エネルギー対策特別委員会

1980-02-22 参議院 全196発言

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会議録情報#0
昭和五十五年二月二十二日(金曜日)
   午前十時三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十二日
    辞任         補欠選任
     対馬 孝且君     吉田 正雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉田  実君
    理 事
                高橋 圭三君
                竹内  潔君
                小柳  勇君
                馬場  富君
                市川 正一君
                向井 長年君
    委 員
                岩動 道行君
                河本嘉久蔵君
                古賀雷四郎君
                野呂田芳成君
                林  寛子君
                福岡日出麿君
                真鍋 賢二君
                阿具根 登君
                浜本 万三君
                丸谷 金保君
                吉田 正雄君
                中尾 辰義君
                下田 京子君
                秦   豊君
   国務大臣
       通商産業大臣   佐々木義武君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       長田 裕二君
   政府委員
       経済企画庁物価
       局長       藤井 直樹君
       経済企画庁総合
       計画局審議官兼
       物価局審議官   戸田 博愛君
       科学技術庁長官
       官房長      下邨 昭三君
       科学技術庁計画
       局長       園山 重道君
       科学技術庁研究
       調整局長     勝谷  保君
       科学技術庁原子
       力局長      石渡 鷹雄君
       工業技術院長   石坂 誠一君
       資源エネルギー
       庁次長      古田 徳昌君
       資源エネルギー
       庁石油部長    志賀  学君
       資源エネルギー
       庁公益事業部長  安田 佳三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        町田 正利君
   説明員
       大蔵省国際金融
       局調査課長    大橋 宗夫君
       文部省学術国際
       局研究助成課長  大門  隆君
       農林水産大臣官
       房参事官     森  隆禧君
       運輸大臣官房審
       議官       西村 康雄君
       運輸省海運局監
       督課長      大塚 秀夫君
       建設大臣官房政
       策企画官     越智 福夫君
       会計検査院事務
       総局第五局審議
       官        竹尾  勉君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○エネルギー対策樹立に関する調査
 (エネルギー対策の基本施策に関する件)
 (昭和五十五年度エネルギー対策関係予算に関
 する件)
 (エネルギー対策樹立に関する件)
    ―――――――――――――
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吉田実#1
○委員長(吉田実君) ただいまからエネルギー対策特別委員会を開会いたします。
 エネルギー対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、エネルギー対策の基本施策について、関係大臣から所信を聴取いたします。佐々木通商産業大臣。
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佐々木義武#2
○国務大臣(佐々木義武君) 第九十一回国会におけるエネルギー対策特別委員会の御審議に先立ちまして、エネルギー対策に対する所信を申し述べさせていただきます。
 わが国経済は、一九七三年秋に発生した石油危機の試練を官民一体となった努力により克服し、着実な景気の回復過程を歩んでまいりました。自由世界第二位の経済大国となったわが国は、同時に世界第二位のエネルギー消費国ともなったのでございます。
 石油危機後しばらくの間比較的平穏裏に推移してきたエネルギー需給は、一九七八年末以来のイランを中心とする政治的緊張により、一九八〇年代においてはきわめて不安定化する様相を呈しております。
 このような状況のもとで国民生活の安定と経済の着実な成長を達成するためには、その基盤となるエネルギーの安定供給の確保が不可欠の条件となっております。
 私は、この条件を満たすためのエネルギー対策の重点は、第一に、石油代替エネルギー対策の強力な推進、第二に、エネルギー総需要抑制のための省エネルギー対策の推進、第三に、今後ともエネルギー供給の大宗を占めると予想される石油の安定供給の確保であると考えます。
 昭和五十五年度においては、これらの施策を以下に述べるように積極的に推進してまいる所存であります。
 わが国は、石油にエネルギー供給の約七五%を依存し、きわめて脆弱なエネルギー供給構造を有しております。
 これを抜本的に改め、昭和六十五年までの間に石油依存度を五〇%程度に引き下げることを目標とし、昭和五十五年度を石油代替エネルギー元年と位置づけます。
 このため、所要財源の確保、特別会計の整備を図るとともに、新エネルギー総合開発機構を設立し、あわせて石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案を国会に提出したところであります。
 これらの諸対策を講ずることにより、海外炭や水力、地熱の開発、産業部門における石油代替エネルギーの導入、ソーラーシステムの普及、サンシャイン計画を初めとする石油代替エネルギー関係技術開発を積極的に推進することといたしております。
 また、石油代替エネルギーを使用する電源の立地を円滑に進めるとともに、特に原子力については、安全性の確保に万全を期しつつ、その開発利用を進めてまいる所存でございます。なお、貴重な国産資源である国内炭につきましても、引き続き所要の対策を講じていくこととしております。
 わが国が今後とも安定的な経済成長を維持しつつ、東京サミットやIEAにおいて合意した石油輸入上限などの国際的責務を果たしていくためには、実効的な省エネルギー対策が必要であります。
 このため、エネルギーの使用の合理化に関する法律を積極的に運用することといたします。さきの総合エネルギー対策推進閣僚会議においては、昨年の約五%を上回る七%の石油消費節減対策を決定し、その推進を図っているところであります。
 また、中長期的には、先導的省エネルギー技術開発のためのムーンライト計画の推進、さらには国民の生活様式や産業構造の省エネルギー化を進めることといたしております。
 省エネルギーは、国民一人一人の心がけにその成果を負うところが大きいことから、政府といたしましても、国民の理解と協力が得られるよう今後とも努力を続ける所存であります。
 わが国エネルギー供給の約七五%を占め、また、そのほとんどを輸入に依存している石油は、今後ともエネルギーの大宗であることに変わりはございません。
 石油の安定供給確保は、エネルギー対策の最重要課題の一つであると考えます。
 イラン政変以来の世界の原油流通構造の変化、OPECの高価格政策、産油国を中心とする国際政治情勢の変動と、国際石油情勢は流動的であります。
 今後とも安定的な石油の輸入を確保するためには、産油国との幅広い交流を進め、自主開発原油等の政策原油の確保を図り、同時に輸入源の多角化を進めることが必要であります。
 また、石油備蓄についても、国家備蓄の増強などその一層の推進を図ることといたしております。
 八〇年代は、エネルギー問題がかつてないほどに大きくわれわれの前途に立ちはだかってくるものと予想されます。
 この問題に対しては、これまでわが国が幾多の困難を克服してきた場合と同様に、官民挙げて強い意志と協力をもって対処せねばなりません。
 戦後三十余年、われわれの先達が築き上げたこの繁栄をわれわれの手で守り、そしてわれわれの子孫に継承していくために、政府といたしましても、最大限の努力と熱意を傾注する決意をここに表明する次第であります。
 最後になりましたが、このような時期に国会内にエネルギー問題を専門的に御審議いただくエネルギー対策特別委員会が設置されましたことは、まことに時宜を得たものであります。委員各位におかれましても、一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の所信表明といたします。
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吉田実#3
○委員長(吉田実君) 次に、長田科学技術庁長官。
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長田裕二#4
○国務大臣(長田裕二君) 第九十一回国会に当たり、科学技術庁長官といたしまして、所信を申し述べさせていただきます。
 わが国は、石油を初めとするエネルギー資源に乏しく、その制約を克服することは、わが国が将来にわたり経済の安定成長と国民生活の向上を図っていく上で不可欠の条件であります。
 このため、わが国としては石油をめぐる緊迫した国際情勢にかんがみ、今後とも石油にかわる多様なエネルギー源の開発利用を促進するとともに、エネルギーの一層有効な利用を図ることが必要であります。
 エネルギーの安定的確保のためには、研究開発の果たすべき役割りはきわめて大きいものがあり、政府といたしましては、従来より、石油代替エネルギーの中心的役割りを担う原子力の研究開発、原子力と並ぶ石油代替エネルギーとしてその利用が予想される石炭の利用技術等の研究開発、太陽熱、地熱等の自然エネルギーの研究開発、省エネルギー技術開発等エネルギーの有効利用に資する研究開発等を推進してまいったところでありますが、今後、より一層強力にその推進に努めてまいる所存であります。
 特に、政府は昭和五十三年以来、毎年、エネルギー研究開発を総合的に進めるため、エネルギー研究開発基本計画を定め、政府が中心となって推進するエネルギー研究開発の基本を明らかにしているところであり、この基本計画に沿って各省庁が協力して研究開発の推進を図ってまいることとしております。
 以上のエネルギー研究開発に関連する昭和五十五年度予算といたしまして、政府全体で一般会計千八百八十三億円及び特別会計千百四十五億円を計上いたしております。
 昭和五十五年度における科学技術庁の施策といたしましては、まず、原子力の研究開発利用につきまして、これを強力に推進するため、安全の確保に万全を期し、原子力に対する国民の理解と協力を得つつ原子力発電の拡大に努めるとともに、ウラン濃縮技術、再処理技術の開発等原子力発電の拡大に見合った自主的な核燃料サイクルの確立を図ります。また、ウラン資源の有効利用を図るため、高速増殖炉原型炉の建設に着手する等新型動力炉の開発を強力に進めるとともに、人類空極のエネルギーとして期待される核融合の研究開発等を推進してまいります。
 このような原子力の研究開発利用に必要な資金を確保するため、昭和五十五年度におきましては、従来からの一般会計予算千六百七十四億円に加え、電源開発促進対策特別会計を拡充して四百八十三億円を計上しております。
 原子力以外のエネルギー研究開発の推進につきましては、太陽光エネルギー転換技術、波力発電システムの開発等新エネルギー分野の研究開発、極低温材料技術等省エネルギー分野の研究開発等の積極的推進を図ることとして所要の経費を計上いたしております。
 経済の安定成長と国民生活の向上に不可欠なエネルギーを安定的に確保するため、エネルギー研究開発の果たすべき役割りがきわめて重大であることにかんがみ、私は科学技術行政に責任を有するものとして、各省庁の協力のもとにエネルギー研究開発の積極的推進に全力を尽くす所存でございます。
 委員各位の絶大な御支援をお願い申し上げますとともに、国民の皆様の御理解、御協力を衷心よりお願い申し上げる次第でございます。
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吉田実#5
○委員長(吉田実君) 次に、昭和五十五年度エネルギー対策関係予算につきまして、関係政府当局から概要の説明を聴取いたします。まず、資源エネルギー庁古田次長。
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古田徳昌#6
○政府委員(古田徳昌君) それでは、昭和五十五年度通商産業省所管エネルギー対策予算につきまして概要の御説明をさせていただきます。
 お手元に、「昭和五十五年度通商産業省所管エネルギー対策予算重要事項表」という資料をお配りしてございますので、それを参照していただきながら御説明をさせていただきます。
 エネルギー対策予算につきましては、最近の厳しい国際石油情勢等にかんがみまして、エネルギーの安定供給を確保し、経済の安定的成長、国民生活の向上を図る観点から、特にその充実を図っているわけでございます。すなわち、長期的なエネルギー需給見通しを踏まえつつ、石油の探鉱開発、備蓄の増強等の石油対策の推進、省エネルギー対策の強化、さらに石油代替エネルギーの開発導入の促進――この最後の石油代替エネルギーの開発導入の促進につきましては特に重点的に配慮することいたしております。これらの施策を実施するため、電源開発促進税の使途の拡大及び税率の引き上げ、石油税の使途拡大によりまして大幅な拡充を行うこととしております。
 エネルギー対策関係予算の概要は、資料の一ページに総表という形でまとめてございます。
 これをごらんいただきますと、まず第一に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計、これは仮称でございますが、これにつきましては、五十五年度予算額としまして四千百四十一億九千七百万円を計上しておりまして、前年度に比べまして八百七十九億三千二百万円、二七%の増加ということになっております。その中に勘定が二つございますが、まず石炭勘定につきましては五十五年度千三百八億六千二百万円、前年度に対しましての伸び率が一・二%。さらに石油及び石油代替エネルギー勘定、これは仮称でございますが、五十五年度予算額としまして二千八百三十三億三千五百万円、前年度に対しましての伸び率が四三・九%という形になっております。
 それから次に、電源開発促進対策特別会計につきましては、五十五年度予算額としまして千四百二十五億八千三百万円、前年度に対しまして八百五十億八千六百万円の増加となりまして一四八%の伸び率となっております。その中の勘定としまして、第一に電源多様化勘定、これは仮称でございますが、これにつきましては八百二十七億一千万円を予定しております。それから電源立地勘定、これも仮称でございますが、五百九十八億七千三百万円、これは前年度に対しまして四・一%の増加ということになっております。
 なお、これら特別会計のほかに、一般会計におきましてもエネルギー対策予算を計上しておりまして、五十五年度につきましては百二十三億八千四百万円、前年度に対しましての伸び率は〇・三%ということになっております。
 以上、特別会計及び一般会計を合計いたしますと、表には計上しておりませんが、五十五年度の総額が五千六百九十二億円ということになっておりまして、これは前年度に対しまして四三・七%の増加ということになっております。
 先ほど御説明いたしましたように、五十五年度の対策予算の重点は石油代替エネルギー対策の充実でございますが、わが国のエネルギーの安定供給の確保を図るため、計画的かつ実効的な石油代替エネルギー対策を推進するために、まず第一に、先ほども申し上げましたが、電源開発促進税の税率引き上げと使途拡大、及び石油税の使途拡大によりましての財源措置の確保。それから第二に、特別会計を改組しまして、石炭及び石油対策特別会計を石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計に改めまして、従来の石油勘定を石油及び石油代替エネルギー勘定とし、また電源開発促進対策特別会計に電源多様化勘定を新設いたします。それから第三としまして、中核的推進母体として新エネルギー総合開発機構の設立等の施策を講ずることとしているわけでございます。
 以上の二つの特別会計で実施することとしております石油代替エネルギー対策費は、石油及び石油代替エネルギー勘定の中で三百四十九億円、電源多様化勘定で八百二十七億円、合わせまして千百七十六億円を予定しております。なお、中核的推進母体としまして設立を予定しております新エネルギー総合開発機構につきましては、その主要業務としまして、第一に、石炭、地熱・太陽エネルギー関係の大型技術開発、第二に、地熱開発促進のための調査、債務保証、第三に、海外炭の探鉱開発のための融資、債務保証等であります。また、新機構の発足は本年の十月一日を予定しておりまして、関係法律案を国会に提出させていただいたところでございますが、新エネルギー総合開発機構の設立とともに石炭鉱業合理化事業団を廃止し、その業務は新機構に引き継ぐことといたしております。
 それでは、それぞれの特別会計及び一般会計の内容について御説明をさせていただきますが、二ページに、まず石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計について取りまとめてございます。
 まず第一に、石炭勘定についてでございますが、これにつきましては従来どおり原重油関税収入を財源としまして施策を講じてまいりますが、国内炭の生産維持を図るため、引き続き国内石炭鉱業の経理基盤の健全化、保安の確保等に努めるとともに、産炭地域振興対策及び鉱害復旧対策を推進することとしております。国内石炭は国内に残された貴重なエネルギー資源であるという認識のものに、今後とも引き続きこれら施策を講じ、かつ充実するとともに、二千万トンの生産体制の維持を図りまして、石炭対策に遺漏なきを期してまいりたいと考えているわけでございます。
 この勘定全体の金額は、四ページに歳出合計という形で書かれてございますが、五十五年度の予算額としましては千三百八億六千二百万円でございまして、これは前年度に対しまして、その右側の備考欄にございますように一・二%の上昇ということになっておりますが、実は従来この勘定の中で実施しておりました海外炭の開発の促進、石炭利用技術、石炭ガス化技術の開発の促進等につきましては、代替エネルギー対策の一環といたしまして他の勘定に振りかえておりますので、その点を考慮いたしますと実質的な伸び率は四・八%という形になっているわけでございます。
 それでは、五ページに移りまして、石油及び石油代替エネルギー勘定について御説明させていただきます。
 この勘定につきましては、原重油関税及び石油税収入を財源としまして施策を講じていくわけでございますが、歳出としまして、まず第一に石油対策として取りまとめてございます。
 石油対策は、五十四年度に対し約五百十五億円増の二千四百八十四億円を計上し、わが国の石油の安定供給を確保するため、石油開発、石油備蓄、技術開発の三つを柱としまして施策の拡充を図ることといたしております。
 第一の石油開発についてでございますが、これにつきましては石油公団の探鉱投融資規模を七百十億円から八百二十億円に拡充するということを基本の柱といたしまして必要な施策を講じております。さらに、国内につきまして、国による基礎試錐の実施を積極的に推進する形にしております。
 それから、第二の石油備蓄についてでございますが、これにつきましては、民間備蓄九十日体制の達成のために備蓄石油購入資金融資につきましての利子補給幅を引き上げるほか、国家備蓄につきましては二千万キロリットル備蓄に必要な土地の取得費と事業費を公団出資金として計上するとともに、備蓄規模をさらに三千万キロリットルに拡大することとしまして、そのために必要な安全調査費を計上しております。また、五十四年度に引き続きまして五百万キロリットルのタンカー備蓄を継続し実施することといたしておりますが、同時に五十五年度におきましては二百五十万キロリットルのタンカー備蓄の積み増しを予定しております。
 それから第三が、六ページの技術開発でございますが、これにつきましては中期的な石油対策としまして、天然ガスからの合成アルコールの燃料油としての利用、オイルサンド油、オイルシェール油、石炭液化の有効利用、バイオマスエネルギーの利用技術開発を内容としました新燃料油技術開発としまして必要額を計上してございます。また、重質油対策技術開発につきましても、前年度に引き続きまして必要資金額を計上しているところでございます。
 以上、合計しまして、石油対策としましては五十五年度二千四百八十三億九千四百万円となっておりまして、前年度に対しまして五百十四億六千四百万円という大幅増額になっております。
 それから、その次に石油代替エネルギー対策でございますが、まずこの内容としまして、第一が供給確保対策でございます。これにつきましては、海外炭の積極的な開発導入のための探鉱融資あるいは債務保証等に必要な施策を講ずることとしております。
 それから第二に、代替エネルギーの導入促進対策でございますが、第一に一般産業におきます代替エネルギーの積極的な導入促進のために、開発銀行におきます特別の金融施策を講ずるために必要な貸付金を計上してございます。
 それから、その次にソーラーシステムの普及促進を積極的に図ることとしておりまして、備考欄にございますように、ソーラーシステム普及促進対策費補助金としまして、公的施設に対しましては補助をいたしますし、さらに民間住宅あるいは事業用の建築物につきましては特別の低利融資を実施するというふうな施策を予定しているわけでございます。
 それから三番目の柱としまして、技術開発でございますが、これにつきましては、第一に石炭利用技術開発、これはCOMとかあるいは流動床燃焼技術の開発ということが内容となりますが、それを取り上げております。
 それから二番目に、石炭液化・ガス化技術の開発を取り上げてございます。
 それから三番目は、民間で実施しております技術実用化事業につきまして技術実用化補助を実施していくということで施策を検討しております。
 以上で石油代替エネルギー対策の合計が三百四十九億四千百万円という形になっております。
 石油対策及び石油代替エネルギー対策を合計いたしますと、七ページの一番下の歳出合計の欄にございますように、二千八百三十三億三千五百万円を五十五年度の予算として予定しておりまして、前年度に対しまして八百六十四億五百万円の増加となっております。これは四三・九%の増加率ということでございます。
 なお、石油代替エネルギー対策は、代替エネルギーの発電のための利用、すなわち、電源多様化に係る対策と一般的な石油代替エネルギーの開発利用の促進対策とに大別されるわけでございますが、ただいま御説明しました石油代替エネルギー対策は後者の一般的な石油代替エネルギー対策の部分でございます。
 八ページに移っていただきまして、電源開発促進対策特別会計について御説明させていただきます。
 まず第一が、電源多様化勘定でございますが、この勘定におきましては、先ほど言いました代替エネルギーの発電のための利用、すなわち電源多様化に係る対策を取りまとめているものでございます。
 具体的内容としましては、まず歳出の第一としまして供給確保対策がございます。この内容としましては、中小水力発電開発促進のための補助を中心としましての水力開発、それから第二に地熱開発を積極的に推進するための地熱開発促進調査、あるいは地熱調査井掘削の補助、あるいは大規模深部地熱環境保全調査といったふうな施策を掲げてございます。
 それから、その次の対策としまして、代替エネルギーの導入促進対策がございますが、これにつきましては、まず第一に代替エネルギーの利用の促進がございまして、内容としましては、石炭火力の建設補助といったものが中心になっております。そのほかに、導入促進対策としましては、基盤整備促進あるいは未利用エネルギー利用促進といったことも施策として掲げてございます。
 それから、その次は技術開発の促進でございますが、これにつきましては、内容としまして石炭低カロリーガス化の促進、それから地熱エネルギーの探査技術の開発、さらに太陽エネルギー、これは内容としましては太陽光発電あるいは太陽熱発電といったことになるわけでございますが、この太陽エネルギーの利用開発の促進といったものを対象として取り上げているわけでございます。
 それから、その次は原子力対策でございますが、これにつきましては、まず化学法濃縮技術の確立、第二再処理工場関係の技術確証のための施策を講じてございます。それから三番目としましては、これは予算的には科学技術庁関係ということになりますが、FBRの建設のために必要な資金額を計上してございます。そのほかに、安全対策の強化のために安全解析コードの改良あるいは原子力発電支援システムといったものを内容としました措置も講ずるということとしております。
 以上、電源多様化勘定につきましては、合計いたしますと八百二十七億一千万円ということになるわけでございます。
 それから十ページに移りまして、電源立地勘定について御説明いたします。
 この電源立地勘定におきましては、電源開発促進税の収入をもって施策を実施していくわけでございますが、まず第一に、立地交付金制度につきまして、交付限度額の引き上げあるいは交付対象範囲の拡大、交付金の交付期間の弾力化等によりまして地元福祉対策の積極的な拡充を図ることといたしております。
 それから原子力発電安全対策の充実につきましては、地元住民に対しましての安全対策を抜本的に拡充するため、原子力発電施設等の緊急時におきます防災体制の確立に必要な施策を整備いたします。そのため、交付金制度の創設、広報対策、交付金制度の改組、拡充によります交付対象及び交付内容の拡大、放射線監視交付金制度の拡大等を行いまして、地方自治体の要請にこたえることといたしております。さらに、環境対策の強化といたしまして、電源立地に伴います環境保全に万全を期すため、都道府県が実施いたします大気関係の環境調査に対します助成制度を設けるなど、助成制度の改善を積極的に実施することといたしているわけでございます。
 以上の諸施策のための歳出合計としまして、十二ページに計上してございますが、五十五年度予算額は五百九十八億七千三百万円となっておりまして、前年度に対しまして二十三億七千六百万円の増加ということになっております。
 以上が特別会計の御説明でございますが、十三ページに一般会計の項目を計上してございます。
 この一般会計におきましては、総額は百二十三億八千四百万円でございまして、前年度に対しまして四千三百万円の増加ということで、ほぼ前年度並みの金額を計上しているわけでございますが、内容としましては、原子力発電安全対策として運転管理専門官の各原子力発電所への常駐等検査監督体制の強化を図るほかに、原子力発電の安全性、信頼性のより一層の向上を図るため、軽水炉の改良標準化を推進するとともに、原子力発電にかかわります高性能燃料実用化についての調査等を実施することとしております。
 また、ウラン資源の安定供給の確保を図る観点から、海水からのウラン回収モデルプラントの建設を推進することとしております。
 さらに、サンシャイン計画の加速的推進、省エネルギー対策の推進といったことのために必要な施策もここで計上することとしております。
 以上で特別会計及び一般会計の概要を御説明いたしましたが、参考としまして十四ページ、十五ページに、サンシャイン計画とムーンライト計画に関係します予算につきまして取りまとめてございます。これらの計画につきましては、先ほど来の御説明の中でも、特別会計あるいは一般会計の中でそれぞれ必要金額が計上されていることを指摘させていただきましたけれども、それらを取りまとめまして、この計画として全体どういう姿になるかということを御参考までに整理したものでございます。
 まず第一は、サンシャイン計画でございますが、これは五十五年度予算額としましては二百八十六億四千八百万円ということになっておりまして、前年度の百十九億三千五百万円に比べますと百六十七億一千三百万円の増加ということで大幅な拡充を予定しているわけでございます。
 このサンシャイン計画の内容としましては、そこに掲げてございますように、まず第一に太陽エネルギーの積極的な利用、第二が地熱エネルギーの開発利用、それから第三が石炭エネルギーの開発利用、それから第四が水素エネルギーの開発利用、それから第五に総合的な研究という形になっているわけでございます。このそれぞれの技術開発の内容につきましては、その右側の説明の欄に書いてございますように、それぞれのエネルギーの積極的利用のための技術開発を具体的に展開していくということになっているわけでございます。
 それから十五ページ、最後のページでございますが、省エネルギー技術の開発を中心としますいわゆるムーンライト計画についてでございます。五十五年度予算案としまして八十億七千七百万円を計上しておりまして、五十四年度予算額二十九億七千六百万円に対しまして五十一億百万円の増加ということで、これもまた大幅な増強を計画しているわけでございます。
 内容としましては、第一に大型省エネルギー技術研究開発、第二が先導的基盤的省エネルギー技術研究開発、第三が民間の省エネルギー技術研究開発の助成ということになっております。それぞれにつきましても、サンシャイン計画の場合と同様、それぞれの技術開発につきまして具体的な内容を積極的に研究開発していくということになっているわけでございます。なお、その他としまして、大型プロジェクト関係予算でございますが、海底石油生産システムにつきましても、前年度に引き続きまして施策を講ずることとしてございます。
 以上で昭和五十五年度の通商産業省所管のエネルギー対策予算の重要事項につきまして御説明したわけでございます。
 なお、別紙としまして一枚紙をお配りしてございますが、これは昭和五十五年度通商産業省所管エネルギー対策関連予算でございます。
 先ほど来御説明いたしましたエネルギー対策費のほかに、それに関連いたします予算としまして、そこに掲げているようなものが別途ございますので、御参考までに取りまとめたものでございます。
 以上で通商産業省所管のエネルギー対策関連予算につきましての御説明を終わらせていただきます。
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吉田実#7
○委員長(吉田実君) 次に、科学技術庁下邨官房長。
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下邨昭三#8
○政府委員(下邨昭三君) 科学技術庁の昭和五十五年度エネルギー対策関連経費につきまして、お手元に資料をお配りしてございますが、その資料に基づきまして御説明をさせていただきたいと思います。
 科学技術庁予算のうちエネルギー対策関連予算につきましては、一般会計のエネルギー対策費として計上されているもののほかに、その他のエネルギー関連予算と電源開発促進対策特別会計に計上されているものとがございますが、エネルギー対策の重要性にかんがみまして、原子力の研究開発利用対策を中心にいたしまして、それぞれその拡充を図っているところでございます。
 まず、エネルギー対策費といたしまして、一般会計歳出予算額千五百七十八億八千八百万円を計上いたしております。また、総理府、大蔵省及び通商産業省の共管によります電源開発促進対策特別会計におきましては、科学技術庁分といたしまして歳出予算額四百八十三億二千四百万円を計上いたしておりますが、このうち、従来の電源立地促進対策に関する経理を行うための電源立地勘定に六十九億六千九百万円を、また新たに石油に代替するエネルギーの発電のための利用を促進するための施策を講ずることといたしまして、これに関する経理を行うための電源多様化勘定に四百十三億五千五百万円を計上いたしております。
 次に、これらエネルギー対策費のほか、新エネルギー及び省エネルギー研究開発関連予算といたしまして、予算実行上の配分予定額を含めまして二十億五千百万円を計上いたしております。また、原子力開発関連予算といたしまして九十四億六千六百万円を一般会計予算において計上いたしております。
 以上を加えますと、科学技術庁のエネルギー対策関連予算の総額は、歳出予算額で二千百七十七億二千九百万円となりまして、これを前年度の当初歳出予算額に比較いたしますと四百四十六億三千三百万円の増額となっております。その増加率は二五・八%となっております。
 次に、参考資料につきまして御説明を申し上げます。
 表1でございますが、エネルギー対策関連予算のうち石油代替エネルギーの中心的役割りを担います原子力関係の歳出予算額につきましては表1と表2に記載してございますが、その大略について御説明を申し上げます。
 まず、表1でございますが、一般会計におきましては、原子力研究開発利用の推進といたしまして千六百七十三億五千四百万円を計上いたしました。これは総表の1の(1)と2の(2)を合わせたものでございます。
 まず、原子力安全規制行政の充実につきましては、原子力安全委員会の機能の充実、放射線障害防止対策の強化などに必要な経費といたしまして二十一億千二百万円を計上いたしました。なお、前年度予算に比較いたしますと、千七百万円の減額となっておりますが、これは放射能測定調査のための分析施設の整備の二億五百万円が五十四年度限りで終了したことなどによるものでございます。
 次に、動力炉・核燃料開発事業団に必要な経費といたしまして八百十四億六千五百万円を計上いたしておりますが、これは前年度予算に比較いたしまして百十六億三千七百万円の減額となっております。これは後で御説明申し上げます高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の建設等事業の一部を電源開発促進対策特別会計において実施いたすことといたしておりますので、特別会計への計上分を加えました同事業団の予算規模は千二百十一億五千三百万円となりまして、前年度予算に対しまして三〇・一%の増となっております。内容といたしましては、同事業団におきます高速増殖炉等新型動力炉の開発な行いますとともに、核燃料サイクルの確立を図るためにウラン資源の海外調査探鉱、ウラン濃縮パイロットプラントの建設及び使用済み燃料の再処理などを実施するためのものでございます。
 また、日本原子力研究所におきましては、原子炉施設の安全性及び環境安全に関する試験研究、臨界プラズマ試験装置の建設など、核融合の研究開発並びに多目的高温ガス炉に関する研究開発等を行うため必要な経費といたしまして六百九十五億四千四百万円を計上いたしましたが、これは前年度予算に比較いたしまして一七・三%の増となっております。
 さらに、日本原子力船開発事業団におきましては、原子力船「むつ」の総点検及び遮蔽改修等を行うための経費として六十四億五千百万円を計上いたしております。
 また、放射線医学総合研究所におきます試験研究及び関連研究施設の整備等に必要な経費として四十四億七千五百万円を計上いたしましたほか、国立試験研究機関の試験研究費として十六億三千四百万円を、理化学研究所におきます原子力研究のための経費として九億千百万円をそれぞれ計上いたしております。
 表2に移らせていただきます。
 電源開発促進対策特別会計におきましては、エネルギー対策関連予算といたしまして、歳入歳出予算額とも他省庁の分を含めまして千四百二十五億八千三百万円が計上されておりますが、このうち科学技術庁分といたしましては、右下に書いてございますように歳出予算額で四百八十三億二千四百万円を計上いたしております。内容につきましては表2-2、表2-3に記載してございます。
 まず、表2-2でございますが、電源立地勘定におきましては六十九億六千九百万円を計上いたしておりますが、これは高速増殖炉原型炉「もんじゅ」等の建設に関連いたしまして、原子力施設の立地対策といたしまして関係地方公共団体の公共用施設の整備事業に必要な交付金十四億四千万円のほか、原子力発電安全対策実証試験として、備考欄にございますような各種の試験を原子力研究所などに委託いたしまして実施いたしますとともに、県や市町村に対します安全対策事業の交付金といたしまして、放射線監視交付金の制度を改政しその増額を行いましたほか、新たに原子力防災対策の充実を図りますため原子力発電施設等緊急時安全対策交付金を創設するなど、原子力発電安全対策事業等の拡充を図るため必要な経費といたしまして五十五億千五百万円を計上いたしております。
 次のページに表の2-3がございます。表2-3は、電源多様化勘定のうちで科学技術庁所管分をまとめてございます。
 新たに設けます電源多様化勘定におきましては、石油代替エネルギーの中心的役割りを担います原子力の発電のための利用を促進するため、基礎的段階を終えまして実用化の見通しの得られる可能性の高い原子力の研究開発プロジェクトを推進することといたしまして四百十三億五千五百万円を計上いたしました。これは動力炉・核燃料開発事業団におきます高速増殖炉原型炉の建設着手等新型動力炉の開発、使用済み燃料再処理技術の開発及びウラン濃縮技術の開発を行うため必要な経費といたしまして同事業団に対する出資金等三百九十六億八千八百万円などであります。
 以上、原子力関係予算の歳出予算額につきまして、その重点項目を御説明申し上げました。
 次に、原子力以外のエネルギー研究開発の推進につきましては表3にまとめてございます。表の中ほどの合計欄にございますように、五十五年度の原子力以外のエネルギー研究開発の予算は六億三千百万円を計上いたしております。
 この内容といたしましては、まず新エネルギー研究開発の推進に三億千五百万円を計上いたしましたが、これは理化学研究所におきます太陽光エネルギーの転換技術等バイオマス研究開発、及び海洋科学技術センターにおきます波力発電システムの研究開発等海洋エネルギー利用研究開発を実施するためのものであります。
 なお、この新エネルギー研究開発の予算は、前年度予算に比較いたしますと一億八千六百万円の減額となっておりますが、その主な要因は、海洋科学技術センターにおきます波力発電に関する研究開発で五十四年度に実施されました海上実験の終了に伴う減などによるものでございます。波力発電につきましては、五十五年度におきましてはその実験結果の評価等を行うことにしております。
 次に、省エネルギー等研究開発の推進に三億千六百万円を計上いたしましたが、これは金属材料技術研究所におきます超電導材料の研究、無機材質研究所におきます超高温耐熱セラミックス材料の研究等エネルギー関連材料の研究開発を実施するためのものであります。
 以上御説明申し上げました経費のほか、エネルギー関連研究開発の実用化の促進といたしまして、新技術開発事業団の予算におきましてアモルファス材料の総合的開発等を実施するための経費として十四億二千万円の配分を予定いたしております。それとともにエネルギー関連の試験研究につきまして特別研究促進調整費の配分も予定しておりまして、その推進を図ることといたしております。
 以上、簡単でございますが、昭和五十五年度の科学技術庁のエネルギー対策関連予算につきまして、その大略を御説明申し上げました。
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吉田実#9
○委員長(吉田実君) 次に、文部省大門研究助成課長。
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大門隆#10
○説明員(大門隆君) 昭和五十五年度の文部省所管予算案におきますエネルギー関連経費について御説明申し上げます。
 大学における新エネルギーの開発、エネルギーの有効利用を目指す独創的、先駆的な基礎研究を推進するため、研究体制の整備と科学研究費等の充実を図ることといたしまして、国立学校特別会計及び一般会計に総額約百三十四億円を計上いたしております。
 まず、国立学校特別会計のエネルギー関連経費は百十八億四千九百万円でございますが、その内容は、核融合を初め、原子力、石炭液化など各種のエネルギー研究の基盤を確立する、それから長期的観点から着実に研究を進めていく上で必要な国立大学の研究組織の充実と実験設備等の整備を図るためのものでございます。
 まず第一に、核融合関係でございますが、これは長期的、総合的に進める課題でございまして、その推進の中から当面早急に解決を図るべき基礎的、技術的課題に焦点をしぼりまして、従来から進めてきております総額数十億円の大型実験装置の建設、それと、それによる実験を行ってきております名古屋大学プラズマ研究所のプラズマ実験計画、それから京都大学のヘリオトロン実験計画、大阪大学のレーザーによりますレーザー核融合実験計画、及び筑波大学の複合ミラー実験計画をそれぞれ推進いたしますとともに、新しく富山大学トリチウム科学センターの設置など幾つかの研究組織の整備を図ることにいたしまして、八十二億四千万円を計上いたしております。
 第二の原子力関係につきましては、原子力利用は実用化の段階に達しておりますが、なお種々の基礎的な研究、これを進める必要がございます。このため、東大の原子力施設の研究組織の整備や、そのほか関係研究機関の実験設備の整備等を図ることにいたしまして、三十三億円を計上いたしております。
 第三の新エネルギー・省エネルギーに関する研究につきましては、従来から大学におきましても石炭の液化・ガス化、地熱・太陽エネルギーの利用、直接発電、エネルギーの有効利用等に関する基礎研究が進められておりますが、昭和五十五年度におきましては従来の研究をさらに一段進めるとともに、新しく東北大学、大阪大学、九州大学等に太陽エネルギーの利用あるいは超電導等の研究を行わせるため実験施設を新設し、また実験設備の整備を図ることにいたしまして、三億円を計上いたしております。
 一方、一般会計におきましては、国公私立大学における広範なエネルギー分野の研究者の創意を十分に生かしまして、しかも計画的、組織的に研究を進めるために、科学研究費補助金の中に新しくエネルギー特別研究、これを新設いたしまして、このための経費を十四億円計上いたしております。これによりまして、いろいろなエネルギーの各種の研究を総合的、組織的に進めてまいりたいと、このように考えております。
 それから、昨年から開始されました新エネルギー研究開発等のための日米科学技術協力事業の実施のための交流経費といたしまして、一億四千万円を計上いたしております。
 以上、御説明申し上げました。
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吉田実#11
○委員長(吉田実君) 次に、農林水産省森参事官。
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森隆禧#12
○説明員(森隆禧君) 農林水産省におきます昭和五十五年度エネルギー対策関連予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 厳しい石油・エネルギー情勢に対処しまして、農林水産省におきましても、農林水産業の振興及び農林水産業経営の安定という見地から、省エネルギーの推進、代替エネルギーの活用促進につきまして各種の施策を講ずることといたしております。その内容につきまして、すでに配付してございます資料に沿って御説明申し上げます。
 まず、項目欄の一は、農林水産業全般にわたりますエネルギー対策を行うための予算でございます。また、2から4は施設園芸や水産養殖における省エネルギー対策関連の事業費、5から9は自然エネルギーや生物資源などの石油代替エネルギーの開発利用に関します研究費や調査費でございます。さらに次のページの10及び11は省エネルギー技術の導入に際しての資金の貸し付けでございます。
 それでは、資料の順序に従いまして予算の内容につきまして御説明申し上げます。
 最初の農林水産業エネルギー対策は二つの部分から成っております。農林水産業及び関連産業におけるエネルギー消費の実態調査を実施し、これに基づきまして中長期にわたるエネルギー消費の動向や省エネルギー技術の普及の可能性等の検討、さらにはエネルギー制約下における今後の農林水産業のあり方の検討を行うものでございます。もう一つは、太陽熱、風力等の自然エネルギーや家畜排せつ物等を活用した加温技術、あるいは漁船の省燃油機器の開発による低燃費化技術など、実用化の段階に至っていない省エネルギー技術の実用化の促進を行うものでございます。予算額としては、これらを合わせて二億一千九百万円を計上しております。
 次に、施設野菜省エネルギーモデル団地設置事業として、五十四年度と同額の十億円を計上しております。これは資料の説明の欄にございますように、施設内の温度や湿度、さらには炭酸ガス濃度等を複合的に制御することによってエネルギーの効率的使用を図るとともに、野菜の生育を適正に管理する方式、あるいは日中施設内で得られた太陽熱を地中に蓄熱し夜間にこれを取り出して利用する方式等の導入を図ることにより、施設野菜の生産における省エネルギーの推進を図る事業でございます。
 三番目の高能率施設花卉振興対策事業は、ただいまの施設野菜とほぼ同様の内容でございますが、施設内の温度、湿度等を複合的に制御するとともに、石油にかわる暖房として温泉熱利用等の導入を図ることにより施設による花卉栽培の省エネルギーの推進を図ることとし、約一億円の予算を計上しております。
 次に、省資源養殖パイロット事業は、五十四年度と同額の三億円としております。五十五年度におきましては、この事業によりまして石油による加温を行っているウナギ養殖等への太陽熱の積極的利用を図る施設等の導入を行い、水産養殖における省エネルギーを推進することとしております。
 次にございます農林水産業における自然エネルギーの効率的利用技術に関する総合研究、いわゆるグリーンエナジー計画でございますが、これは植物の光合成機能や窒素固定機能等の物質生産能力を飛躍的に高めるための技術を開発することによってエネルギーの消費効率を増大させるとともに、作物の生育に好適で、かつ省エネルギー的な環境をつくり出す技術の開発、さらには太陽熱や地熱等の自然エネルギーの利用技術の開発等を行う総合的なプロジェクト研究で、五十三年度から十カ年の計画で実施しております。五十五年度は、これまで行っておりますエネルギー資源の分布や利用に関する研究、光合成や窒素固定機能に関する研究に加え、物質生産能力の高い作物の育成に関する研究、風力の利用に関する研究等を新たに行うこととし、九億六千四百万円の予算を計上しております。
 さらに、次の生物資源の効率的利用技術の開発に関する調査研究、いわゆるバイオマス変換計画でございますが、再生可能であること等の特徴を有している生物資源につきまして、エネルギーとしての利用を含めました新しい分野への利用を図る技術の開発を行うものでございます。五十五年度はこのための検討を行うこととしておりまして、五百万円の予算を計上しております。
 また、これと関連しまして、七番目にございます木質系エネルギー活用促進調査事業におきましては、木材工場の廃材や伐採後の残材などのいわゆる木質系エネルギーにつきまして生活様式等に見合った形での活用の促進を図ることをねらいとして、その利用可能量や既存の活用技術の評価等の基礎的な調査をいたしますとともに、集積、流通、加工、燃焼に至る活用のための基本的なシステムの設計を行うこととし、五十五年度新規に二千六百万円の予算を計上しております。
 さらに、次にございます農業用地下水調査・新技術開発調査を新たに実施することとし、一千五百万円を計上いたしております。この調査は、地熱水を施設園芸等の農業用に活用するため、火山地帯を中心に地熱水開発の技術手法を確立するための調査でございますが、五十五年度は地熱水の開発可能地を明らかにする調査を中心に行うこととしております。
 九番目にございます液化天然ガス冷熱利用推進調査につきましては、六百万円の予算を計上しておりますが、これはLNGの冷熱を食品産業に利用し、食品産業のコスト低減と省エネルギーを図るための調査でございます。この調査は、すでに五十二年度からLNG冷熱を利用した食品工業団地を形成する場合の諸問題について調査してまいっておりますが、五十五年度はこの結果を踏まえまして、LNG冷熱を利用した食品工業団地の建設のためのマスタープランの作成を行うことといたしております。
 次のページに参りますと、まず農業改良資金がございます。農業改良資金は、御承知のとおり国と都道府県とで造成いたしました資金を農業者や農業者団体が能率的な農業技術を導入する場合等におきまして必要な資金を無利子で貸し付けするものでございます。この農業改良資金について、五十五年度から新たに、温室等の生産施設、家畜の飼養施設及び穀類の乾燥施設等に太陽熱やもみがら等の農業副産物の燃焼熱を利用する等の省エネルギー技術を導入する場合においても貸し付けの対象とすることといたしております。貸付枠は二十億円を計上いたしております。
 最後に、沿岸漁業改善資金におきましても、新たに、省エネルギー技術の導入に必要な資金の貸し付けを行うことといたしております。この沿岸漁業改善資金も、農業改良資金と同様、国と都道府県とで造成いたしました無利子の資金でございますが、沿岸漁業従事者やその団体が低燃費機関を漁船へ導入することによって省エネルギーを図る場合について貸し付けの対象とすることとし、この場合の貸付枠は一億二千八百万円を予定いたしております。
 以上で農林水産省におきます昭和五十五年度エネルギー関連予算の概要の御説明を終わります。
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吉田実#13
○委員長(吉田実君) 次に、運輸省西村審議官。
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西
西村康雄#14
○説明員(西村康雄君) 運輸省所管の昭和五十五年度のエネルギー対策関係予算について御説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます「エネルギー対策関連経費運輸省」とした資料に基づきまして御説明させていただきます。
 この資料は、エネルギー対策を主要な目的とする経費について御説明させていただくためのものでございますが、このほか間接的にエネルギー対策に資すると考えられます経費もございますので、これにつきましては、参考としまして、三枚目に項目とその内容を概説してございます。
 運輸省関係のエネルギー対策関連経費の合計額は八十三億三千三百万円でございます。この額は、五十四年度に比べまして十四億九千三百万円、二一・八%の増となっております。
 これらの内訳につきまして簡単に御説明いたします。
 最初に、Ⅰの省エネルギー対策の推進といたしまして、五千百万円を計上しております。
 (1)の省エネルギー技術の開発でございますが、このうち(1)から(3)は船舶における省エネルギー技術の研究開発に関するものでございます。この内容といたしましては、熱効率のよいスターリング機関、それから船舶の推進効率を改善するための低回転大直径プロペラ、それからディーゼル機関の排熱の有効利用等につきましての研究開発を行います。さらに、船型、エンジン、推進装置などについて最適の省エネルギーシステムを備えた省エネルギー船に関する総合的な調査研究を推進しようとするものであります。
 それから(4)は、自動車の省エネルギー技術に関するものでございまして、使用過程車の省エネルギーを推進するため、使用燃料の多様化、これに伴いますエンジンの改善のほか、燃費節減のための適正な運転操作等実施可能な対策を種々の側面から検討しようとするものでございます。
 それから、(2)のエネルギーの使用の合理化に関する法律の施行関係の経費でございますが、これは昨年六月に成立しましたエネルギーの使用の合理化に関する法律に基づきまして、運輸省所管の造船所なり鉄道車両製造工場などにおきますエネルギーの使用の合理化を推進する、あるいは自動車の燃費の表示等を適確に実施させるというために関係事業者を指導、監督するための経費でございます。
 それから、Ⅱのエネルギーの安定輸送及び保管対策の推進といたしまして、八十二億三千二百万円を計上しております。
 (1)のエネルギー港湾の整備は、各種エネルギー資源の輸入基地あるいは備蓄基地となり、また石炭火力等が立地するためのエネルギー資源関係の専用の大型港湾におきます航路、防波堤等の整備を行うための予算を掲げたものでございまして、五十五年度におきましては三港において整備を行うこととしております。なお、このほか、ここには計上しておりませんが、その他多数の港湾におきましても、エネルギー資源の輸入、備蓄の基地となり、あるいは発電施設の立地等のための港湾の整備が行われております。
 次のページに参ります。
 (2)の外航船舶の緊急整備につきましては、LNG船、原油タンカー等わが国へのエネルギー資源の輸送を担っております外航船舶の建造を促進するため利子補給を行うものでございます。なお、外航船舶の緊急整備のこの予算額には、コンテナ船等エネルギー輸送にかかわる船舶以外の船舶も含んでおります。
 それから最後に、Ⅲのエネルギー対策推進のための基礎調査等といたしまして、五千万円を計上しております。
 まず、(1)の内航海運における燃料油消費節減対策の策定は、旅客船を含めました内航海運におきます燃料油の使用実態を把握するとともに、運航効率の改善や船体の形状あるいはプロペラ等を改善した省エネルギー船を導入するということにつきまして調査を行うための経費でございます。
 (2)の自動車燃費評価手法の研究につきましては、現在ガソリン乗用車の走行燃費につきましては測定・方法が確立されておりますが、トラック、バス、それからその他のディーゼル車につきましては測定手法が確立されていないというのが現状でございます。このため、これらの車につきまして総合的な燃費の評価手法を確立しようとするものであります。
 (3)及び(4)は、エネルギー緊急事態に際しまして運輸部門においてどのような対策を講じたらよいかということを検討するとともに、エネルギー需要が増大しあるいは多様化していくことに対処して、エネルギーの安定的な輸送、保管のための方策を検討するための経費でございます。
 (5)につきましては、運輸部門における省エネルギーのための資料の作成、配布、講演会の開催等を行うための経費でございます。
 以上が運輸省におきますエネルギー対策を主たる目的とする経費でございます。
 なお、先ほど申し上げましたように、三枚目に参考としてございます資料は、運輸省におきます各種施策のうちエネルギー対策にも資するものとしてどんなものがあるか、これを参考までに事項を掲げたものでございます。
 簡単に御説明いたしますと、(1)のエネルギー効率のよい大量公共輸送機関への輸送需要の転換のための諸対策でありますが、これは各輸送機関につきましてそのエネルギーの効率を比較してみますと、旅客輸送の分野では、鉄道、バスといった大量公共輸送機関の方がマイカーに比べましてエネルギー効率がよい、特に乗車密度の高い都市におきましてはきわめて効率がよいということが言えます。そしてまた貨物輸送の分野におきましても、船舶等の大量公共輸送機関のエネルギー効率がよいわけでございます。したがいまして、エネルギー効率のよい公共輸送機関の輸送サービスを質的にも量的にも整備することによりまして、公共輸送機関の利用を促進していくということが省エネルギーの面からきわめて有効な手段であると考えております。
 このような観点から、都市におきます鉄道の整備、それからバスサービスの改善、さらには海上輸送の利用の促進のための港湾の整備といったものの経費を、ここにございますように、(1)都市における鉄道の整備、(イ)地下高速鉄道及びニュータウン鉄道の整備、(ロ)大都市交通施設の整備等、そしてさらに(2)といたしまして、都市におけるバス輸送サービス改善、(イ)バス・ロケーションシステムの整備、(ロ)新住宅地バス路線の整備、(ハ)バス乗継ターミナルの整備、さらに(3)船舶の利用促進といたしまして、(イ)流通拠点港湾の整備ということを掲げたものであります。
 次に、(2)におきましては、省エネルギーに資するものとしてトラック輸送の合理化を図るためのトラックターミナルの整備のための助成費を掲げております。
 以上が昭和五十五年度予算案におきます運輸省関係のエネルギー対策関係予算の概要でございます。
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吉田実#15
○委員長(吉田実君) 次に、建設省越智政策企画官。
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越智福夫#16
○説明員(越智福夫君) 建設省関係の御説明をさせていただきます。
 お手元に資料が二枚ございますが、一枚目の第一の住宅金融公庫の省エネルギー割増貸付でございますが、これは従来から壁、天井、床などの住宅の躯体部分を断熱工事をしていただきます場合に戸当たり十万円の割り増しをいたしましたり、あるいは寒冷地で断熱工事に加えまして窓等の開口部につきましても断熱効果のいいものをつくっていただきます場合には戸当たり三十万円の割り増し貸し付けをしてまいったわけでございますが、五十五年度から新たに省エネルギー型の設備の割り増し貸し付けについても行ってまいりたいと考えておる次第でございます。その一つは、太陽熱温水器をつけていただきました場合には戸当たり十万円の割り増しをしてまいりたい。あるいは効率的な給湯、暖房設備、こういったものをつくっていただきますものにつきましては、それぞれ戸当たり二十万円あるいは五十万円の割り増しの貸し付けをさせていただきたい。こう考えておりますのが住宅関係の、住宅金融公庫におきます省エネルギー割増貸付の内容でございます。
 第二番目に、建築物につきまして省エネルギー率のいい、一定規模以上の石油節約の期待できますようなそういう設備をつくっていただきます場合には、これに対しまして日本開発銀行等から融資をしてまいりたい、こう考えておりまして、これも五十五年度からの新規の施策でございます。
 第三、第四、第五、第六につきましては、いずれも技術の開発でございますとかあるいは調査のものでございますが、第三、第四は、住宅に関しまして壁、屋根等を集熱装置として活用いたしまして太陽熱を利用する、こういうふうなことを考えます省エネルギー・パッシブシステムの開発を五十五年度から新規に行いますほか、第四にございますように総合技術開発プロジェクトの一環といたしまして、いままで引き続き研究開発をしてまいりました省エネルギー住宅の構造、設備等についての研究開発を引き続いて行ってまいりたい、と考えております。
 このほか、第五、第六にございますように、都市のいろいろな問題につきましてもそれぞれ調査を行いまして、省エネルギー型の都市のつくり方、こういったものを調査研究してまいりたいと考えておる次第でございます。
 二枚目に移りまして、建設省では、これら直接的な省エネルギー対策のほかに、所管をいたしておりますいろいろな事業を省エネルギー型に変え、あるいはそれに重点を置いて実施していきたいと考えておりまして、その第一は輸送部門の効率化対策でございます。
 これは新交通システムあるいはモノレール、こういったものを建設いたしまして、道路の効率的な整備とともに省エネルギーに資そうとするものが第一でございます。
 第二番目に、踏み切りの除去等によりまして交通流を円滑にいたしまして、これによってエネルギーの節約を図ってまいりたい。
 第三に、交通渋滞あるいは急な坂、屈曲の多い峠越えの幹線道路についてのトンネル建設、こういったような道路建設の推進によりましてエネルギーの消費の節減を図ってまいりたい。
 そのほか、特にバス路線がございますけれども、バスの運行の円滑化を図りますために、すれ違えない区間の解消でございますとか、待避所を設けるとか、こういうふうな事柄の事業の推進、あるいはバス専用レーンの設置、あるいは乗り継ぎ施設の整備を行います事業、こういったものも推進してまいりたいと思います。
 第五番目に、貨物輸送におきます省力化、省エネルギー化等のために新物流システムの技術開発も進めてまいりたいと考えております。
 そのほか、調査といたしまして、総合交通計画調査、あるいは新交通システムの導入計画に関する調査、あるいは自動車交通の総合管制を円滑に行うための調査研究、こういったものも進めてまいりたいと考えております。
 第二番目に、資源利用上の省エネルギー化・効率化等に関してでございますが、従来から行ってまいりました都市廃棄物処理新システムの開発を引き続き推進してまいりますとともに、建築物の耐久性を向上いたしますことによって建築物に使われておりますエネルギーを有効活用していこうという研究開発も五十五年度から新規に行ってまいりたいと考えております。
 第三番目に、建設省ではダムを多くつくっておりますけれども、その中で水力発電の加わっております多目的ダムの建設を今後とも推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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吉田実#17
○委員長(吉田実君) 以上をもちまして、関係大臣の所信及び関係省庁の説明聴取を終わります。
 午後一時再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時二十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時九分開会
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吉田実#18
○委員長(吉田実君) ただいまからエネルギー対策特別委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、対馬孝且君が委員を辞任され、その補欠として吉田正雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
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吉田実#19
○委員長(吉田実君) エネルギー対策樹立に関する調査を議題として質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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丸谷金保#20
○丸谷金保君 初めての委員会でございますから、本来総括的なものを前段御質疑申し上げたいと思っておりましたが、通産大臣がおられませんので、具体的な問題に入って科学技術庁長官にお伺いいたしたいと思います。
 昨年の三月に閣議に出された水素エネルギーの実用化促進に関する請願、閣議の中の了解事項といたしましては、水素エネルギーに関する研究開発は国立の試験・研究所、大学、民間研究機関等の研究機関で十分これを活用して推進している、こういうふうなことが処理意見として出ております。しかし、一方、国会請願の中では、できるだけこれは国の立場で非常に無尽蔵であり無公害と言われておるこの研究については人類の福祉を増進するというふうな立場からも大きく国家目的としてとらえて研究を進めるべきだということが採択されております。きょう御説明を受けた予算の中身を見ますと、どうも国会決議の方はほとんど無視されて、内閣の処理意見として研究所だとか大学だとか民間研究機関にやらせるということが定着しつつあるような感じがいたします。これでは大変だと思いますが、この点についての長官の御所見を承りたいと思います。
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長田裕二#21
○国務大臣(長田裕二君) ただいまの水素の開発の問題につきまして、話がかなり細かな具体的なことになりますので、担当局長から御説明をさせていただきたいと存じます。
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園山重道#22
○政府委員(園山重道君) お答え申し上げます。
 水素エネルギーの利用につきましては、先生御指摘のようにこれは非常にクリーンなエネルギーである、したがってその活用を考えるべしということは私どももひとしく痛感しているところでございます。ただ、先生御承知のように、水素エネルギーはいわゆる二次エネルギーでございますので、これはやはり一次エネルギー、石油、原子力その他の一次エネルギーで出されましたエネルギーを貯蔵する、あるいは使いやすい形にするということで使っていくものかと考えておるわけでございます。政府におきましては、エネルギーの研究開発の重要性にかんがみまして、昭和五十三年の八月にエネルギー研究開発基本計画を策定したところでございますが、その中におきまして二十七のプロジェクトを掲げてございますが、その中の一つといたしまして、水素エネルギーの研究をうたっておるところでございます。
 具体的には、研究開発の内容といたしまして、「二次エネルギー利用の多様化に資するため、経済的かつ大容量の水素の製造、輸送、貯蔵及び利用技術並びに安全取扱い技術を開発する。」という内容を掲げまして、これに基づく製造技術、輸送技術、利用技術、保安対策技術、それから水素エネルギー全体システムの開発ということを掲げておるところでございます。ただ、これの実用化の時期につきましては、まだ非常に研究開発要素が多いわけでございますので、相当大規模に実用される時期というのは、この計画におきましてはおおむね二千年代ではなかろうかという見通しを持っております。ただ、こういうプロジェクトとして大型の開発をいたしますほかに、それぞれ研究機関等におきまして水素エネルギーの活用のための有効な方策の研究を進めておるところでございまして、先生御指摘のように非常に多額の予算をつけておるという段階にまだ至っておりませんが、それぞれ基礎的な研究が着実に進められておる、このように考えておるところでございます。
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丸谷金保#23
○丸谷金保君 水素エネルギーに対する予算はまだ余りついていないといういまの答弁でございますけれども、おおよそどの程度五十五年度では見込んでおりますか。
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石坂誠一#24
○政府委員(石坂誠一君) 九億五千万円でございます。
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丸谷金保#25
○丸谷金保君 これは非常に大きな、それから大変むずかしい問題も抱えておりますが、これらについての外国における研究開発の現状、それから請願でも述べておりますように、それに対するわが国の国際協力の状況、こういう点について御説明をいただきたいと思います。
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石坂誠一#26
○政府委員(石坂誠一君) ただいまの水素エネルギー技術開発につきましては、欧米におきましても盛んにやっておるわけでございますが、中でも西独が電気分解法、これは余り高温を使っておりませんで、九十度ぐらいのものだと思いますが、これを使った電気分解法で七百五十立方メーター・パー・アワー、毎時七百五十立方メーターのものを運転中でございますし、また、アメリカにおきましても毎時百立方メーターのプラントを計画中でございます。また、いろいろな水素の製造法がございますが、熱を使いまして、しかもいろいろな化学反応の組み合わせによって水を水素と酸素に分解するという、私どもは熱化学法と言っておりますが、こういう方法もございますが、そういう方法につきましては、ヨーロッパ共同体、ECのイスプラ研究所というところがかなり前から手がけてやっておるわけでございます。
 先ほどから話も出ましたのですが、わが国といたしましては、従来からその将来性に着目いたしまして独自の研究を積み重ねておるわけでございますが、さらにそういう研究を効率化するために国際エネルギー機関、IEAとも研究協力を行っておるわけでございます。具体的に申しますと、熱化学法による水素の製造技術というのが一つ、それから二番目に将来の水素の需要予測、需要想定というタスク、それから三番目に高温高圧水電解法による水素製造技術、この三つのタスクに参加して積極的に協力活動を行っておるのでございます。ただ、これらはまだわが国から相当額のお金を出してやるという段階にはなっておりませんが、基礎研究をそれぞれ分担し合う、あるいは情報を交換するというようなことで進められておるわけでございます。
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丸谷金保#27
○丸谷金保君 どうも、この種の研究について、非常に研究費の出し惜しみといいますか、外国の研究に乗っかっていくというふうな傾向が強いのじゃないかと思って心配しておるわけなんです。たとえば、石炭液化の問題にいたしましても、わが国の研究というのはアメリカとの共同研究で、エクソンだとかいろいろなところが大半やっておって、それに乗っかって一緒にやるというようなきらいがあるのですが、この水素エネルギーについては、具体的にアメリカとの間で研究協力しているという事実はございますか。
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石坂誠一#28
○政府委員(石坂誠一君) ただいまのところ、アメリカと具体的な研究協力はございません。ただ、アメリカの学者が日本に来られたときにいろいろ議論をする、あるいはこちらから向こうへ行ったときに議論するというような程度でございます。
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丸谷金保#29
○丸谷金保君 それで、いま西独やアメリカで計画が進んでおる。たとえば西独の場合の費用といいますか、予算規模はどの程度で進めておるのでしょうか。日本のやつが九億五千万円というのはいま聞きましたが、アメリカや西独のこれに対する対応の仕方……。
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