平林剛の発言 (予算委員会)

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○平林委員 昨年のドルと円の交換比率をながめてみますと、五十三年の一月二百三十八円、四月の三日になりまして二百十八円、七月二十四日になって二百円すれすれになりまして、十月三十一日に百七十九円、現在は大体二百円というところでございましょうか。このいわゆる円高によるメリットは、数字で示せばいまお話にありました五十二年度二兆四千億円、五十三年度四兆六千億円、こういうことでありますが、なかなかこういう数字は、政府は積極的に国民に発表しないですね。
 私は、昨年の八月、三菱銀行が産業関連表を使いまして当時の円高と、それから四十八年石油ショックのときの石油価格高騰の理論上物価の波及効果をそれぞれ算出したのを見たことがあるのでありますが、それによりますと、昭和五十一年十二月から五十三年六月までの円相場上昇、まだそれは二百円を割っているときじゃなかったのでありますけれども、物価引き下げの効果は卸売で五・四あったのじゃないか、消費者物価で二%はあったのじゃないか。ところが、実際の物価は、円高の一年六カ月間でながめてみますと、卸売物価は二二%しか下がっていない。消費者物価は逆に七・六%上昇した。その後円相場は二百円を割りまして百七十九円になったときもございますが、当時の計算から考えてみれば、もっと効果があったはずだと思うのですね。その円高メリットは一体どこへ行ってしまったのだろうか、こういうことになるわけですね。私は、円高差益を物価対策として効果的に生かすということにつきまして、今日までの政府の態度は国民が納得するような熱意があったとは言えないと思います。昨年も、電気、ガスの差益還元の論争のときもそうでしたけれども、政府の姿勢がへっぴり腰で、ときには企業の代弁者のような態度があった。電気、ガスの企業はともかくとして、民間の私企業のごときは自由経済、企業の秘密、そういうことを盾にいたしまして、進んでこれを公表しない。そして企業の利益に取り込んでしまう。昨年の一月の福田総理大臣のときの施政方針演説の中でも、円高メリットを物価安定に生かすと演説をされましたけれども、実際は失望を与えたにすぎなかったわけでございます。
 そこで、私はもう一度経済企画庁長官に伺いますが、実は、昭和四十八年の石油価格が高騰したとき、あれは原油価格が四倍ということになっていますが、実際の各産業関連表を使いますと、それは〇・一七%とか〇・〇五%とかと非常に低い影響しかなかったのにかかわらず、卸売物価は三〇・六%、消費者物価は二三・九%暴騰したわけですね。円高差益のことは、膨大な差益がありながらそれを隠し、はっきりした態度をとらず、そして物価を下げるということに対しては渋ちんである。渋ちんというのは余り下げないということですね。一たび原油価格の上昇があるというと便乗値上げ、狂乱物価。ことしもOPECの問題がございまして、石油価格の値上がりが伝えられておるわけですが、そうすると早速この値上げの問題が出てくるのですね。私は、こういう企業のあり方というのはまだちっとも直っていないのじゃないのか、こう思うのであります。
 そういう意味で、勝手過ぎる業界の動きに対して、これはどうするのだということを伺いたいと思うのです。

発言情報

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発言者: 平林剛

speaker_id: 19055

日付: 1979-02-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会