佐藤昭夫の発言 (大蔵委員会)

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○佐藤昭夫君 私は、日本共産党を代表し、日本専売公社法等の一部改正案につき反対の討論を行います。
 反対の理由の第一は、政府みずからによる物価引き上げであることです。政府は、財政危機を口実に公共料金の軒並み引き上げを進めておりますが、このたばこ定価二一%引き上げもその重要な一環にほかなりません。わが国経済と国民生活の基盤にもかかわる電力、ガスの大幅引き上げを是認したばかりか、みずからが公共料金の引き上げを先導するがごときは、高負担に苦しむ家計の実態を見ないで、口先だけの物価対策に終始する政府の姿勢を示す以外の何ものでもないのであります。
 第二は、定価法定制の緩和で、国会審議抜きの引き上げができるようにしていることであります。政府は、今回の改正が憲法第八十三条の財政処理の国会議決主義や財政法第三条の租税法律主義の原則にかなうものであるかのように強弁しております。しかし、事実上、国会審議が省略されるばかりか、法定制緩和条項を発動する条件そのものが、実は物価等変動率の名による引き上げ促進のための算式であったり、健全にして能率的な経営の維持なる口実による政府並びに当局による恣意的引き上げを許すことが明白となったように、断じて認めがたいのであります。
 なお、法定制緩和については、その先鞭をつけた国鉄の二年間四回引き上げの苦い経験を見ても、その行き着くところは明らかだと言わなければなりません。
 第三は、専売納付金率の法定化は、国庫納付金の先取りを図り、公社経営の赤字化を必然的なものとすることです。売り上げの五五・五%を国一地方で先取りし、特に国においては、従来どおりの大企業本位の財政経済政策、景気対策を進めるための財源に充てようとするものであって、現下の経済危機、財政破綻に対処するものとはなっていないのであります。さらに、公社経営の圧迫は、公社職員への労働強化、葉たばこ耕作者への購入単価の切り詰め、小売店への合理化強化、さらには定価引き上げに次ぐ引き上げを招いて、ひいては専売制度そのものの基盤をも危うくしかねないことは明らかであります。
 たばこの販売の伸び悩み、原料葉たばこの高騰、海外からの製品輸入拡大圧力、健康問題への対処、財界などの民営化攻勢など、公社はいま多くの困難な問題を抱えていますが、今次改正は、国民本位の公社経営の確立という重要な方途をかえって損なうものとなっています。そればかりか、政府・自民党みずからが招いた財政危機の打開策を、本来求めるべき税制、財政の国民本位への転換にではなくて、公社や関係業界、さらには消費者国民に犠牲を強要しようとするものにほかなりません。
 三月十八日の本委員会における一方的な質疑打ち切りに抗議するとともに、以上の重大な問題点から本法案に断固反対の態度を表明して、私の討論を終わります。

発言情報

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発言者: 佐藤昭夫

speaker_id: 34112

日付: 1980-03-25

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会