吉田正雄の発言 (予算委員会第二分科会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○吉田正雄君 時間がありませんから、その問題はまたいずれかの機会にもっと詳しくお聞きをしたいと思っております。
最後になりますが、私は、これはいままで科学技術庁あるいは消防庁、警察庁にも現状がどうなっているのか尋ねてきたんですけれども、原子力施設における仮想事故とかあるいは最大事故、重大事故、いろいろ想定規模がありますけれども、この原子力施設の事故に対する認識というのは、私はまだ政府当局者も国民も余り深刻に受けとめていないんじゃないかと思うんです。例のスリーマイルアイランドの事故後の状況の政府発表というのは非常に控え目な数字なんです。これは今日ますますはっきりしてきておりまして、あの原子炉というのは完全に使えないんですね。大統領調査特別委員会報告の中でも、原子炉の中にありますいわゆる燃料棒の四割は完全に破損しそれから溶けておる、つまり溶融をしておるということで、まさに炉心溶融の、メルトダウンの寸前にまで行ったということは報告書でも明らかなんです。したがって、再開をするというのは、あれを完全に新しいものに取りかえない限り、あの炉というのは完全にもう破壊し尽くされているんですね。使えないんですよ。いまでも格納容器の中には立ち入れない。非常に残留放射能が強いわけですね。それから環境に放出をされたいろんな放射性物質も、たとえば沃素一三一等についても政府発表のものと実際に多くの学者が事故の規模から想定して放出をされたであろうという量との間に非常に差があるわけですね。
そこで私は、いままでもいろいろ聞いてきたんですが、日本における原発に対する、あるいはその他の原子力施設における大きな事故に対する防災対策というものがきわめて不十分だと言うよりも、ほとんどなされていないと言っていいんじゃないかと思うんですね。これはいままでのいろいろな質疑の中にも明らかなんですけれども、私はここでお尋ねしたいと思いますが、原子炉の中には百万キロワット級ですと広島、長崎型原爆の死の灰の一千発分が一年間でたまってしまうんですよ。したがって、自衛隊がいろんなことを想定をされて訓練をされていると思うんですけれども、あるいはまた防衛力という面から言って、原子力施設に対してのそういう事態というものを想定をされて、それに対処できる防護体制と言ったらいいのか、仮に原子力施設に対する攻撃があった場合に、それに対する防衛というものをどのように考えておいでになるのかということと、それとは別途に、日常における災害時において、警察であるとか消防庁ではちょっと手がつかないんですよ、これは率直に言いますと。アメリカの場合でも州兵が出たりということなんで、あの事故であのくらいの動員が行われているわけですけれども、それを考えた場合に、自衛隊として日常における原子力施設の最大事故についてどの程度救援というか、救援体制なり防災体制ができるのか、この点をお聞かせ願いたいと思います。