佐々木義武の発言 (エネルギー対策特別委員会)

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○国務大臣(佐々木義武君) 第九十一回国会におけるエネルギー対策特別委員会の御審議に先立ちまして、エネルギー対策に対する所信を申し述べさせていただきます。
 わが国経済は、一九七三年秋に発生した石油危機の試練を官民一体となった努力により克服し、着実な景気の回復過程を歩んでまいりました。自由世界第二位の経済大国となったわが国は、同時に世界第二位のエネルギー消費国ともなったのでございます。
 石油危機後しばらくの間比較的平穏裏に推移してきたエネルギー需給は、一九七八年末以来のイランを中心とする政治的緊張により、一九八〇年代においてはきわめて不安定化する様相を呈しております。
 このような状況のもとで国民生活の安定と経済の着実な成長を達成するためには、その基盤となるエネルギーの安定供給の確保が不可欠の条件となっております。
 私は、この条件を満たすためのエネルギー対策の重点は、第一に、石油代替エネルギー対策の強力な推進、第二に、エネルギー総需要抑制のための省エネルギー対策の推進、第三に、今後ともエネルギー供給の大宗を占めると予想される石油の安定供給の確保であると考えます。
 昭和五十五年度においては、これらの施策を以下に述べるように積極的に推進してまいる所存であります。
 わが国は、石油にエネルギー供給の約七五%を依存し、きわめて脆弱なエネルギー供給構造を有しております。
 これを抜本的に改め、昭和六十五年までの間に石油依存度を五〇%程度に引き下げることを目標とし、昭和五十五年度を石油代替エネルギー元年と位置づけます。
 このため、所要財源の確保、特別会計の整備を図るとともに、新エネルギー総合開発機構を設立し、あわせて石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案を国会に提出したところであります。
 これらの諸対策を講ずることにより、海外炭や水力、地熱の開発、産業部門における石油代替エネルギーの導入、ソーラーシステムの普及、サンシャイン計画を初めとする石油代替エネルギー関係技術開発を積極的に推進することといたしております。
 また、石油代替エネルギーを使用する電源の立地を円滑に進めるとともに、特に原子力については、安全性の確保に万全を期しつつ、その開発利用を進めてまいる所存でございます。なお、貴重な国産資源である国内炭につきましても、引き続き所要の対策を講じていくこととしております。
 わが国が今後とも安定的な経済成長を維持しつつ、東京サミットやIEAにおいて合意した石油輸入上限などの国際的責務を果たしていくためには、実効的な省エネルギー対策が必要であります。
 このため、エネルギーの使用の合理化に関する法律を積極的に運用することといたします。さきの総合エネルギー対策推進閣僚会議においては、昨年の約五%を上回る七%の石油消費節減対策を決定し、その推進を図っているところであります。
 また、中長期的には、先導的省エネルギー技術開発のためのムーンライト計画の推進、さらには国民の生活様式や産業構造の省エネルギー化を進めることといたしております。
 省エネルギーは、国民一人一人の心がけにその成果を負うところが大きいことから、政府といたしましても、国民の理解と協力が得られるよう今後とも努力を続ける所存であります。
 わが国エネルギー供給の約七五%を占め、また、そのほとんどを輸入に依存している石油は、今後ともエネルギーの大宗であることに変わりはございません。
 石油の安定供給確保は、エネルギー対策の最重要課題の一つであると考えます。
 イラン政変以来の世界の原油流通構造の変化、OPECの高価格政策、産油国を中心とする国際政治情勢の変動と、国際石油情勢は流動的であります。
 今後とも安定的な石油の輸入を確保するためには、産油国との幅広い交流を進め、自主開発原油等の政策原油の確保を図り、同時に輸入源の多角化を進めることが必要であります。
 また、石油備蓄についても、国家備蓄の増強などその一層の推進を図ることといたしております。
 八〇年代は、エネルギー問題がかつてないほどに大きくわれわれの前途に立ちはだかってくるものと予想されます。
 この問題に対しては、これまでわが国が幾多の困難を克服してきた場合と同様に、官民挙げて強い意志と協力をもって対処せねばなりません。
 戦後三十余年、われわれの先達が築き上げたこの繁栄をわれわれの手で守り、そしてわれわれの子孫に継承していくために、政府といたしましても、最大限の努力と熱意を傾注する決意をここに表明する次第であります。
 最後になりましたが、このような時期に国会内にエネルギー問題を専門的に御審議いただくエネルギー対策特別委員会が設置されましたことは、まことに時宜を得たものであります。委員各位におかれましても、一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の所信表明といたします。

発言情報

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発言者: 佐々木義武

speaker_id: 8813

日付: 1980-02-22

院: 参議院

会議名: エネルギー対策特別委員会