに静岡県のようにわずか四カ町村だけ指定されないこともまた困るという意見があるかもしれない。その辺のところは十分地方、知事の意向をそんたくいたしまして……。
 それから、国土庁といたしましても、たとえば岐阜県で言いますと中津川だとか、愛知県で言うと新城、学術的な研究の結果はそうでありましょうけれども、その周辺に関連なしとは言えないのでありまするから、計画を策定するに当たりましては、やはり一般常識をもって防災上の連帯感を持たせるようなラインを決める必要があるのではないか、そのラインの周辺は、近い将来において地震発生の場合においては十分警戒を要すのではなかろうかというような発表の方法がわりかたなじみやすいではないかという点については、今後それぞれの会議の席上で検討を加える考えでおります。
 それから、後段のお尋ねの平谷村の件でございますが、これはすでに御承知のとおり、水の問題はいまの日本にとっては非常に重要な問題であります。そこで、なるべく早い機会に水源地と流域の受益者との間の関係を調整する必要がありまするからと考えまして、五月十日に、手近でありまする天竜、それから矢作川流域から水源地、現地へ参りました。長野県は、何と申し上げましても天竜流域二百万の人口、矢作川流域百十万の人口に対して大きな利益を与えていただいておりまする水源地であります。したがって、飯田、諏訪湖、各所を回りたいと思いましたが、時間の関係がございましたので、矢作川の一番の水源地である平谷村に着きました。
 その当時の状況をつぶさに申し上げる時間はございませんから簡単にひとつ私の感想をお聞き願いたいと思いますが、平谷は、初めて参りましたが、三十五年以降五十年の間に約三五%の過疎状態になっておる村であります。従来は炭を本業としておりましたが、いまはなかなかそういうわけにはまいりません。林業と申し上げてもなかなかそう簡単にはまいっておりません。したがって、ここには過疎債を多く発行いたしまして、できるだけ住民の方々の利益をば保護するように努めてまいりました。
 ただ、私がこの際痛切に感じましたものは、愛知県の流域の末端でありまする碧南方面から見ますると、約百三十七キロぐらい上の平谷というところから受けます恩恵、非常に大きなものであります。ところが、末端の方々は上流のその苦心というものを少しも理解いたしません。ダムを建設いたしますのでも反対の多い最大の原因は何かと言えば、受益者とそれがために被害をこうむる人人の間の理解が深まっていないことであります。そこで、愛知県では水源の基金をつくりまして、五億ばかり金をつくりまして、それを流域の上流の村々に相当金を与えておるのです。
 ところが、残念ながら、行政区域が違いまする長野県の平谷の方に対しましては、区域が違うために金がいっていない、これは間違ったことだと思いまして、今回行きました過程におきましては、国土庁が十分その中に入って、そうして利益を受ける県と水源のために非常に大きな被害を受けておられる市町村との間を調整いたしまして、でき得るだけの調整金を今後差し上げるようにして、そして森林を守ってもらい、山林を守っていただく、ひいては末流の流域の皆さん方の利益を守り得るようにしたい、かように考えまして、今後ともにひとつ水源地の方々と流域の方々の理解を深める、連帯感を深めるための施策を行っていきたい。
 幸い、この間は根羽の方々を、子供さん約三十人ばかりを私らの末端の者がアサリとりに招きまして、二晩ばかり泊めたのです。これが非常にいい感じを与えまして、今度はひとつ川の下の海の者は山へ遊びに来てくれ、こういうような交流をたびたび重ねることが、将来の国民の水を守る上においての大きな利益になるのではなかろうか、かように考えまして、今後とも過疎地でありまする平谷村に対しまして私は最善の措置をいたす考えでおります。
 以上であります。

発言情報

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発言者: 中野四郎

speaker_id: 13433

日付: 1979-06-04

院: 衆議院

会議名: 決算委員会