古田徳昌の発言 (エネルギー対策特別委員会)
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○政府委員(古田徳昌君) それでは、昭和五十五年度通商産業省所管エネルギー対策予算につきまして概要の御説明をさせていただきます。
お手元に、「昭和五十五年度通商産業省所管エネルギー対策予算重要事項表」という資料をお配りしてございますので、それを参照していただきながら御説明をさせていただきます。
エネルギー対策予算につきましては、最近の厳しい国際石油情勢等にかんがみまして、エネルギーの安定供給を確保し、経済の安定的成長、国民生活の向上を図る観点から、特にその充実を図っているわけでございます。すなわち、長期的なエネルギー需給見通しを踏まえつつ、石油の探鉱開発、備蓄の増強等の石油対策の推進、省エネルギー対策の強化、さらに石油代替エネルギーの開発導入の促進――この最後の石油代替エネルギーの開発導入の促進につきましては特に重点的に配慮することいたしております。これらの施策を実施するため、電源開発促進税の使途の拡大及び税率の引き上げ、石油税の使途拡大によりまして大幅な拡充を行うこととしております。
エネルギー対策関係予算の概要は、資料の一ページに総表という形でまとめてございます。
これをごらんいただきますと、まず第一に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計、これは仮称でございますが、これにつきましては、五十五年度予算額としまして四千百四十一億九千七百万円を計上しておりまして、前年度に比べまして八百七十九億三千二百万円、二七%の増加ということになっております。その中に勘定が二つございますが、まず石炭勘定につきましては五十五年度千三百八億六千二百万円、前年度に対しましての伸び率が一・二%。さらに石油及び石油代替エネルギー勘定、これは仮称でございますが、五十五年度予算額としまして二千八百三十三億三千五百万円、前年度に対しましての伸び率が四三・九%という形になっております。
それから次に、電源開発促進対策特別会計につきましては、五十五年度予算額としまして千四百二十五億八千三百万円、前年度に対しまして八百五十億八千六百万円の増加となりまして一四八%の伸び率となっております。その中の勘定としまして、第一に電源多様化勘定、これは仮称でございますが、これにつきましては八百二十七億一千万円を予定しております。それから電源立地勘定、これも仮称でございますが、五百九十八億七千三百万円、これは前年度に対しまして四・一%の増加ということになっております。
なお、これら特別会計のほかに、一般会計におきましてもエネルギー対策予算を計上しておりまして、五十五年度につきましては百二十三億八千四百万円、前年度に対しましての伸び率は〇・三%ということになっております。
以上、特別会計及び一般会計を合計いたしますと、表には計上しておりませんが、五十五年度の総額が五千六百九十二億円ということになっておりまして、これは前年度に対しまして四三・七%の増加ということになっております。
先ほど御説明いたしましたように、五十五年度の対策予算の重点は石油代替エネルギー対策の充実でございますが、わが国のエネルギーの安定供給の確保を図るため、計画的かつ実効的な石油代替エネルギー対策を推進するために、まず第一に、先ほども申し上げましたが、電源開発促進税の税率引き上げと使途拡大、及び石油税の使途拡大によりましての財源措置の確保。それから第二に、特別会計を改組しまして、石炭及び石油対策特別会計を石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計に改めまして、従来の石油勘定を石油及び石油代替エネルギー勘定とし、また電源開発促進対策特別会計に電源多様化勘定を新設いたします。それから第三としまして、中核的推進母体として新エネルギー総合開発機構の設立等の施策を講ずることとしているわけでございます。
以上の二つの特別会計で実施することとしております石油代替エネルギー対策費は、石油及び石油代替エネルギー勘定の中で三百四十九億円、電源多様化勘定で八百二十七億円、合わせまして千百七十六億円を予定しております。なお、中核的推進母体としまして設立を予定しております新エネルギー総合開発機構につきましては、その主要業務としまして、第一に、石炭、地熱・太陽エネルギー関係の大型技術開発、第二に、地熱開発促進のための調査、債務保証、第三に、海外炭の探鉱開発のための融資、債務保証等であります。また、新機構の発足は本年の十月一日を予定しておりまして、関係法律案を国会に提出させていただいたところでございますが、新エネルギー総合開発機構の設立とともに石炭鉱業合理化事業団を廃止し、その業務は新機構に引き継ぐことといたしております。
それでは、それぞれの特別会計及び一般会計の内容について御説明をさせていただきますが、二ページに、まず石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計について取りまとめてございます。
まず第一に、石炭勘定についてでございますが、これにつきましては従来どおり原重油関税収入を財源としまして施策を講じてまいりますが、国内炭の生産維持を図るため、引き続き国内石炭鉱業の経理基盤の健全化、保安の確保等に努めるとともに、産炭地域振興対策及び鉱害復旧対策を推進することとしております。国内石炭は国内に残された貴重なエネルギー資源であるという認識のものに、今後とも引き続きこれら施策を講じ、かつ充実するとともに、二千万トンの生産体制の維持を図りまして、石炭対策に遺漏なきを期してまいりたいと考えているわけでございます。
この勘定全体の金額は、四ページに歳出合計という形で書かれてございますが、五十五年度の予算額としましては千三百八億六千二百万円でございまして、これは前年度に対しまして、その右側の備考欄にございますように一・二%の上昇ということになっておりますが、実は従来この勘定の中で実施しておりました海外炭の開発の促進、石炭利用技術、石炭ガス化技術の開発の促進等につきましては、代替エネルギー対策の一環といたしまして他の勘定に振りかえておりますので、その点を考慮いたしますと実質的な伸び率は四・八%という形になっているわけでございます。
それでは、五ページに移りまして、石油及び石油代替エネルギー勘定について御説明させていただきます。
この勘定につきましては、原重油関税及び石油税収入を財源としまして施策を講じていくわけでございますが、歳出としまして、まず第一に石油対策として取りまとめてございます。
石油対策は、五十四年度に対し約五百十五億円増の二千四百八十四億円を計上し、わが国の石油の安定供給を確保するため、石油開発、石油備蓄、技術開発の三つを柱としまして施策の拡充を図ることといたしております。
第一の石油開発についてでございますが、これにつきましては石油公団の探鉱投融資規模を七百十億円から八百二十億円に拡充するということを基本の柱といたしまして必要な施策を講じております。さらに、国内につきまして、国による基礎試錐の実施を積極的に推進する形にしております。
それから、第二の石油備蓄についてでございますが、これにつきましては、民間備蓄九十日体制の達成のために備蓄石油購入資金融資につきましての利子補給幅を引き上げるほか、国家備蓄につきましては二千万キロリットル備蓄に必要な土地の取得費と事業費を公団出資金として計上するとともに、備蓄規模をさらに三千万キロリットルに拡大することとしまして、そのために必要な安全調査費を計上しております。また、五十四年度に引き続きまして五百万キロリットルのタンカー備蓄を継続し実施することといたしておりますが、同時に五十五年度におきましては二百五十万キロリットルのタンカー備蓄の積み増しを予定しております。
それから第三が、六ページの技術開発でございますが、これにつきましては中期的な石油対策としまして、天然ガスからの合成アルコールの燃料油としての利用、オイルサンド油、オイルシェール油、石炭液化の有効利用、バイオマスエネルギーの利用技術開発を内容としました新燃料油技術開発としまして必要額を計上してございます。また、重質油対策技術開発につきましても、前年度に引き続きまして必要資金額を計上しているところでございます。
以上、合計しまして、石油対策としましては五十五年度二千四百八十三億九千四百万円となっておりまして、前年度に対しまして五百十四億六千四百万円という大幅増額になっております。
それから、その次に石油代替エネルギー対策でございますが、まずこの内容としまして、第一が供給確保対策でございます。これにつきましては、海外炭の積極的な開発導入のための探鉱融資あるいは債務保証等に必要な施策を講ずることとしております。
それから第二に、代替エネルギーの導入促進対策でございますが、第一に一般産業におきます代替エネルギーの積極的な導入促進のために、開発銀行におきます特別の金融施策を講ずるために必要な貸付金を計上してございます。
それから、その次にソーラーシステムの普及促進を積極的に図ることとしておりまして、備考欄にございますように、ソーラーシステム普及促進対策費補助金としまして、公的施設に対しましては補助をいたしますし、さらに民間住宅あるいは事業用の建築物につきましては特別の低利融資を実施するというふうな施策を予定しているわけでございます。
それから三番目の柱としまして、技術開発でございますが、これにつきましては、第一に石炭利用技術開発、これはCOMとかあるいは流動床燃焼技術の開発ということが内容となりますが、それを取り上げております。
それから二番目に、石炭液化・ガス化技術の開発を取り上げてございます。
それから三番目は、民間で実施しております技術実用化事業につきまして技術実用化補助を実施していくということで施策を検討しております。
以上で石油代替エネルギー対策の合計が三百四十九億四千百万円という形になっております。
石油対策及び石油代替エネルギー対策を合計いたしますと、七ページの一番下の歳出合計の欄にございますように、二千八百三十三億三千五百万円を五十五年度の予算として予定しておりまして、前年度に対しまして八百六十四億五百万円の増加となっております。これは四三・九%の増加率ということでございます。
なお、石油代替エネルギー対策は、代替エネルギーの発電のための利用、すなわち、電源多様化に係る対策と一般的な石油代替エネルギーの開発利用の促進対策とに大別されるわけでございますが、ただいま御説明しました石油代替エネルギー対策は後者の一般的な石油代替エネルギー対策の部分でございます。
八ページに移っていただきまして、電源開発促進対策特別会計について御説明させていただきます。
まず第一が、電源多様化勘定でございますが、この勘定におきましては、先ほど言いました代替エネルギーの発電のための利用、すなわち電源多様化に係る対策を取りまとめているものでございます。
具体的内容としましては、まず歳出の第一としまして供給確保対策がございます。この内容としましては、中小水力発電開発促進のための補助を中心としましての水力開発、それから第二に地熱開発を積極的に推進するための地熱開発促進調査、あるいは地熱調査井掘削の補助、あるいは大規模深部地熱環境保全調査といったふうな施策を掲げてございます。
それから、その次の対策としまして、代替エネルギーの導入促進対策がございますが、これにつきましては、まず第一に代替エネルギーの利用の促進がございまして、内容としましては、石炭火力の建設補助といったものが中心になっております。そのほかに、導入促進対策としましては、基盤整備促進あるいは未利用エネルギー利用促進といったことも施策として掲げてございます。
それから、その次は技術開発の促進でございますが、これにつきましては、内容としまして石炭低カロリーガス化の促進、それから地熱エネルギーの探査技術の開発、さらに太陽エネルギー、これは内容としましては太陽光発電あるいは太陽熱発電といったことになるわけでございますが、この太陽エネルギーの利用開発の促進といったものを対象として取り上げているわけでございます。
それから、その次は原子力対策でございますが、これにつきましては、まず化学法濃縮技術の確立、第二再処理工場関係の技術確証のための施策を講じてございます。それから三番目としましては、これは予算的には科学技術庁関係ということになりますが、FBRの建設のために必要な資金額を計上してございます。そのほかに、安全対策の強化のために安全解析コードの改良あるいは原子力発電支援システムといったものを内容としました措置も講ずるということとしております。
以上、電源多様化勘定につきましては、合計いたしますと八百二十七億一千万円ということになるわけでございます。
それから十ページに移りまして、電源立地勘定について御説明いたします。
この電源立地勘定におきましては、電源開発促進税の収入をもって施策を実施していくわけでございますが、まず第一に、立地交付金制度につきまして、交付限度額の引き上げあるいは交付対象範囲の拡大、交付金の交付期間の弾力化等によりまして地元福祉対策の積極的な拡充を図ることといたしております。
それから原子力発電安全対策の充実につきましては、地元住民に対しましての安全対策を抜本的に拡充するため、原子力発電施設等の緊急時におきます防災体制の確立に必要な施策を整備いたします。そのため、交付金制度の創設、広報対策、交付金制度の改組、拡充によります交付対象及び交付内容の拡大、放射線監視交付金制度の拡大等を行いまして、地方自治体の要請にこたえることといたしております。さらに、環境対策の強化といたしまして、電源立地に伴います環境保全に万全を期すため、都道府県が実施いたします大気関係の環境調査に対します助成制度を設けるなど、助成制度の改善を積極的に実施することといたしているわけでございます。
以上の諸施策のための歳出合計としまして、十二ページに計上してございますが、五十五年度予算額は五百九十八億七千三百万円となっておりまして、前年度に対しまして二十三億七千六百万円の増加ということになっております。
以上が特別会計の御説明でございますが、十三ページに一般会計の項目を計上してございます。
この一般会計におきましては、総額は百二十三億八千四百万円でございまして、前年度に対しまして四千三百万円の増加ということで、ほぼ前年度並みの金額を計上しているわけでございますが、内容としましては、原子力発電安全対策として運転管理専門官の各原子力発電所への常駐等検査監督体制の強化を図るほかに、原子力発電の安全性、信頼性のより一層の向上を図るため、軽水炉の改良標準化を推進するとともに、原子力発電にかかわります高性能燃料実用化についての調査等を実施することとしております。
また、ウラン資源の安定供給の確保を図る観点から、海水からのウラン回収モデルプラントの建設を推進することとしております。
さらに、サンシャイン計画の加速的推進、省エネルギー対策の推進といったことのために必要な施策もここで計上することとしております。
以上で特別会計及び一般会計の概要を御説明いたしましたが、参考としまして十四ページ、十五ページに、サンシャイン計画とムーンライト計画に関係します予算につきまして取りまとめてございます。これらの計画につきましては、先ほど来の御説明の中でも、特別会計あるいは一般会計の中でそれぞれ必要金額が計上されていることを指摘させていただきましたけれども、それらを取りまとめまして、この計画として全体どういう姿になるかということを御参考までに整理したものでございます。
まず第一は、サンシャイン計画でございますが、これは五十五年度予算額としましては二百八十六億四千八百万円ということになっておりまして、前年度の百十九億三千五百万円に比べますと百六十七億一千三百万円の増加ということで大幅な拡充を予定しているわけでございます。
このサンシャイン計画の内容としましては、そこに掲げてございますように、まず第一に太陽エネルギーの積極的な利用、第二が地熱エネルギーの開発利用、それから第三が石炭エネルギーの開発利用、それから第四が水素エネルギーの開発利用、それから第五に総合的な研究という形になっているわけでございます。このそれぞれの技術開発の内容につきましては、その右側の説明の欄に書いてございますように、それぞれのエネルギーの積極的利用のための技術開発を具体的に展開していくということになっているわけでございます。
それから十五ページ、最後のページでございますが、省エネルギー技術の開発を中心としますいわゆるムーンライト計画についてでございます。五十五年度予算案としまして八十億七千七百万円を計上しておりまして、五十四年度予算額二十九億七千六百万円に対しまして五十一億百万円の増加ということで、これもまた大幅な増強を計画しているわけでございます。
内容としましては、第一に大型省エネルギー技術研究開発、第二が先導的基盤的省エネルギー技術研究開発、第三が民間の省エネルギー技術研究開発の助成ということになっております。それぞれにつきましても、サンシャイン計画の場合と同様、それぞれの技術開発につきまして具体的な内容を積極的に研究開発していくということになっているわけでございます。なお、その他としまして、大型プロジェクト関係予算でございますが、海底石油生産システムにつきましても、前年度に引き続きまして施策を講ずることとしてございます。
以上で昭和五十五年度の通商産業省所管のエネルギー対策予算の重要事項につきまして御説明したわけでございます。
なお、別紙としまして一枚紙をお配りしてございますが、これは昭和五十五年度通商産業省所管エネルギー対策関連予算でございます。
先ほど来御説明いたしましたエネルギー対策費のほかに、それに関連いたします予算としまして、そこに掲げているようなものが別途ございますので、御参考までに取りまとめたものでございます。
以上で通商産業省所管のエネルギー対策関連予算につきましての御説明を終わらせていただきます。