中山昌作の発言 (社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○中山参考人 医療のむだが本当にあれば、当然排除すべきだと思います。ただ、先ほど来言いましたように、むだに見えるけれどもむだでない部分、これは排除すべきではありません。したがって、本当のむだということにつきましても、いわゆる薬づけと言われておりますけれども、これにも二つ考え方があります。一つは、いわゆる本当にむだでありますね。それからいま一つは、やはりむだに見えてむだでない、いや本当は全然むだでない、たとえばわれわれは結核を薬づけによって撲滅してきました。急性白血病を薬づけによってずいぶんいい予後を得るようになってきました。これは当然むだじゃありませんね。そうじゃなくて、必要がないのに使った医療のむだ、これがあるかないか。これは全然ないなどとは私とても思いません。当然あるだろうと思います。その中にも余裕という意味で少しのむだがあるかもしれません。これは必ずしも排除すべきものではないかもしれません。そうじゃなくて、たとえば全く経済動機でもって、患者の治療の目的を外れた投薬があれば、これは本当にむだでございます。むだというよりむしろ悪でございます。これは当然やめるべきであります。そんなものを残せというふうには考えません。しかし、現在の制度の中でそれがわずかでもあるから、現在の制度が悪いというのは余りにも短絡的であろうと思います。
 先ほど私、自由経済の話をしました。自由経済の中で国民一般はみんなちゃんとした経済行動をしているわけであります。しかし、中には詐欺もあり、どろぼうもあります。詐欺があり、どろぼうがあるから自由経済はだめだといってこれを破壊する気にはならないだろうと思います。それと同じで、医療においてもそういう根本的な原則を守った全体の姿は残すべきであります。しかし、その中で排除できるものは、やはりむだがあれば排除すべきです。
 そのために地域医療がいいかどうかということですが、地域医療という場合に、私どもは比較的小さなグループから積み上げて考えていきます。たとえば現在、保険の審査、これは県単位でやっております。県単位でやりますとかなり広い範囲になりまして、患者についての情報が必ずしも十分審査員の耳にも目にも入りません。これがもし郡市区単位ぐらいになりますと、あの患者はこうでなかったではないかとか、この患者の治療はこれでまだ足りないくらいだとか、その判断ができるかもしれません。また、医師についても、あの医師の行動は、このレセプトからはいかにもたくさん使っているようだけれども、正しい医療をやっている人だということ、あるいはそうでない人だということ、これもわかるかもしれません。そういう意味で、地域医療という情報をもとにしてやっていく方が少なくとも現在より効率的になることは確かだと思います。かつてそういう経験がありました。

発言情報

speech_id: 109104418X00319800409_008

発言者: 中山昌作

speaker_id: 13945

日付: 1980-04-09

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会