小澤潔の発言 (地方行政委員会)

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○小澤(潔)委員 わかりました。
 許可基準の問題に入りたいと思います。
 岐阜県警の猟銃対策強化要綱については、佐野課長の肯定的評価は訂正してもらわなければ困ると思います。佐野課長の評価は、役人が役人を評価する目であって、役人という世界を離れた外の世界では全く通用しないのであります。もちろん私は、岐阜県警の猟銃による犯罪防止をどうしたら全うできるか、その熱意にまでは敬意を表しますが、敬意は熱意までで、それから後は余りにも勇み足や踏み出しが多過ぎます。猟銃による犯罪防止をどうするかということに熱心な余り、銃刀法の範囲を超えて人権やプライバシーの保護が無視されております。岐阜県下における猟銃所持者、また新たに銃砲を所持しようとする者を、まるで犯罪予備軍扱いにしている感じすらあるわけであります。このことは、全猟の岐阜県副支部長正村孝雄氏が現地の声として「全猟」一月号に切切と訴えているので、ぜひ目を通してほしいと存じます。
 要綱によれば、人的欠格事由を審査するに当たって、同居の親族、職場の同僚、同業者、仕事仲間、近隣居住者の中に申請者の銃所持について反対の意見がある者は、欠格者とみなすというような表現でありますが、職場の同僚にせよ、同業者にせよ、この競争社会にあっては当然、ライバルという関係にあろうと思います。そういう人間に聞いて回るということ自体おかしい。その中で反対者がいたら許可しないというのでは、少し乱暴にすぎないか。
 また、虞犯性ある者が欠格者だというのは一般論としては正しいが、虞犯性をチェックする項目として、収入はどのくらいあるか、資産はどのくらいあるか、債務はあるか、事業経営の内容はどの程度か、夫婦仲がいいか悪いか、まあいろいろありますが、家族仲はどうかとか、近所づき合い、親戚づき合いに義理は欠いているかいないか、職場での勤務状態はどうかというようなことを、外勤の警察官がさきに述べたようなところを回って聞き込み調査をするというのであります。これはだれがどう考えてみましても、だれが聞いても行き過ぎというよりほかございません。
 収入や資産については、必要なとき調べるのは税務署の役目であろう。普通事業経営の内容に関心を寄せるのは取引先であると思います。債務はあるか、ローンで住宅を建てたりローンで子供を進学させたりしている人間は山ほどいるわけであります。夫婦仲がいいか悪いか、これこそ他人にわかることではない。本人にだってわからないかもしれない。それを他人ならともかく警察がおせっかいをやくというのは、一体どういうことなのか。酒は飲むか、どの程度飲むか。ギャンブルはやるか、マージャンをときどきやる人間も競馬が好きな人間も、これでは全部ふるいにかけられるのであります。大抵の人間につけようと思えば簡単に難癖がつけられると思います。こういう行政では国と国民の間がしっくりいくわけはないと思います。
 そこで、このような岐阜県警のような許可基準は即刻改める必要があると思うが、どう考えるか、お答えをいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 109104720X02019800508_016

発言者: 小澤潔

speaker_id: 29588

日付: 1980-05-08

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会