正示啓次郎の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(正示啓次郎君) お話しのように、先般十九日に物価問題関係閣僚会議を開きまして、この四月から電灯、電力、ガス、この非常に大事な公共料金の改定が実行に移される、こういう情勢を前にいたしまして政府の総力を挙げての総合物価対策を御決定いただいたわけであります。たまたま日本銀行も時を同じゅういたしまして史上最高の公定歩合の引き上げを実行される、こういうことでございます。いま大木委員から効果が上がってないというふうな御印象をお述べになりましたが、私どもとしては、これは何としてもこの総合物価対策の実行によって、国民の皆さんあるいは経済界または労働組合関係勤労者の方々の皆さんが非常に心配しておられるインフレ、いよいよ防波堤を切って外国から押し寄せてくるインフレの波が国内にだんだんと激しく押し寄せてくると、こういう不安に対して最も強い施策として打ち出したわけであります。
問題は、いま予算も御審議中でございますので、いよいよ財政——これは後で大蔵大臣からお述べいただくと思いますが、予算の実行等についてはっきりとした数字等入っておりませんけれども、しかし前文と各項目お読みいただきますと、まず「適切な総需要の管理」、こういうことを強くうたっております。これはいままではもっぱら便乗値上げというふうなこと、あるいは仮需といいますか、実需の伴わない仮需の抑制というふうなことに非常に力を入れまして、いわば思惑的な値上げというものに対する防止策に重点を置いてやってきた。これが今度は「適切な総需要が管理」、すなわち実際の需要は相当ございましても、これを時期的にもまた全体の数量的にも調節をすることによって外来のインフレを国内の要因に転嫁しないように十分配慮して財政、金融の運営に当たっていくと、こういうふうなことが非常に強くうたわれておることが第一の特徴として私は御理解いただけると思うのであります。
それから、いままではやはり便乗値上げの防止というふうな消極的な対応であったのを生産性の向上によって吸収していくと、これは通産大臣、農林水産大臣等からも関係経済団体にも強く要請していただいておりますし、われわれも直接関係の方々にお目にかかってお願いしようと思っておりますが、本当にこの際こういう生産性の向上によって吸収していくということは、いままでも相当大きな成果を上げておりますが、これからが本当に大事な正念場に差しかかっておる、こういうことを第二に前文で強くうたい上げておるわけでございます。
さらに進みまして、個別物資対策、これにつきましては通商産業省、農林水産省あるいはまたその他運輸省あるいは郵政省等関係諸官庁が打って一丸となりまして、中央、地方公共団体の総力を挙げてこうした大事な時期のインフレの、何といいますか、防御と抑圧、そういう態勢をがっちり固めたい、こういうことを打ち出しております。したがって、私はインフレ的なムードをまず払拭していただくというところから始まって、まあ心配をかけた電灯、電力、ガスも消費者物価への直接の影響はこの程度であるかと、さらにそれの間接的な影響はどうであるかというふうなことの具体的な考慮を入れてこれからの生活設計、経営計画、そういうものをお立ていただくという意味で、今回の総合物価対策は、やはり相当これはわれわれも全力を挙げてその実行に取り組まなければなりませんが、また国会の各党の御協力も得なきやなりませんが、私は、これでもって努力していけばわれわれの目標とするところは達成できるものと、かように考えておる次第でございます。