前田宏の発言 (航空機輸入に関する調査特別委員会)

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○前田(宏)政府委員 昨年十二月十日に本委員会におきましてロッキード事件及びダグラス、グラマン事件の公判状況について取りまとめて御報告をいたしましたが、その後の公判の経過につきまして御報告を申し上げます。
 まず、ロッキード事件の公判状況から申し上げます。
 第一に、丸紅ルートでございますが、現在までに九十九回の公判が開かれ、本件の背景、本件に至る経緯、五億円の授受及び請託等の主要な事項に関しまして所要の証人調べが一応終了し、一部の証人につきましては、検察官から同人らの検察官調書を刑事訴訟法三百二十一条一項二号書面といたしまして取り調べを請求いたしましたことは、すでに昨年の当委員会におきまして御報告申し上げたとおりでありますが、その当時取り調べ請求が未了でありました証人の検察官調書につきましても、その後同様の趣旨で取り調べの請求をいたしております。
 昨年四月十一日の第七十回公判から被告人質問の段階に入りまして、すでに大久保被告人及び檜山被告人に対します被告人質問が終了いたしまして、本年一月三十日の第九十回公判から、被告人伊藤宏に対する被告人質問が行われて、現在まで続いております。
 大久保被告人の供述内容は、前回御報告申し上げたとおりでございまして、檜山被告人も前回申し上げたとおりの供述に終始いたしております。なお、伊藤被告人は、先ほど申しましたように、現在被告人質問が行われている最中でございますので、その供述内容を取りまとめて御報告する段階には至っておりません。
 第二に、全日空ルートでございますが、この関係の公判は、現在まで合計百三十六回の公判が開かれております。
 全日空側の被告人に対しますいわゆる外為法違反事件及び議院証言法違反事件につきましては、検察側の立証をほぼ終了いたしまして、昨年九月十一日の第百十回の公判で弁護人の冒頭陳述がなされまして以来、その反証段階に移りまして、弁護側は、国会における証人喚問に関する学者証人あるいは全日空における新機種選定経過につきましての全日空関係者らの証人尋問請求を行いまして、その取り調べがなされているところであります。
 次に、橋本、佐藤両被告人の受託収賄事件関係でございますが、大型ジェット機国内幹線導入についての行政指導の経過等に関します運輸省の元事務次官らの幹部に対します証人尋問が終了いたしまして、本年四月八日の第百三十六回公判では、かねて検察官が取り調べ請求をしておりました丸紅の伊藤宏及び副島勲の検察官調書が採用されまして、その取り調べがなされましたほか、橋本、佐藤両被告人の検察官調書の取り調べもなされまして、現在までに両被告人に対します被告人質問を残しまして、検察側の立証がほぼ終了し、次回の公判に、これは四月十五日の予定でございますが、弁護人側の冒頭陳述が行われまして、それから弁護側の反証段階に移る、こういう予定になっております。
 それから第三に、児玉ルートでございますが、児玉被告人の病状を理由にいたしまして、同被告人が在廷しない状態で審理が進められておりますことは、従前のとおりでございます。現在までに五十五回の公判が開かれておりまして、前回御報告申し上げましたとおり、一昨年十二月末から弁護側の反証段階に入りまして、昭和四十七年以降のロッキード社からのコンサルタント報酬の大半の受領を否定いたしまして、いわゆる児玉領収証なるものはすべて偽造されたという趣旨の弁護側の主張に沿って、その申請に係る約十名の証人尋問が行われたところでございますが、検察側といたしましては、右領収証の中には大刀川被告人の筆跡に係る記載が存在するという旨の筆跡鑑定結果をもちまして、弁護側の立証に対する再度の反証活動に努めているところであります。
 本年四月三日の第五十四回の公判で、被告人児玉の検察官調書二十九通がいわゆる同意書面といたしまして取り調べられました。続きまして同月十日の第五十五回公判におきましては、小佐野ルートの公判と併合して審理がなされ、小佐野被告人に対する尋問がなされたところでありますが、同人に対する尋問で弁護側の反証もほぼ終了することとなっておりまして、その後は、児玉被告人に対する被告人質問に入る予定、かように相なっております。
 最後に、小佐野ルートでございますが、前回御報告申し上げたような状況で公判が進行しておりまして、現在までに四十一回の公判が開かれております。
 この公判におきましては、弁護側のいわゆるアリバイ立証に対します従前の反証活動に対しまして、検察側は本年三月六日の第四十回公判におきまして冒頭陳述の一部を補充訂正いたしております。
 この点につきまして若干申し上げますと、その内容は、小佐野被告人がロッキード社の児玉に対する支払い金員の一部でありますところの米国通貨二十万ドルを受領した経緯とその状況につきまして、従来からの冒頭陳述に加えて、まず、被告人小佐野は、かねてからK・ハマダなる者がネバダ州ラスベガス所在のサンズホテルに負っていた百二十万ドルの債務につき、その支払いを保証していたことから、右ホテルに対し、昭和四十八年一月十五日ごろ五十万ドル、同年四月二十八日ごろ二十五万ドル、同年七月十二日ごろ二十五万ドルをそれぞれ支払い、残額が二十万ドルとなっていたということ、また第二といたしまして、被告人小佐野は四十八年の十一月三日午後五時四十八分ごろ、ロサンゼルスからラスベガスに到着し、そのころ同日にロサンゼルス空港においてクラッターから受け取っておりました二十万ドルを、サンズホテルに対する前記の残債務二十万ドルの支払いに充てた。こういう事実を述べたわけでございます。
 この冒頭陳述の補充訂正にあわせまして十数点の証拠の取り調べ請求を行っておりますが、これに対しましては、去る四月十日の児玉ルートと併合されましたこの小佐野ルートの第四十一回公判におきまして、弁護人は検察官請求に係る証拠のうち、サンズホテル関係者四名の作成に係る書面二通を証拠とすることに同意しないという意見を表明しましたので、検察官はこの二通の書面にかえてその作成名義人でありますサンズホテル副社長兼総括支配人リチャード・G・ダナー外三名の証人尋問請求を行い、裁判所はこれを採用する旨の決定をいたしまして、来る六月十九日に証人として出頭するように召喚手続がとられることとなっておるわけであります。
 次に、いわゆるダグラス、グラマン事件の公判状況について申し上げます。
 この事件に関しましては、海部八郎ら三名に対します外為法違反事件、議院証言法違反事件と有森國雄に対する議院証言法違反事件が東京地方裁判所の二つの裁判部に係属しておりましたが、有森関係の事件は、昨年の十二月十四日に有罪判決の言い渡しがありまして、同判決は同月二十九日に確定いたしております。
 海部ら三名に関する事件の公判は、現在まで八回開かれておりますが、第一回公判における認否で被告人三名はおおむね公訴事実を認める供述をいたしまして、検察官の取り調べ請求をした証拠もほとんど弁護側の同意が得られ、公判は速やかに進行いたしまして、私文書偽造、同行使に関連するダグラス社から日商岩井に支払われたRF4Eについての特別手数料約二百三十八万ドルの経理処理の背景事情、日商岩井の松野頼三氏に対する約五億円の金員の支払い状況、また、議院証言法違反に関連しいわゆる海部メモの作成経過等についての検察側の立証がおおむね終了いたしまして、現在行われている弁護側の情状立証、これもおおむね終了いたしまして、次回、五月六日でございますが、この公判に検察官の論告、次の次の公判、六月十七日の予定でございますが、その公判で弁護人の弁論がそれぞれ行われる、かような予定になっております。
 以上をもちまして報告を終わります。
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発言情報

speech_id: 109104268X00219800414_004

発言者: 前田宏

speaker_id: 23862

日付: 1980-04-14

院: 衆議院

会議名: 航空機輸入に関する調査特別委員会