仲村英一の発言 (社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会)

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○仲村説明員 医療課長でございます。
 お手元にお配りしてございます資料、横に長い方でございますが、まず七ページをお開きいただきたいと思います。
 室料差額関係の通知の最近の主なものについて御説明いたしますが、室料につきましては、古い話でございますが、昭和十三年から実は通知が出ておりまして一応公認の形になっておりますが、三十九年に基本的な通知が出まして、患者側の強い要望もあるので、差額それ自体を全部を否定することはできないけれども、五分の一ないし四分の一にしろという三十九年の通知が出ておりました。しかし四十八、九年ごろにいろいろ問題が出てまいりましたので、指導の態度をはっきりするために四十九年三月二十九日にいまごらんいただいておりますような保険局長通知が出たわけでございます。
 その大ざっぱな内容を申し上げますと、記書きのところに書いてございますが、一応差額徴収を行い得る部屋というものを特別室という名前にしておりますけれども、「個室又は二人部屋であって、差額徴収を行うにふさわしいものに限られる」という基準を設けてございます。それから、徴収の要件でございますが、「患者の希望があった場合に限られるもの」であって、治療上の必要でそういう部屋に入れた場合には「差額徴収を行ってはならない」。そして、患者に十分納得をしていただくように「保険医療機関内の見やすい場所に特別室の料金等を掲示しておく」とか、次のページへ参りまして、実際にお入りになる患者さんには十分「明確かつ懇切に説明し、その同意を文書をもって確認のうえ」収容を行ってください。それから、ではその差額徴収を行ってもよい病床の割合はどの程度かということで、ここにおおむねの原則を示したわけでございますが、全部が差額では保険医療に重大な影響を及ぼすという観点で、真ん中ごろでございますけれども「各々の保険医療機関の全病床数のおおむね二〇%を超えないよう」指導を徹底していくということでございます。
 それから四十五年一月に、これは保険と直接関係ないのでございますが、医療審議会の方の公的病院の病床規制の附帯事項の中にもこのような指摘もございましたので、国立の保険医療機関についてはその割合を一〇%以下に改善すべきである、このようなことで指導を徹底するように四十九年に通知を出したわけでございます。
 その後、九ページへ参りまして、五十三年の一月に、診療報酬改定が五十三年二月からございましたが、これを機にさらに指導を徹底すべく保険局長通知が出ておりまして、その主なところを申し上げますと、五十三年二月の診療報酬改定では、室料及び看護料等入院料関係について約二〇%の引き上げを行いましたし、ICU、特別集中治療室管理の加算とか基準看護二類に特別加算を新設する等いろいろ対策を講じたところであるので、以下についてさらに指導を徹底していただきたいということで、入院の室料差額につきましては、三人室以上について依然として費用を徴収している医療機関については速やかに改善するような指導を徹底してほしい。それから、患者が希望しておらないのに差額徴収を行う、あるいは希望していないのに差額ベッドへ入るようにというふうなことを言っておる医療機関については、そのような指導を徹底すると同時に、全体的に差額病床割合が著しく高いというような医療機関については、保険医療機関の指定または更新による再指定の際に十分改善がなされた上で指定を行うというふうなことを徹底するようにということで通知が出ております。
 また、付添看護につきましては、基準看護病院における看護というのは、そもそも個々の患者の病状に応じて適切に行われることが基本的要件であって、本来、病院の責任において行われるべきものである。したがって、付添看護は病院の看護を代替するとか看護力の補充として行われることがないように制度の趣旨を徹底して指導を強化してもらいたい。
 それから、先ほどちょっと申し上げました看護料に関しましては、入院看護に特別加算を新設したということがございまして、正当な理由がなくて患者の負担による付添看護が行われた場合は、これは基準看護の要件に違反しておりますので承認の取り消しをするような措置を講ずるようにということでございます。また、基準看護病院に入院する際に、患者さんに付添看護をつければ入院させてあげるとか、そのように強く勧奨するというふうな状況があった場合には、そういう医療機関は指定あるいは更新の際の再指定の場合に十分改善がなされた上でこの措置を行うというふうな通知が五十三年の一月に出ておるわけでございます。
 その次のページは、後で御説明いたす中身と関係いたしますが、私立の大学病院につきましては、このような指導をいたしましてもなかなか差額の部屋の率は減りませんので、五十四年の八月に、保険局長から文部省の管理局長と大学局長に対しまして、そのような趣旨の改善方を要望いたしました。同時に、日本私立医科大学協会に対しましても、状況の説明と善処方をお願いするような文書を出したわけでございます。
 それから、十二ページへ参りまして、本年の一月に至りまして、文部省の大学局長から、付属病院を置く各私立大学の学長あてに、私どもの調査の結果を踏まえまして、大学病院というのは医学の教育あるいは研究の場という本来の機能を持っておるけれども、同時に地域医療における中心的な医療機関として社会の要請にも応ずる必要があるというような趣旨の文書が出ておりまして、厚生省で指導しております三人室以上での差額徴収については、できるだけそれを改善するようにというふうな文書がこのような形で出ております。
 また、それを受けまして厚生省から各県の保険主管部課長に、このような通知が出たので、大学病院についても十分指導をするようにという通知が出ておるわけでございます。
 以上が入院の差額ベッドと付添看護につきましての通知のあらましでございまして、それで、前の方へ戻っていただきまして、実際の数字を御説明させていただきます。
 まず、二ページの表をごらんいただきたいのでございますが、五十四年七月の差額ベッドの現状がどうなっておるかという数字がここに挙がっておるわけでございまして、現在一人部屋で差額を取ることができるようになっておる病床の割合が、右から二行目の「割合」という欄にございますが、六九・一%でございます。二人部屋の場合には三九・八%、それから三人以上の部屋につきましては四・二%という割合の差額徴収の状況でございまして、全体で一四・七%でございます。これを左の欄の前年と比較いたしますと、一人部屋の場合には六八・八から六九・一とちょっとふえておりますが、二人部屋の場合には四一・二から三九・八%に減っております。それから、特に私どもが重点を置いております三人以上の部屋につきましては、五・一%から四・二%ということで〇・九%減少しておりまして、これは年々減少しておる数字でございます。
 (2)は、それを経営主体別に見るとどういうことになるかということでございまして、国立の場合で申し上げますと、三人室以上はゼロになりました。それから、公立病院の場合には〇・二%の徴収状況でございます。その他の公的、これは日赤、済生会等でございますが〇・六%、もう少しで解消するのではないかと想像されます。それから、医療法人の場合も五%ということで、前年より一%減少しております。それから、一つ飛ばしまして、その他の法人で六・三%、個人で三・九%ということで、先ほど申し上げましたように、全体で四・二%ですが、さっきの通知のところで申し上げましたように、学校法人に関して見ますと四四・二%ということで、まだ半分弱の差額が三人室以上である、こういうことでございまして、そういう問題があるわけでございます。
 それで、これを全体で見ますとどうなるか。一、二、三人以上全部を集めまして見たのが(3)の表でございまして、全体で見ますと、国立で四・六%が差額を取っております。それから、以下ごらんいただきますように、二けた台の数字が並んでおりますが、学校法人につきましては、全体で五五%というふうな費用徴収の状況になっております。
 それから、その次の三ページへ参りまして、その費用徴収の額はどの程度かということで、これは三人ということに限らず、全部のそれぞれの料金を度数分布的にとってございますが、一番多い階級区分は千円から二千円のところでございまして、東京都で一部に聞いてみましたところが、三人部屋でやはり千円から二千円程度のところが一番多いようでございます。それから、次の階級区分が五百円から千円のところで二二%、二千円から三千円が一四・八%。これを全体をトータルいたしますと、六三・一%が五百円から三千円までという階級でございます。
 それで、まことに恐縮でございますが、また一ページ目へ戻っていただきまして、地域的にそれがどうなったかということを書いてございますのでちょっと御説明いたしますと、右半分の上に書いてございますが、三人室以上で差額徴収が完全に解消した県は、五十三年は十九県ございましたが、五十四年はそれが八つふえまして二十七県に増加しております。したがって、差額ベッドの解消というのは一応の成果を見つつあるというふうに私どもは判断しておるわけでございます。
 (5)のところに書いてございますが、五年前から始まった調査でございますが、五年前の四十九年と比較してみますと、全体で当時差額徴収の割合というのは一九・二%でございましたが、現在は一四・七%に減少してきております。特に三人室以上では、当時の八・七%から四・二%というふうな減少になっているわけでございます。
 以上が差額ベッドの関係でございます。
 それから、四ページへ参りまして、基準看護の関係、看護料の関係でございますが、現在基準看護をとっております病院数はごらんのように三四・五%となっておりますが、これを病床別に見ますと、五十四年はちょっと数字がございませんので五十三年でごらんいただきますと、全体の病床の六二・八%が基準看護病床となっておるという数字をここに挙げてあるわけでございます。
 五ページ目へ参りまして、そういう基準看護に対してどのような看護料が払われているかということでございます。
 普通看護料というのは、基準看護をとっておらない病院の患者一日当たりの点数でございまして、九十一点でございますが、それに基準看護の承認をとっておるところでございますと、この五つの区分がございまして、患者二・五人に看護婦等が一人の場合には、二百二十四点の加算がありまして、一日三千百五十円払っております。いまのは特二類でございます。それから、特一類というのは三対一でございまして百七十点の加算。一類というのは四対一で百二点の加算。二類につきましては五対一で六十一点の加算。三類については、これは結核、精神が主でございますが、六対一でございまして、三十六点の加算ということでございます。それから、先ほどちょっと申し上げましたが、一般の二類、この下から二行目の二類は、患者が重篤な場合には特別加算ということで二百七十三点がつけられるというふうなことを、五十三年二月の診療報酬改定で新設したわけでございます。
 それから、右半分へ参りまして、普通看護病院で、症状の重い、軽いによってでございますが、たとえば「承認要件1、2」と書いてございますが、これは非常に重症の場合でございまして、絶対安静でございますとか常時監視を要するような状態の患者、あるいは常時監視を要し、随時適切な処置をとる必要のあるような患者さんについては、上の箱に書いてございますように、それぞれ療養費払いの形で看護料が支給されておるわけでございます。
 それから、「承認要件3」というのは、寝たきりのような感じの体位変換ができない患者さんでございますとか、食事とか用便について常に介助を要するような患者については、その付き添いについて療養費払いの形で上の額の七割程度の支出をしておるというのが現状でございます。
 その次へ参りまして、六ページでございますが、このような点数がどのような経過で改善されてきたかということで、診療報酬改定のございましたときの点数の推移をここに書いてございます。四十七年に普通看護の三十点で始まりましたものが、現在は九十一点になっております。それから、特二類につきましては、四十九年に新設されたわけでございますけれども、百六十一点から二百二十四点。それから、特一類につきましては六十四点から百七十点に現在改定されておるというのが現状でございます。
 以上で説明は終わらせていただきます。

発言情報

speech_id: 109104418X00119800305_002

発言者: 仲村英一

speaker_id: 6209

日付: 1980-03-05

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会