矢追秀彦の発言 (大蔵委員会)
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○矢追秀彦君 私は、公明党を代表して、日本専売公社法等の一部を改正する法律案について反対の討論を行います。
反対の第一の理由は、今回の改正が政府主導による物価引き上げであり、高騰を続ける物価にさらに拍車をかけることにほかならないからであります。三月上旬の卸売物価は前旬比〇・六%と依然高い上昇を示し、上昇の要因も輸入主導型から国内品へと、ますますホームメードインフレの様相を強めております。すでに認可された電気、ガス料金の値上げは国民生活の家計負担を増大させ、消費者物価へ深刻な影響を与えようとしています。
言うまでもなく、物価対策の重要な点は、企業や国民の間にインフレマインドが広まらないようにすることであり、いま必要なことは、毅然たる物価抑制の姿勢を示し実行することであります。しかるに、去る十九日に発表された総合物価政策は抽象的な作文の寄せ集めにすぎず、物価抑制に対する姿勢には失望せざるを得ません。こうした状況の中での安易な値上げは、国民生活にとって重大な危機を招くものであり、断じて認めることはできません。
第二の理由は、今回の改正は平均二一%の大幅値上げに加えて、さらに国会審議抜きで一・三倍、つまり現行の五七・三%まで引き上げられる法定制緩和の問題であります。言うまでもなく、専売価格は本来すべて法律または国会の議決に基づいて定めるとした財政法第三条、また租税法律主義を規定した憲法第八十四条に該当するものであります。
たばこ専売事業は、国の独占事業であり、本来、公共性、公益性が保障されなくてはなりません。そのためには従来、値上げに際しては国会の審議にゆだねられていたのではありませんか。歯どめのない国鉄運賃の相次ぐ値上げを見ても明らかなように、公共料金の値上げの決定権が政府の裁量にゆだねられると、公共料金のつり上げに拍車がかかることは必至であります。明確な根拠を示さぬままに、たばこ価格は財政法第三条に該当しないとする政府の姿勢は、財政民主主義を根本から否定し、国民を愚弄するものであり、今回の法定制緩和は大改悪と言わざるを得ません。
このように、今回の改正は、財政危機のしわ寄せを安易に国民に押しつけるものであり、断じて認められません。
以上、重要な問題点を指摘して、今回の法律案は断固反対することを表明し、私の反対討論といたします。