社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会

1980-03-05 衆議院 全65発言

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会議録情報#0
本小委員会は昭和五十五年二月十九日(火曜日)
委員会において、設置することに決した。
二月十九日
 本小委員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
 れた。
      小沢 辰男君    越智 伊平君
      瓦   力君    住  栄作君
      田邉 國男君    竹内 黎一君
      戸沢 政方君    箕輪  登君
      山崎  拓君    湯川  宏君
      金子 みつ君    前川  旦君
      村山 富市君    森井 忠良君
      谷口 是巨君   平石磨作太郎君
      浦井  洋君    田中美智子君
      米沢  隆君
二月十九日
 戸沢政方君が委員長の指名で、小委員長に選任
 された。
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昭和五十五年三月五日(水曜日)
    午後二時二分開議
 出席小委員
   小委員長 戸沢 政方君
      越智 伊平君    八田 貞義君
      箕輪  登君    山崎  拓君
      湯川  宏君    金子 みつ君
      前川  旦君    村山 富市君
      谷口 是巨君   平石磨作太郎君
      浦井  洋君    田中美智子君
      米沢  隆君
 出席政府委員
        厚生大臣官房審
        議官      幸田 正孝君
        厚生省保険局長 石野 清治君
        社会保険庁医療
        保険部長    此村 友一君
 小委員外の出席者
        厚生省社会局老
        人保健課長   古市 圭治君
        厚生省保険局医
        療課長     仲村 英一君
        厚生省保険局歯
        科医療管理官  山本  治君
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    —————————————
三月五日
 小委員田中美智子君二月二十日委員辞任につ
 き、その補欠として田中美智子君が委員長の指
 名で小委員に選任された。
同日
 小委員平石磨作太郎君同月四日委員辞任につ
 き、その補欠として平石磨作太郎君が委員長の
 指名で小委員に選任された。
同日
 小委員竹内黎一君同日小委員辞任につき、その
 補欠として八田貞義君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
同日
 小委員谷口是巨君同日委員辞任につき、その補
 欠として谷口是巨君が委員長の指名で小委員に
 選任された。
同日
 小委員八田貞義君同日小委員辞任につき、その
 補欠として竹内黎一君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
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本日の会議に付した案件
 医療保険制度に関する件(保険外負担及び老人
 保健医療制度に関する問題)
     ————◇—————
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戸沢政方#1
○戸沢小委員長 これより医療保険制度に関する小委員会を開会いたします。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 私、前国会に引き続き小委員長の重責を担うことになりました。小委員各位の御支援、御協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
 それでは、医療保険制度に関する件について調査を行います。
 本日は、前回の運営委員会において御相談いたしました結果に従って、保険外負担に関する問題及び老人保健医療制度に関する問題について調査を進めたいと存じますが、まずお手元にこの二問題につきましての資料を配付してございますので、この政府の方で用意した資料でございますが、この資料について厚生省当局から説明を聴取いたしまして、その後、保険外負担に関する問題から質疑に入りたいと思います。
 時間は大体一時間くらいと予定しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、厚生省当局から二つの資料について説明を願います。医療課長。
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仲村英一#2
○仲村説明員 医療課長でございます。
 お手元にお配りしてございます資料、横に長い方でございますが、まず七ページをお開きいただきたいと思います。
 室料差額関係の通知の最近の主なものについて御説明いたしますが、室料につきましては、古い話でございますが、昭和十三年から実は通知が出ておりまして一応公認の形になっておりますが、三十九年に基本的な通知が出まして、患者側の強い要望もあるので、差額それ自体を全部を否定することはできないけれども、五分の一ないし四分の一にしろという三十九年の通知が出ておりました。しかし四十八、九年ごろにいろいろ問題が出てまいりましたので、指導の態度をはっきりするために四十九年三月二十九日にいまごらんいただいておりますような保険局長通知が出たわけでございます。
 その大ざっぱな内容を申し上げますと、記書きのところに書いてございますが、一応差額徴収を行い得る部屋というものを特別室という名前にしておりますけれども、「個室又は二人部屋であって、差額徴収を行うにふさわしいものに限られる」という基準を設けてございます。それから、徴収の要件でございますが、「患者の希望があった場合に限られるもの」であって、治療上の必要でそういう部屋に入れた場合には「差額徴収を行ってはならない」。そして、患者に十分納得をしていただくように「保険医療機関内の見やすい場所に特別室の料金等を掲示しておく」とか、次のページへ参りまして、実際にお入りになる患者さんには十分「明確かつ懇切に説明し、その同意を文書をもって確認のうえ」収容を行ってください。それから、ではその差額徴収を行ってもよい病床の割合はどの程度かということで、ここにおおむねの原則を示したわけでございますが、全部が差額では保険医療に重大な影響を及ぼすという観点で、真ん中ごろでございますけれども「各々の保険医療機関の全病床数のおおむね二〇%を超えないよう」指導を徹底していくということでございます。
 それから四十五年一月に、これは保険と直接関係ないのでございますが、医療審議会の方の公的病院の病床規制の附帯事項の中にもこのような指摘もございましたので、国立の保険医療機関についてはその割合を一〇%以下に改善すべきである、このようなことで指導を徹底するように四十九年に通知を出したわけでございます。
 その後、九ページへ参りまして、五十三年の一月に、診療報酬改定が五十三年二月からございましたが、これを機にさらに指導を徹底すべく保険局長通知が出ておりまして、その主なところを申し上げますと、五十三年二月の診療報酬改定では、室料及び看護料等入院料関係について約二〇%の引き上げを行いましたし、ICU、特別集中治療室管理の加算とか基準看護二類に特別加算を新設する等いろいろ対策を講じたところであるので、以下についてさらに指導を徹底していただきたいということで、入院の室料差額につきましては、三人室以上について依然として費用を徴収している医療機関については速やかに改善するような指導を徹底してほしい。それから、患者が希望しておらないのに差額徴収を行う、あるいは希望していないのに差額ベッドへ入るようにというふうなことを言っておる医療機関については、そのような指導を徹底すると同時に、全体的に差額病床割合が著しく高いというような医療機関については、保険医療機関の指定または更新による再指定の際に十分改善がなされた上で指定を行うというふうなことを徹底するようにということで通知が出ております。
 また、付添看護につきましては、基準看護病院における看護というのは、そもそも個々の患者の病状に応じて適切に行われることが基本的要件であって、本来、病院の責任において行われるべきものである。したがって、付添看護は病院の看護を代替するとか看護力の補充として行われることがないように制度の趣旨を徹底して指導を強化してもらいたい。
 それから、先ほどちょっと申し上げました看護料に関しましては、入院看護に特別加算を新設したということがございまして、正当な理由がなくて患者の負担による付添看護が行われた場合は、これは基準看護の要件に違反しておりますので承認の取り消しをするような措置を講ずるようにということでございます。また、基準看護病院に入院する際に、患者さんに付添看護をつければ入院させてあげるとか、そのように強く勧奨するというふうな状況があった場合には、そういう医療機関は指定あるいは更新の際の再指定の場合に十分改善がなされた上でこの措置を行うというふうな通知が五十三年の一月に出ておるわけでございます。
 その次のページは、後で御説明いたす中身と関係いたしますが、私立の大学病院につきましては、このような指導をいたしましてもなかなか差額の部屋の率は減りませんので、五十四年の八月に、保険局長から文部省の管理局長と大学局長に対しまして、そのような趣旨の改善方を要望いたしました。同時に、日本私立医科大学協会に対しましても、状況の説明と善処方をお願いするような文書を出したわけでございます。
 それから、十二ページへ参りまして、本年の一月に至りまして、文部省の大学局長から、付属病院を置く各私立大学の学長あてに、私どもの調査の結果を踏まえまして、大学病院というのは医学の教育あるいは研究の場という本来の機能を持っておるけれども、同時に地域医療における中心的な医療機関として社会の要請にも応ずる必要があるというような趣旨の文書が出ておりまして、厚生省で指導しております三人室以上での差額徴収については、できるだけそれを改善するようにというふうな文書がこのような形で出ております。
 また、それを受けまして厚生省から各県の保険主管部課長に、このような通知が出たので、大学病院についても十分指導をするようにという通知が出ておるわけでございます。
 以上が入院の差額ベッドと付添看護につきましての通知のあらましでございまして、それで、前の方へ戻っていただきまして、実際の数字を御説明させていただきます。
 まず、二ページの表をごらんいただきたいのでございますが、五十四年七月の差額ベッドの現状がどうなっておるかという数字がここに挙がっておるわけでございまして、現在一人部屋で差額を取ることができるようになっておる病床の割合が、右から二行目の「割合」という欄にございますが、六九・一%でございます。二人部屋の場合には三九・八%、それから三人以上の部屋につきましては四・二%という割合の差額徴収の状況でございまして、全体で一四・七%でございます。これを左の欄の前年と比較いたしますと、一人部屋の場合には六八・八から六九・一とちょっとふえておりますが、二人部屋の場合には四一・二から三九・八%に減っております。それから、特に私どもが重点を置いております三人以上の部屋につきましては、五・一%から四・二%ということで〇・九%減少しておりまして、これは年々減少しておる数字でございます。
 (2)は、それを経営主体別に見るとどういうことになるかということでございまして、国立の場合で申し上げますと、三人室以上はゼロになりました。それから、公立病院の場合には〇・二%の徴収状況でございます。その他の公的、これは日赤、済生会等でございますが〇・六%、もう少しで解消するのではないかと想像されます。それから、医療法人の場合も五%ということで、前年より一%減少しております。それから、一つ飛ばしまして、その他の法人で六・三%、個人で三・九%ということで、先ほど申し上げましたように、全体で四・二%ですが、さっきの通知のところで申し上げましたように、学校法人に関して見ますと四四・二%ということで、まだ半分弱の差額が三人室以上である、こういうことでございまして、そういう問題があるわけでございます。
 それで、これを全体で見ますとどうなるか。一、二、三人以上全部を集めまして見たのが(3)の表でございまして、全体で見ますと、国立で四・六%が差額を取っております。それから、以下ごらんいただきますように、二けた台の数字が並んでおりますが、学校法人につきましては、全体で五五%というふうな費用徴収の状況になっております。
 それから、その次の三ページへ参りまして、その費用徴収の額はどの程度かということで、これは三人ということに限らず、全部のそれぞれの料金を度数分布的にとってございますが、一番多い階級区分は千円から二千円のところでございまして、東京都で一部に聞いてみましたところが、三人部屋でやはり千円から二千円程度のところが一番多いようでございます。それから、次の階級区分が五百円から千円のところで二二%、二千円から三千円が一四・八%。これを全体をトータルいたしますと、六三・一%が五百円から三千円までという階級でございます。
 それで、まことに恐縮でございますが、また一ページ目へ戻っていただきまして、地域的にそれがどうなったかということを書いてございますのでちょっと御説明いたしますと、右半分の上に書いてございますが、三人室以上で差額徴収が完全に解消した県は、五十三年は十九県ございましたが、五十四年はそれが八つふえまして二十七県に増加しております。したがって、差額ベッドの解消というのは一応の成果を見つつあるというふうに私どもは判断しておるわけでございます。
 (5)のところに書いてございますが、五年前から始まった調査でございますが、五年前の四十九年と比較してみますと、全体で当時差額徴収の割合というのは一九・二%でございましたが、現在は一四・七%に減少してきております。特に三人室以上では、当時の八・七%から四・二%というふうな減少になっているわけでございます。
 以上が差額ベッドの関係でございます。
 それから、四ページへ参りまして、基準看護の関係、看護料の関係でございますが、現在基準看護をとっております病院数はごらんのように三四・五%となっておりますが、これを病床別に見ますと、五十四年はちょっと数字がございませんので五十三年でごらんいただきますと、全体の病床の六二・八%が基準看護病床となっておるという数字をここに挙げてあるわけでございます。
 五ページ目へ参りまして、そういう基準看護に対してどのような看護料が払われているかということでございます。
 普通看護料というのは、基準看護をとっておらない病院の患者一日当たりの点数でございまして、九十一点でございますが、それに基準看護の承認をとっておるところでございますと、この五つの区分がございまして、患者二・五人に看護婦等が一人の場合には、二百二十四点の加算がありまして、一日三千百五十円払っております。いまのは特二類でございます。それから、特一類というのは三対一でございまして百七十点の加算。一類というのは四対一で百二点の加算。二類につきましては五対一で六十一点の加算。三類については、これは結核、精神が主でございますが、六対一でございまして、三十六点の加算ということでございます。それから、先ほどちょっと申し上げましたが、一般の二類、この下から二行目の二類は、患者が重篤な場合には特別加算ということで二百七十三点がつけられるというふうなことを、五十三年二月の診療報酬改定で新設したわけでございます。
 それから、右半分へ参りまして、普通看護病院で、症状の重い、軽いによってでございますが、たとえば「承認要件1、2」と書いてございますが、これは非常に重症の場合でございまして、絶対安静でございますとか常時監視を要するような状態の患者、あるいは常時監視を要し、随時適切な処置をとる必要のあるような患者さんについては、上の箱に書いてございますように、それぞれ療養費払いの形で看護料が支給されておるわけでございます。
 それから、「承認要件3」というのは、寝たきりのような感じの体位変換ができない患者さんでございますとか、食事とか用便について常に介助を要するような患者については、その付き添いについて療養費払いの形で上の額の七割程度の支出をしておるというのが現状でございます。
 その次へ参りまして、六ページでございますが、このような点数がどのような経過で改善されてきたかということで、診療報酬改定のございましたときの点数の推移をここに書いてございます。四十七年に普通看護の三十点で始まりましたものが、現在は九十一点になっております。それから、特二類につきましては、四十九年に新設されたわけでございますけれども、百六十一点から二百二十四点。それから、特一類につきましては六十四点から百七十点に現在改定されておるというのが現状でございます。
 以上で説明は終わらせていただきます。
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戸沢政方#3
○戸沢小委員長 それでは、引き続きまして老人保健医療問題についての資料の説明を願います。古市老人保健課長。
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古市圭治#4
○古市説明員 老人保健課長でございます。
 いまの資料に引き続き、十四ページでございます。十四ページの縦長の表から説明させていただきます。
 最初に、「老人保健医療関係検討経緯」ということでございますが、御承知のとおり、四十七年の二月に老人福祉法の改正法案が国会に提出されまして、六月十六日に成立いたしました。現行の老人医療費の支給制度というものが四十八年の一月から実施に移されているわけでございます。
 それで、当時から問題にされておりましたが、これによりまして老人の受療というものが容易になる反面、それが安易な受療から医療費が上がるのではなかろうかというようなことも危惧されたわけでございますが、五十年七月に国保中央会の方から「老齢者保健特別対策の創設」という中間報告の意見が打ち出されております。これは国民健康保険の中に老齢者が多いことから、いわゆる老人につきましては別建てにいたしまして、公費でもって新しい制度を創設すべきである、このような趣旨でございます。
 五十年の十二月になりまして、予算編成に際しまして老人医療費の一部有料化ということが大蔵省から話が出ましたが、これは結論的にはいわゆる次官の復活折衝で白紙撤回ということになったわけでございます。
 それで、老人保健医療制度につきましては非常に基本的な重要な問題であるということから、厚生大臣の私的諮問機関といたしまして老人保健医療問題懇談会、これが五十一年二月に一応設置されました。その後、数十回の検討を経まして、五十二年十月にいわゆる老人懇からの報告書、「今後の老人保健医療対策のあり方について」というものが提出されたわけでございます。この中で指摘されております現行制度の問題点というのが三つございまして、現在の制度というものは医療費の保障に偏重しているという点が第一点。それから二番目といたしまして、保健サービスの一貫性に欠けている。これはいわゆる健康増進から医療、疾病予防、機能回復という中で臨床的な治療が中心になっている。その前後の方が手薄である。それからもう一点は、いわゆる壮年期から十分な健康に注意しなかったら老人病というものは防げない。それにしては壮年期から老齢に至るそこがまた一貫して健康管理がなされていない、この縦横の御指摘であったかと思います。それから、次の第三点目といたしましては、医療費負担に不均衡が生じている。これは保険制度間における老齢者を抱える率の相違からくるいわゆる財政的な不均衡、この三つの御指摘でございました。
 そのような意見を受けて厚生省の中で種々検討したわけでございますが、その間国会におきましても右側に書きましたように、五十二年の十一月には参議院の社労におきまして十四項目の医療保険制度についての考え方というのが提出されました。その中に十一番目に「老人保健医療制度の整備」というのが盛り込まれているわけでございます。
 五十三年の二月に至りまして、小沢前々大臣のときに、老人の総合的な保健医療制度を次期通常国会に提出し、来年秋から実施したいという答弁がなされております。いわゆる五十四年秋から実施したいといった訴えをしたわけでございます。その線から検討を経ました結果、小沢大臣が五十三年十二月にいわゆる小沢構想という一つの御見解を記者発表されたわけでございます。
 次に、橋本前大臣になりまして、またいろいろ内部検討を経ましたが、橋本大臣の一つのお考えといたしまして、五十四年の十月に橋本構想というのが出されたわけでございます。
 以後は、先生方御承知のとおり、年末の予算編成に当たりまして厚生、大蔵両大臣の間で、五十六年度に老人保健医療制度の改正を図るため鋭意検討する、いわゆる覚書というものが結ばれて今日に至っておるわけでございます。
 次のページでございます。小沢前々大臣と橋本前大臣のそれぞれの構想についてでございますが、いわゆる小沢構想につきましては、一言で申しますと、現在の制度から別建てにして老人保健医療制度というものを構築する。そのために、給付の内容といたしましても、医療給付だけではなくて、この括孤内に書きましたような種々の健康増進、それからリハビリを含めました予防給付というものも総合的に行っていく。実施主体は市町村であり、医療給付の方は七十歳以上、予防給付については六十五歳以上。この場合、所得のある方には、一部負担もごくごくわずかな一部負担を考える。それから、財源はここに書いたとおりでございますが、これは当時と申しますか、現行の老人医療費の財源負担割合と同じ率で、大きな変動を与えないという形でこういう数字が出されたというように聞いております。
 それから、橋本前大臣の構想につきましては、現行制度を前提といたしまして別建てにはしない、いわゆる各種保険間で財政調整を行うという案でございます。括孤内に書いてありますように、たとえば三割程度は加入者の数で案分する。また、別案といたしましては、三割程度を被保険者の数、ここで言いますと世帯主の数で案分する。さらに、あわせて被用者保険間で五割程度財政調整するというような考えでございます。
 それから、中高年の保健事業につきましては、このような財調によって浮きました公費でもって拡充を図るということで、その場合に市町村住民を対象といたしまして、小沢構想では六十五ということでございましたが、四十歳まで下げて住民の健康増進を行う。この場合に受益者負担というものも一部考慮する、このような案でございました。
 次に、老人医療費関係の数字につままして簡単に御説明申し上げますが、十六ページの縦長の表は、いわゆる人口構造の老齢化が急速に進んでいくという、よく出されている表でございまして、五十五年、上から二段目におきましては、ちょうど真ん中でございますが、六十五歳以上の人口が八・九%でございますが、七十五年に至ると一四・三%になる。したがいまして、老年人口指数、いわゆる生産人口、十五から六十四歳の間の人口を分母にいたしまして、六十五以上の老人を分子にいたしまして、どの程度の生産人口で何人の老人を扶養するかということでございますが、一番右端の数字で、五十五年のところが一三・二、すなわち約八人の生産人口で一人の御老人を扶養していくということでございますが、七十五年になりますと二一・七、すなわち五人の若い人で一人のお年寄りを支えていく、よく言われている数字でございます。
 下段の表は六十五歳以上の人口比でございますが、わが国では昭和七十五年に一四・三という形になって、大変だ大変だということでございますが、欧米先進諸国ではすでに昭和五十年のところで各国大体一四%前後をすでに突破しているところも出ている。ただ問題は、ここに至るまで、数十年、数百年という経緯で欧米諸国はなったわけでございますが、わが国では約二十年から二十五年でこの非常に大きな老人を抱え込む社会になったということが言われているわけでございます。
 それから、次の表でございます。六十五歳以上人口比率が五%から一二%になるまでの間に何年たつかということでございますが、一番右に書きましたように、わが国では二十五年から七十年の四十五年間でこういう状態になる。西独では七十五年、フランスでは百七十年、スウェーデンでは百五年という経緯を経てこういう高齢化社会に至ったということでございます。
 次に、老人医療費の方でございますが、まず国民医療費は、御承知のとおり、十兆を突破いたしまして、見込みでございますが、五十五年には十一兆九千億というような数字が想定されておりまして、国民所得に対する割合は六%ということでございます。このうち国庫負担の割合が三割ということで推移をしてきているわけでございます。
 次の十八ページでございますが、この全体像の中におきまして老人医療費の推移を見ていただきますと、一番上がいま申し上げました十兆なり十一兆の国民医療費の伸びでございますが、対前年度約九%になっております。二行目は、老人医療費、これは七十歳以上の老人の方にかかる医療費まるまるでございます。国の制度の方は、七割の自己負担分を公費で置きかえての老人医療費の支給と言っておりますが、ここにいいます老人医療費というのは、その人まるごと、保険を含めてかかった額でございます。これはここに書きましたように二兆四百五十一億が五十五年度見込まれているわけでございまして、対前年度伸び率は、国民総医療費よりも少し高いところでございます。これを分解いたしますと、いわゆる老人人口がふえているということが一つと、それから老人医療費は一般の医療費よりもやや高いという二つの積からこういう形になっているかと思います。そういうことで、国民医療費の中における老人医療費の割合が一三、一四、一五、一六、一七という形で微増しつつあるということでございます。その二兆のうち、いわゆる老人医療費の国庫負担分というのが九千八十七億、先ほど申し上げました二兆を一〇〇%といたしますと四四・四%になるわけでございます。さらにこの中で、四十八年からできました国のいわゆる老人医療費無料化制度で持っておる額が二千九百五億という形でございます。
 その関係を負担別に少し詳しく書いたのが次の表でございます。一番右側から二欄目でございますが、先ほどの二兆、これが十割分の老人医療費でございます。この負担区分を縦に見ていただきますと、一兆六千億、七八・七%、これが保険者負担分になっております。この保険者負担分の中には国保等については国庫負担がございますので、さらに分けますと、四八・五%、三〇%で、国庫負担がここにも三〇%いっているということでございます。それから、公費負担が四千三百五十八億、二一・三%、これがいわゆる老人医療費の無料化制度で行っている額でございますが、これをさらに分けますと、国が三分の二でございますから二千九百五億、一四・二%、三分の一が地方自治体、都道府県、市町村で持っている額でございまして、七・一%。そういうことで、国庫だけ再掲いたしますと、九千八十七億、四四・四%というような負担になっております。
 次の十九ページでございますが、先ほど申し上げましたように、七十歳以上の加入者の割合は各種保険制度によって相違しておりまして、一番下の五十三年度を見ていただきますと、国保が六から七、八と、七十歳以上の比率が多くなってきている。各管掌別に全部多くなってきております。一番右側の保険全体では、四から五・三%までふえてきております。国保の加入率が高いということでございます。
 それを反映いたしまして、その中段の表でございますが、老人医療費の割合も国保の方が二七・七%、一番右側に書いてありますように保険全体では一八・三%ということで、国保に重圧がかかっていると言われているゆえんでございます。
 以下の二表は、公費負担制度による予算の推移を書いたものでございまして、先ほど申し上げました二千九百五億という数字が一番右にございます。それから、現行制度で老人医療費の支給対象者の数の推移がその下に書いてありまして、五十五年度では五百八十万八千人という数でございます。
 次の二十ページの表は、いわゆる所得制限の話がよく出てまいりますが、老人医療費支給制度の場合にはいわゆる所得制限がございます。本人収入額(二人世帯)の所得制限額で申しますと毎年改善されてきておりまして、現在二百十六万四千円という額でございます。これは老齢福祉年金の所得制限とリンクして進んでいるということでございます。それから、扶養義務者等の収入額につきましては、六人世帯にありましては、昭和五十年の八百七十六万から据え置きになっている状況でございます。
 次のページは、被用者保険の老人、それから政管全体の比較という形、次に国保の中での老人医療費の支給対象者の受診率、一件当たり診療費、一人当たり診療費と国保全体との比較。これは一言で申し上げますと、受診率の方は老人の方がやや高くなってきておりますが、一件当たり診療費の伸びは全体より低いということで、トータルの一人当たり診療費は老人だけ特別高くなっているわけではございませんで、やはり全体と同じ伸び率を示すに至っておるということでございます。
 それから、二十三ページでございますが、よく受診率がどんどん高くなるという話がございますので、一つ表をつけさせていただきましたが、確かに患者調査によりますと、国民の受診率は四十七年から総数で六・二二から七・〇七まで上がってきておるわけでありますが、ここでごらんになっていただきますとおり最近の受診率の伸びは鈍化しておりまして、五十三年には五十二年の受診率を各年齢層とも下回っているわけでございます。
 その下の図は、年齢階級を横軸にとって縦に受診率を書いております。点線が一番上にいっておりますが、これは五十二年七月の受診率でございます。五十三年の調査では、高齢者もそれより下回っている。だから、受診率が青天井で伸びていっているという形ではなくて、ある一定限度のところでほぼ落ちつきを見せておる、このように解釈することもできるかと思います。
 最後の二十四ページの表でございますが、国民がどの程度病気であるかということで毎年十月に国民健康調査というのを行っておるわけであります。これもごらんになっていただきますように、調査当日、百人のうち何人病気であったかというのを見た数字でございますが、これも横ばいでございます。六十五歳以上につきましても横ばいでございます。ただ、官同齢者の病気の率が総数の平均よりも三倍程度高い、高齢者の方が病気がちであることが明らかでございますが、国民の病気の量がどんどんふえていくということじゃなくて、有病率も大体落ちつくべきところへ落ちついているということであろうかと思うわけでございます。
 それから、七十歳以上の人の病床利用率の推移でございますが、やはり病院の患者の老齢化がうかがわれるわけでございます。
 それから、平均在院日数につきましても伸びておりますが、やや横ばいになっていくだろうか、このような見通しでございます。
 以上、おわかりにくかったと思いますが、取り急ぎ御説明いたしました。
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戸沢政方#5
○戸沢小委員長 もう一つの資料はごらん願えればいいですね。
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古市圭治#6
○古市説明員 これは先ほど簡単に申しました山田雄三さんの老人懇の答申でございますので、御参考にしていただきたいと思います。
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戸沢政方#7
○戸沢小委員長 御苦労さんでした。
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戸沢政方#8
○戸沢小委員長 それでは、ただいま説明を聴取いたしました問題のうち、保険外負担に関する問題につきまして、まず質疑の申し出がありますので、順次これを許します。湯川宏君。
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湯川宏#9
○湯川小委員 それでは、差額ベッドのことから伺いますが、いまいただきました資料の二ページの一番上で、一人部屋、二人部屋の数字が、五十四年七月で十万五千と十五万二千、合わせて二十六万ぐらいですか、出ておるわけですが、全体で百十六万のうち二十六万といいますと二割を超えておるわけです。これは病人の希望その他状況から見まして、一人部屋あるいは二人部屋に入りたいという人も現実におることは間違いないことなんですが、この程度の割合は社会的に見てやや多いという感じですか、それともこれが一般の需要にマッチした数字であるというふうに考えておられますか。
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仲村英一#10
○仲村説明員 ただいまお尋ねの件でございますが、差額ベッドは、百十六万六千床に対しまして、一人部屋が七万床ということで六・二%でございます。二人部屋で申し上げますと六万ちょっとでございまして五・二%。両方合わせまして一二%ぐらいの一人部屋、二人部屋の保有率と申しますか、状況になっておるわけでございます。これは全数でございますので、先ほどもちょっと申し上げましたが、経営主体別と申しますか、あるいは地域の中心的な病院あるいは特殊な機能を有する病院その他で、患者さんが希望する率も非常に違うのではないかと想像されます。たとえば、先ほど問題になりました大学病院等ですと、差額の部屋でもむしろ入りたいという患者さんの希望の方が強いというふうな現状があろうかと思いますので、そこのところは、その地域におきます患者と医療機関の需給バランスと申しますか、そういう点で実際上は成り立っているのではないか。したがいまして、全国的に差額ベッドのうちの一二%程度が十分かどうかというのは、私どもとしてもちょっとお答えいたしかねる部分ではないかと思います。
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湯川宏#11
○湯川小委員 構造上一、二人部屋になっておりながら差額を徴収しないのが四割ないし何割かあるわけですね。これは経営者側の善意によるのか、あるいはたまたまその施設が、一人部屋であるけれどもたとえばトイレがうまくない、手洗いのシンクがうまくないとか、そういうことで一人部屋としては取れないという状況から取っていないのか。いろいろ事情があると思いますが。
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仲村英一#12
○仲村説明員 おっしゃられたようなことがすべて要因として加味されているのではないと思いますが、たとえば同じ二人部屋でも北側にあります病室は南側の患者さんと比較して不利だから取れないとか、ナースステーションのそばでございますとか、いろいろな個々の条件で違いますが、ある意味で申し上げますと、一部には、経営者と申しますか、管理者の善意による部分もあろうかと考えられます。
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湯川宏#13
○湯川小委員 そうしますと、全体としては一、二人部屋の数は市民の要望からはそう離れたものではないというふうなお答えかと思います。
 もう一つは、学校法人といいますか、私立大学の付属病院等をつくるときに、どうしても特別室をつくりたがる。特別室の割合を高くしたいという要望はいまでも強いのではありませんか。
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仲村英一#14
○仲村説明員 先ほどもちょっと申し上げましたが、大学付属病院につきましては、医学教育あるいは卒後研修あるいは研究というふうな、ほかの病院より機能の幅が非常に広いという観点がございまして、そういう機能を満足させるために、あるいは実験的な治療をする場合とかを考えますと、個室でございますとか小人数の部屋の方がよりベターだ、ほかの患者さんに対しての影響も少ないということで、そういうふうな要因も強いかと考えられますが、数量的にそれを申し上げるのは非常にむずかしいのではないかと考えます。
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湯川宏#15
○湯川小委員 一番上の表の数字では、三人部屋以上で差額徴収率が四・二%になっていますね。四・二%が取っておるわけですが、実際の施設から見まして、いわばおんぼろ病院の二人部屋よりも最近のすかっとしたところで三、四人部屋が事実上はもっとよろしい、そういうものもあるかと思うのですが、皆さんから見られてある程度、これだけしゃんとした三人部屋であればやむを得ないという感じのものもありますか。
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仲村英一#16
○仲村説明員 おっしゃられるような状況はあろうかと思います。まあ何でも新しいものがいいと思うのですが、後から建った方が恐らくいろいろの状況でいいと思います。三人部屋でなお差額徴収をしておる病床は、ここに書いてございますが、全体でいいますと五%、六%、三%でございます。三人以上の部屋で差額を取っておる三万八千床というのを一〇〇といたしますと、量的には一番多いのはやはり医療法人でございまして、その次が学校法人、それからその他の法人、個人、こういう順番になっておるわけでございますね。それで、一般的にこれらのグループが特に新しいとかいうことも申し上げられないと思いますが、個々に比較した場合には、古い一人部屋よりは新しい三人部屋の方がいいというふうな状況も実際上はあろうかと思います。
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湯川宏#17
○湯川小委員 国立関係では、差額ベッドの徴収を、厚生省の要望に沿って非常に改善しておられるような報告ですが、私立大学の付属病院ではやはりかなり高い。この二表の学校法人の四四%、これに当たるのでしょうが、高い。それから、文部省を通じて通達その他いろいろ手を打っておられるようですけれども、実際の成果が余り、五十三年から五十四年の間も一%下がるか下がらないかというふうなことなんです。実際問題として厚生省としてはもっと下げたいだろうと思いますし、目標としてはたとえば半分とかあるいはもっと、さらにこれの三分の一くらいまで抑え込みたいという気持ちが強いと思うのですが、その辺の感触、どうですか。
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仲村英一#18
○仲村説明員 先ほど申し上げましたように、学校付属病院の機能というのは非常に他の病院とは異なった部分がございますし、特に私立病院の場合には、国公立の医療機関と違いましてみずからが経営を全うする責任もあるという点から、病院経営という観点からいたしますとどうしてもこういう差額を取るような状況も私どもとしてはかなり理解できる部分があるわけでございます。そういう点から考えますと、医学教育全体のあり方とも私立付属病院の経営は非常に関係してくるかと思います。したがいまして、文部省にも申し入れたわけでございますけれども、さらに広い観点からそういう問題をとらえて、医学教育という広い観点で改善を考えていく方向も今後必要なのではないかと私どもは考えておるわけでございます。
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湯川宏#19
○湯川小委員 それでは、付き添いのことをちょっと伺いたいのですが、いまの基準看護というのは昔の完全看護というものですね。基準看護の病院で付き添いをつけずに本当にいける場合と、基準看護と言うけれどもどうしても付き添いをつけなければ事実上患者としてやりきれないという場合がかなりあると思うのですね。
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仲村英一#20
○仲村説明員 問題になっております付添看護というものをちょっと冷静に考えてみますと、どうもわが国の国民性に根差す部分も非常にあるのではないか。親が入っておるのに子供たちが一回も付き添いしなかった、そういう別な要因も非常にあろうかと思いますが、やはり根本にありますのは、病院側に強要とまではいかないのでしょうが、無理につけさせられて差額を負担しておる患者がいるというところが問題だと思います。その極端と、先ほど申し上げたような条件とが非常に連続的でございまして、私ども実際上把握する場合に、その時点で把握しませんと、基準看護の病院にそういう形の付き添いがいるということを把握できないという非常に実際上の困難性がございますので、数字的に非常に把握できないわけでございますが、個々にいろいろお調べになった例などを見ますと、確かに付き添いされている方のうちのかなりの部分は家族あるいは親族と申しますか、その部分でカバーされている部分もありますもので、その点は、私ども言っておるような看護の代替でございますとかその病院の看護力を補充するということとはやや違った要因で付き添いがついているという実態もあろうかと思います。したがいまして、先ほど申し上げましたように、私どもが今後ねらいとするのは、病院から付き添いを条件に入院を許可されたとか付き添いを慫慂されたとか、そういうような場合をむしろ対象としてもっと指導を強化していきたい、このように考えております。
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湯川宏#21
○湯川小委員 基準看護の場合、主たるねらいはもちろんメディカルといいますか、医療的なケアですね。ところが、患者の実情からいえば生活的といいますか、何か食べたいとか何とかというような、医療と直接関係ないけれども現実に入院していることに伴ってどうしても必要な手伝いというものが出てくるわけで、基準看護だからもう付き添いもだれもつけるなとか、あるいは家族も来なさんなというふうに言い切るには少し無理があるという場合がしばしばあると思うのですね。こういう場合はやはりそうしなさいよと言って認めざるを得ない場合がある。
 もう一つは、幼児の場合ですね。三歳、四歳の子供が手術してしばらく入るという場合、親がそばにいなければどうにもならぬわけですね。そういう場合は親がおって事実上いろいろ細かいめんどうを見てやるというような必要もあるわけです。その際、親がいなければしかるべきベビーシッターとかテンダーというのか、それに似たようなものを頼まなければならないというような場合もあるわけです。
 ですから、基準看護のカバーする範囲、現実に患者の必要の最小限度を満たしていないのじゃないかという心配があるのですが、その辺はどうですか。
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仲村英一#22
○仲村説明員 いまおっしゃられたうちの、たとえば幼児の例を挙げられましたけれども、患者の精神的安定を図るという意味で家族がつくということは、これはどこまで医療がカバーすべきかという問題もあろうかと思いますが、現実面では非常に重要だと思います。したがって、私ども保険の立場といたしましては、医師の許可を得て親族なり家族が付き添うことについては別に何も言っておりませんので、そういう面でむしろ患者の治療にプラスになる方法でありますれば、それが病院管理上、あるいは看護管理上と申しますか、弊害にならない限りはやむを得ないのではないか、私どもはこのように考えております。
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湯川宏#23
○湯川小委員 基準看護につきましても、必ずしも厚生省が期待しておられるだけのものをしていないという施設もあるかと思いますが、それらについてひとつ十分に指導してください。
 終わります。
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戸沢政方#24
○戸沢小委員長 金子みつ君。
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金子みつ#25
○金子(み)小委員 いま御説明いただきました資料に基づいてですけれども、五つぐらいお尋ねしてみたいことがあります。
 御説明いただきました順にいきますと、十一ページのところは、文部省に対する室料差額に関する改善方の協力依頼についてという文書でございます。文部省とか国公私立の大学とかいろいろ出ておりますけれども、これが室料の差額に関することだけの協力方依頼になっておりますけれども、基準看護承認病院である病院の付添問題に関してはお取り上げにならなかった理由は何でしょうか。それが一つ。
 その次は八ページで、やはり室料差額に関するところですけれども、右側のページの(二)なんですが、「上記方針に基づく指導を繰り返し行っても、なお希望しない患者を特別室へ収容し、差額徴収を行う等、改善の認められない保険医療機関に対しては、適切な措置を講じられたいこと。」とありますが、「適切な措置」というのはどういうことですか。保険診療機関の認定を外すということでしょうか、それを意味しているのかどうかということが一つです。
 それからもう一つは、保険外負担の問題では五ページの基準看護のところです。ここで、五十三年二月に二類にものすごい大きな加算をしていますね。これがまるで特一以上になっているでしょう、結果的に二千七百三十円、特一は二千六百十円ですから。特一と特二の間ぐらいの加算をつけられたわけですが、なぜここで二類にこんな大き・な加算をなさったのかというその理由と、それから二類をとっておられる施設は、主として設置主体はどういうところになるかということを知りたいと思います。
 それから、それに関連してですけれども、先ほどそちらからも質問がありましたが、基準看護承認病院でどうして付き添いをつけなければならないのかという問題ですね。いろいろ理由が考えられると思います。先ほど国民性ということもおっしゃっていらっしゃいました。家族付き添いの場合にはそういうことも考えられるかもしれませんが、もう一つ別の考え方からしますと、基準看護承認病院で基準の最高は特二類ですね。特二類をとっているところでも付き添いがついていますね。国立病院でもついていますよ、調査した資料を私どもいただいておりますけれども。そういうことがどうして行われなければならないのかということを善意に解釈してみますと、いまの看護の水準に比べれば基準そのものが低いんじゃないかということも考えられるわけですね。看護の質的内容が高まってきた。この基準看護ができた時代というのはずいぶん昔の話ですね。ですから、その時点から考えれば看護の内容は非常に高まってきているし、看護に対するニーズも高まってきているところから考えれば、この基準そのものが低過ぎるんじゃないか、あるいは普通看護そのものが低過ぎるんじゃないかということが考えられると思うのです。このままでいったら特二類、特三類、特四類なんということになってくるんじゃないかという考えが一方であるわけです。そこら辺のところを少し考え方を聞かせていただきたいというふうに思います。それだけです。
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仲村英一#26
○仲村説明員 第一点の大学当局に対する通知でございますが、おっしゃるように、差額ベッド以外の問題についても、その後でお触れになりました付き添いというところでいろいろ問題もあろうかと思いますが、私ども、このお願いの通知というのは、毎年七月一日にとっております統計に基づいてこのような資料をまとめておるということも含めまして御連絡しておるものですから、その限りにおいて室料の問題についての文書ということになったわけでございますが、一般の付き添いにつきましては、前につけてございます付添看護についての局長通知等で一般の病院と同等に指導していただくということで考えているわけでございます。
 それから、八ページの通知の、繰り返し指導を行っても云々のくだりでございますが、この「適切な措置」というのは、たとえば再指定の場合に、改善が認められるまで再指定を保留するとか、そのような措置を考えております。(金子(み)小委員「ちょっとよく聞こえなかったんですが」と呼ぶ)繰り返し指導を行っても改善が認められないときに適切な措置をとるということの具体的中身のお尋ねだと思いますけれども、依然として差額を取っておる率が高いというふうな場合には、そのような改善につきまして当事者と十分話し合いをいたしまして指導をして、その成果が認められるまで再指定その他をサスペンドするというふうな措置を含めて考えておるわけでございます。
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金子みつ#27
○金子(み)小委員 いまの点について再質問させていただいてよろしいですか。——徴収料が高いからそれを低くさせるというようなこと、そういうふうにいま感じ取れましたが、そういうことですか。
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仲村英一#28
○仲村説明員 徴収している割合が高いという意味でございます。
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金子みつ#29
○金子(み)小委員 徴収しているベッドが多いということですか、言いかえれば。
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