井上一成の発言 (決算委員会)
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○井上(一)委員 まず、環境庁所管の五十三年度決算の質疑に際して、数点にわたって私から質問をいたします。
鯨岡長官とは、公私にわたって御指導いただいておるわけでありますけれども、お互いの立場に立っていかに環境行政を充実していくかということで、きょうは忌憚のない議論をさせていただきたい。十分にその意をくんでお答えをいただきたいということを冒頭にお願いしておきます。
まずアセス法案について尋ねたいわけでありますけれども、アセス法案、このことについては、きょう長官も朝日新聞の論壇にみずからペンをとり、投稿されております。「経済開発を推進してゆく上で、アセスメントなどいらざることだ」と、もしそんな考えを持つならばこれはもう論外である、こういうふうにも書かれておりますし、反対の動きが高まることは非常に不思議だ、さらにそのことは単に反対のための反対であるとしか思われない、まず何よりも大切なのは人間の生命であり、健康の維持である、悪い影響を与えることがないように転ばぬ先のつえとしてこのアセス法案を成立させたいのだと、その決意のほどがうかがえるわけであります。
一方二十四日の時点で、自民党の中では今国会提出は無理である、そういうような困難な見通しを報じられておるわけであります。まことにもって与党の立場で環境庁長官の意を十二分にくみ取っていない、その対応のあり方に私は非常に強い遺憾の意を持つわけであります。一体だれが反対をして、どういう時点でこの法案が提出に踏み切れないのか。もう総理も長官も一生懸命取り組んでやろうとしているのに、だれが足を引っ張っておるのか。わが党は環境影響事前評価による開発事業の規制に関する法律案というものを提出し、すでに環境委員会に付託になっているわけであります。このことも何ら審議の過程に乗せずに、いたずらにこのアセス法案をおくらせていくということは、一に人間の生命を軽視していると言っても過言でない。それほどまでに経済を優先していくのか、あるいは人間の健康を犠牲にするのか、私はやはり健康を支えることが優先であり、そのことによって経済も支えられると思う。期せずして長官も、冒頭に申し上げたように、経済開発を推進していく上でもアセスは必要であるということを論じられているわけなんです。そういうことをずっと私から指摘しましたけれども、一体だれがどうしてどうなってこのアセス法案の提出が見送られているのか、全くもってわからぬわけです。こういう点について、もう私自身も何が何だかさっぱりわからぬ、一体政府と自民党のやっておることは何をやっとるねん、まさにあきれ返って物が言えぬ、そういう今日の状態である。このことについて環境庁長官から、ひとつアセス法案についての取り組み、そして今日どういう実情なのかということもあわせてまずお聞きをしておきたいと思います。