橋本龍太郎の発言 (本会議)
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○国務大臣(橋本龍太郎君) まず第一点に御指摘を受けました母子保健法の問題でありますが、確かに制定後十数年を経過し、非常に状況の変わってきた中で、現在のままでいいとは私どもも考えておりません。そこで、各分野の専門家の協力を仰ぎまして、本年六月に家庭保健基本問題検討委員会を発足させ、二十一世紀を見通した多角的な観点からの母子保健の新しい制度、施策の検討をお願いいたしております。
また、スモンの訴訟判決につきましては、主として薬事法上の国の責任のあり方につきまして上級審の判断を仰いでおるわけであります。並行して、私どもとしては患者の方々との全面的な和解に現在全力を尽くしておる最中でございます。
また、世界に類例のない高齢化社会を迎えようとする今日、国民の年金制度に対する期待というものはきわめて大きなものがあるわけでありますし、政府としても老後の所得保障の中核となる年金制度につきましては従来からその改善を図ってまいりました。今後の年金のあり方につきまして公明党を初め各方面から種々の御提案をいただいておりますが、政府としては、現行の個別制度を前提としながら、年金制度が全体として整合性のとれた発展を遂げるように全体としての改善を進めてまいりたいと考えております。
そこで、老齢福祉年金の今後の水準についての御指摘を受けましたが、本年度の改正によりまして、御承知のように、経過年金の一つであります五年年金との間が百八円の差しかなくなっております。この老齢福祉年金を初めとした経過年金のあり方につきましては、かねてから年金制度基本構想懇談会におきましても検討をお願いをしておりましたが、当面の重要な政策課題としての対処が必要であるという御指摘をいただきました。来年度に予定しております国民年金制度全体の再検討の中で経過的年金全体の水準の問題としてこれは取り組んでまいりたいと考えております。
また、遺族年金の支給率引き上げあるいは増額という観点での御指摘を受けたわけでありますが、確かに国際水準に比して遺族年金の水準が低いことは私どももそのとおりであると考えております。夫の死亡により残された遺族の生活の支えとしてのその意義はきわめて大きいわけでありまして、かねてから、基本構想懇談会、また社会保険審議会の厚生年金保険部会からも、次回の再計算においてこれに対処するようにという御指摘をいただいております。私どもとしては、その際特に年金による保障の必要性の高いと思われる子供のおられる寡婦の方、また高齢の寡婦に重点を置いた引き上げを図ってまいりたいと考えております。
最後に御指摘を受けました老齢年金の非課税の問題について、ことに老齢年金の特別控除額の引き上げという点についての御指摘をいただきましたが、私どもは、年金だけではなく老人所得全体の問題として、また高齢者扶養控除その他を組み合わせた中で、将来に向かって努力をしてまいりたいと考えておるところであります。(拍手)
〔国務大臣渡海元三郎君登壇、拍手〕