決算委員会

1981-03-26 衆議院 全240発言

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会議録情報#0
昭和五十六年三月二十六日(木曜日)
    午前十時二十四分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 森下 元晴君
   理事 越智 通雄君 理事 東家 嘉幸君
   理事 原田昇左右君 理事 井上 一成君
   理事 新村 勝雄君 理事 春田 重昭君
   理事 中野 寛成君
      石田 博英君    植竹 繁雄君
      桜井  新君    竹下  登君
      近岡理一郎君    高田 富之君
      田中 昭二君    和田 一仁君
      辻  第一君    石原健太郎君
      楢崎弥之助君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 鯨岡 兵輔君
 出席政府委員
        環境庁長官官房
        長       北村 和男君
        環境庁長官官房
        審議官     石川  丘君
        環境庁長官官房
        会計課長    廣瀬  優君
        環境庁企画調整
        局長      藤森 昭一君
        環境庁企画調整
        局環境保健部長 七野  護君
        環境庁自然保護
        局長      正田 泰央君
        環境庁大気保全
        局長      三浦 大助君
        環境庁水質保全
        局長      小野 重和君
        通商産業大臣官
        房審議官    植田 守昭君
 委員外の出席者
        警察庁刑事局保
        安部保安課長  内田 文夫君
        科学技術庁計画
        局国際科学技術
        博覧会管理官  平野 拓也君
        大蔵省主計局司
        計課長     岡崎  豊君
        文部省初等中等
        教育局小学校教
        育課長     河野 石根君
        厚生省環境衛生
        局水道環境部環
        境整備課長   杉戸 大作君
        建設省道路局企
        画課長     萩原  浩君
        会計検査院事務
        総局第一局長  佐藤 雅信君
        参  考  人
        (公害防止事業
        団理事長)   城戸 謙次君
        参  考  人
        (公害防止事業
        団理事)    宮城 恭一君
        決算委員会調査
        室長      黒田 能行君
    —————————————
委員の異動
三月二十六日
 辞任         補欠選任
  山口 敏夫君     石原健太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石原健太郎君     山口 敏夫君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 昭和五十三年度一般会計歳入歳出決算
 昭和五十三年度特別会計歳入歳出決算
 昭和五十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和五十三年度政府関係機関決算書
 昭和五十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和五十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 〔総理府所管(環境庁)〕
     ————◇—————
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森下元晴#1
○森下委員長代理 これより会議を開きます。
 昭和五十三年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、総理府所管中環境庁について審査を行います。
 この際、お諮りいたします。
 本件審査のため、本日、参考人として、公害防止事業団理事長城戸謙次君、理事宮城恭一君、以上の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか、
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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森下元晴#2
○森下委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    —————————————
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森下元晴#3
○森下委員長代理 次に、環境庁長官から概要の説明を求めます。鯨岡環境庁長官。
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鯨岡兵輔#4
○鯨岡国務大臣 環境庁の昭和五十三年度歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和五十三年度の当初歳出予算額は三百八十六億七千六百四十万円余でありましたが、これに予算補正追加額四億二千八百六十四万円余、予算補正修正減少額二億七千五百三万円余、予算移しかえ増加額四千三百五十八万円余、予算移しかえ減少額三十億八千二百八十九万円余、前年度からの繰越額四千九百四十二万円余を増減いたしますと、昭和五十三年度歳出予算現額は三百五十八億四千十三万円余となります。この予算現額に対し、支出済み歳出額三百四十七億五千八百八十二万円余、翌年度への繰越額五千八百七十二万円余、不用額十億二千二百五十八万円余となっております。
 次に、支出済み歳出額の主なる費途につきまして、その大略を御説明申し上げます。
 第一に、公害防止等調査研究関係経費といたしまして四十四億六千八百五十三万円余を支出いたしました。これは、化学物質環境調査、光化学スモッグ対策のための調査、赤潮に関する調査研究等を実施するための経費、及び国立公害研究所、国立水俣病研究センターの運営等の経費として支出したものであります、
 第二に、自然公園関係経費といたしまして四十五億九千二百十四万円余を支出いたしました。これは、自然公園等における園路、歩道、野営場等の建設及び管理、交付公債による民有地の買い上げ、渡り鳥観測ステーションの運営、特定鳥類の保護対策等の推進を図るため支出したものであります。
 第三に、環境庁の一般事務経費といたしまして二百五十六億九千八百十五万円余を支出いたしました。これは、公害防止を図るための施策推進に必要な調査費、地方公共団体に対する各種補助金、公害防止事業団及び公害健康被害補償協会に対する交付金、環境行政に従事する職員の資質向上のための研修所の運営費並びに環境庁一般行政事務等の経費として支出したものであります。
 次に、翌年度繰越額と不用額について主なるものを御説明いたしますと、翌年度繰越額は、自然公園等の施設整備事業のうち、用地補償処理が困難であったこと等により年度内に完了しなかったものであります。
 また、不用額は、公害保健福祉事業が予定を下回ったことにより公害健康被害補償協会補助金を要することが少なかったこと及び公害健康被害補償法による被認定者が少なかったため公害健康被害補償給付支給事務費交付金を要することが少なかったもの等であります。
 最後に、昭和五十三年度の決算につきまして、会計検査院から旅費の支出及び公共事業関係補助事業の実施について不当事項の指摘を受けましたことはまことに遺憾に存じております。
 指摘を受けた事項につきましては、直ちに返還を命ずる等、適切な措置を講じましたが、今後とも予算の適正な執行について十分配意するとともに、指導監督を一層徹底いたす所存であります。
 以上簡単でありますが、昭和五十二年度の決算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
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森下元晴#5
○森下委員長代理 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。佐藤会計検査院第一局長。
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佐藤雅信#6
○佐藤会計検査院説明員 昭和五十三年度環境庁の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項二件でございます。
 検査報告番号七号は、架空の名目によって旅費の支出を受け、これを別途に経理していたものでございます。
 環境庁本庁では、職員等の旅費の予算執行に当たっては、用務の目的に応じてそれぞれの支出科目から国家公務員等の旅費に関する法律に従って旅費を支給することになっておりますが、旅行命令簿、旅費請求書及び出勤簿等の関係書類を作為するなどの方法により、出張の事実がないのに出張したこととして、不正に旅費の支出を受けていたものが五十二、五十四両年度において四百十二件二千二百十一万余円に上っておりました。
 これらの資金の使途については、同庁では職員の夜食代や会食等の経費に充てたと説明していますが、その事実について帳簿や裏づけとなる領収書により確認できましたのは、五十四年度分の十三万余円だけで、残余の二千八十三万余円については裏づけとなる資料が不備なため、その使途の確認が困難な状況でございました。そして、五十四年九月に実施した会計実地検査当時残額百五十二万余円を現金で保有していたものでございます。
 次に、検査報告番号八号は公共事業関係補助事業の実施及び経理が不当と認められるものでございます。
 これは山梨県河口湖町船津地区の河口湖畔の埋立地に設けられた二カ所の既設駐車場の中間にある水面千百七十一平方メートルについて、昭和五十一、五十二年度事業として、これを埋め立て、客土六千八百四十二立方メートル、橋梁一カ所、護岸工延長八十四メートル等を施工し園地を造成するものでございます。
 このうち、工区の中央部に施工する取水路の護岸工の施工について見ますと、鋼矢板を溶接で継ぎ足す際には接全部の強度を保持するため開元加工するのが要件となっておりますのに、開元加工を全く実施していないため鋼矢板の強度が著しく低下し、このため護岸工は取水路の入口から左岸側十メートルの間、右岸側十二メートルの間の鋼矢板が前面に傾き、上部の接全部の位置でははらみを生じているばかりでなく、タイロッドで連結している控え壁コンクリートが前面に滑動して傾斜し、その一部には亀裂が生じているなど本件護岸工は著しく不安定なものとなっておりました。
 また、埋立工事のうち、盛り土二百九十立方メートルを施工すべき個所について見ますと、下部百十五立方メートルを転石だけで施工していたため、陥没個所が見受けられる状況でございまして施工が著しく粗雑なものとなっておりました。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
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森下元晴#7
○森下委員長代理 これにて説明の聴取を終わります。
    —————————————
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森下元晴#8
○森下委員長代理 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上一成君。
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井上一成#9
○井上(一)委員 まず、環境庁所管の五十三年度決算の質疑に際して、数点にわたって私から質問をいたします。
 鯨岡長官とは、公私にわたって御指導いただいておるわけでありますけれども、お互いの立場に立っていかに環境行政を充実していくかということで、きょうは忌憚のない議論をさせていただきたい。十分にその意をくんでお答えをいただきたいということを冒頭にお願いしておきます。
 まずアセス法案について尋ねたいわけでありますけれども、アセス法案、このことについては、きょう長官も朝日新聞の論壇にみずからペンをとり、投稿されております。「経済開発を推進してゆく上で、アセスメントなどいらざることだ」と、もしそんな考えを持つならばこれはもう論外である、こういうふうにも書かれておりますし、反対の動きが高まることは非常に不思議だ、さらにそのことは単に反対のための反対であるとしか思われない、まず何よりも大切なのは人間の生命であり、健康の維持である、悪い影響を与えることがないように転ばぬ先のつえとしてこのアセス法案を成立させたいのだと、その決意のほどがうかがえるわけであります。
 一方二十四日の時点で、自民党の中では今国会提出は無理である、そういうような困難な見通しを報じられておるわけであります。まことにもって与党の立場で環境庁長官の意を十二分にくみ取っていない、その対応のあり方に私は非常に強い遺憾の意を持つわけであります。一体だれが反対をして、どういう時点でこの法案が提出に踏み切れないのか。もう総理も長官も一生懸命取り組んでやろうとしているのに、だれが足を引っ張っておるのか。わが党は環境影響事前評価による開発事業の規制に関する法律案というものを提出し、すでに環境委員会に付託になっているわけであります。このことも何ら審議の過程に乗せずに、いたずらにこのアセス法案をおくらせていくということは、一に人間の生命を軽視していると言っても過言でない。それほどまでに経済を優先していくのか、あるいは人間の健康を犠牲にするのか、私はやはり健康を支えることが優先であり、そのことによって経済も支えられると思う。期せずして長官も、冒頭に申し上げたように、経済開発を推進していく上でもアセスは必要であるということを論じられているわけなんです。そういうことをずっと私から指摘しましたけれども、一体だれがどうしてどうなってこのアセス法案の提出が見送られているのか、全くもってわからぬわけです。こういう点について、もう私自身も何が何だかさっぱりわからぬ、一体政府と自民党のやっておることは何をやっとるねん、まさにあきれ返って物が言えぬ、そういう今日の状態である。このことについて環境庁長官から、ひとつアセス法案についての取り組み、そして今日どういう実情なのかということもあわせてまずお聞きをしておきたいと思います。
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鯨岡兵輔#10
○鯨岡国務大臣 お答えをいたします。
 きょうの朝日新聞の論壇は、私が自分でペンをとって、ある晩遅く書いたものでありまして、全部私の責任でありますし、私の考えを率直に申し述べたわけであります。
 何が何だかわからないというお話ですが、何が何だかわからなくはないのです。ただ、非常に悩んでいるということだけはお認めいただきたい。それは、私が悩んでいるということだけでなしに、これに対して反対だという考えを持っている人もやはり悩んでいる。それは御承知のとおり、問題は幾つもありましょうけれども、油が一番の問題だと思います。油が二度にわたってショックを受けて、当初から見れば二ドルや三ドルで買えたものがいまは四十ドル近く出さなければ買えない。しかも星も、いまのところは骨を折って備蓄などをいたしましたから当面どうということはないという報告ですが、長い目で見れば、油は燃料ではなしに原料になるのだということで、産油国もこれをいままでのようにどんどん出すというようなことはなくなるだろう。そうすれば油に依存しているエネルギーを、いま七十何%というのですが、六十五年ぐらいまでには五〇%にしなければならぬという至上命令があるわけです、先生おっしゃったように、経済の最終の目標は人間の幸せな生活ですから、生命や健康を犠牲にして経済の発展なんてものはあるものじゃない。それはだれだってわかることなんでありますが、そういうことがわかっていながらも、前段申し上げました、このエネルギー問題の解決、電源立地なんていう問題にアセス法をつくることが支障になるのじゃないだろうか、どうも支障になると思われる、いままでの反対運動その他を見ていると、このアセス法ができることによって反対運動がますますふえてくるなんていうような心配がある、だとすれば、いまやっているのだし、アセスをやっていないのじゃないのだから、四十七年以来、閣議で決めて、いかなる仕事でも、地方の仕事でも国の仕事でも大きな仕事はアセスメントやらなければだめだということになっているのだから、法律をいまさらつくらないでもいいではないか、それによっていま言ったような心配があるのだからということで悩んでいるわけなんです。
 私の方は、そんな心配はありません、絶対にないです、また、多少の心配があったとしても転ばぬ先のつえを用意して、そして最終の人間の傘とか健康とかというものに万一にも再び支障を来すようなことがあっては相ならぬということでございますから、どうぞひとつアセスメント法を国会で御審議いただいて、衆参両院の先生方の審議を経て信頼と権威ある手続のルールをつくることがいいことだということでいま努力しているわけであります。
 先生、議会政治でございますから、どうしても政府の考えたことは与党である自由民主党のスクリーンを通って、それで自信を持って内閣が先生方の御審議をいただくという段取りになることはこれは御理解いただけると思うのでありますが、そんなことで多少おくれていることはまことに私は残念です。まことに残念で申しわけなく思います。しかも、総理も何回もやるやるということを言われた。それは衆参両院で言われたばかりではない。知事会議などにおいても言われた。それからまた、国民がこれを要望していないのかといえば、総理府のアンケート調査によっても圧倒的多数の国民が要望していますし、それから知事会なんかも二度にわたって決議をして、早くやってくださいということを言っているのですから、一日も早く法案を自由民主党のスクリーンを経て先生方の御審議をいただきたい、神様に祈るようなつもりで私はそういうふうに思っているわけでございますので、どうぞひとつ御理解をいただきたいと思います。
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井上一成#11
○井上(一)委員 何が何だかわからない、私はそういうふうに申し上げたら、いや、そうじゃなく、わかっているのだけれども悩んでいるのだと。悩みがあるということは心配があるわけです。しかし、環境庁長官が、心配ないのだ、心配せぬでもいいのだということを言い切っているわけです。また、心配するようなことはいまの時点ではないわけなんです。一体じゃあだれを信用するのや、政府・自民党は、自分たちの政府を信用しなければ自民党はどうするのだ。野党の立場でもないのに、これは自民党の内部事情でしょうけれども、提出することに反対をしている。国民も要望し、国会の中だけでなく、知事会、あらゆる機会に一国の総理が、責任ある立場の総理がこのアセス法案の国会提出を約束しているし、担当長官である鯨岡長官もこれは一日も早く提出したい、そうして御審議を得たい。これは審議する過程でその心配事があるとするならばただしていくべきだ。環境庁が自信を持ってそんな心配は要りませんと言っているのに、なおこの問題が置き去りにされているというこのこと、一体だれがいけないと言っているのか。自民党の全体がだめだと言っているのか、一部のかかわっている人たちが言っているのか、何が背景でそういうことを言っているのか、そういうことはどう受けとめていらっしゃるか、その点も聞いておきましょう、し
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鯨岡兵輔#12
○鯨岡国務大臣 先ほども申し上げましたように、とにかく昭和六十五年までには油に依存することを、いま七十何%ですが、それを五〇%ぐらいまでにして電気を起こさなければならぬというのは、ある意味では、別な意味では至上命令。これがなければ産業は停滞して失業者がふえるというようなことになる心配もありますから、これは何が何でもやらなければならぬ、これは御理解をいただけると思います。そういうことをやろうとしている矢先にこのアセスメントがそういうことに邪魔になるということを、そういうことをやろうとしている人たちが心配するわけですね、だれがと言えば。そこで、そういう心配があるのですよと言って知り合いの国会議員の先生方のところに来れば、それは困りますなあ、そういう心配では、ひとつ環境庁を呼んで聞いてみようというので、われわれは何回も呼ばれていって聞かれるわけです。それに対してお答えをするわけですが、ここでもう多少の食い違いがありますから、そこで手間取っているということが実情でございます。まあ多少の心配はあるにしても、アセスメントをやっている以上はその手続を国権の最高機関である衆参両院の先生方の御審議を経て権威と信頼あるルールにすることがなぜ悪いだろうか、おかしいじゃないかと言う人も相当おりますし、ひとついましばらく御猶予をいただきたいというのが私のお願いであります、
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井上一成#13
○井上(一)委員 長官のこの問題に対する取り組みはぼくは十分理解をし、その熱意に対してはむしろ評価をし、敬意を表しているわけです。過日も大蔵大臣は本会議で財政再建に取り組むみずからの姿勢、総理は行革に取り組むみずからの姿勢をそれぞれ表明されているわけです。厳しいようですけれども、環境庁長官、みずから政治生命をかけて環境保全のために自分は努力をする、この問題に取り組むという御決意をここで、これはもうそんなことを重ねて聞く必要はないかもわかりませんけれども、私はここで念のために確認をしておきたい。けさの新聞でも意は十分わかっておるのですけれども、この問題に政治生命をかけるのだという強い決意をお示しいただきたい、こういうふうに思います。
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鯨岡兵輔#14
○鯨岡国務大臣 私は、政治というものは、やはり約束というのはなかなかできるものじゃないし、しかし一たん約束した以上は、その約束を死力を尽くして守る、実施するというのがスタートでなければならぬ、軽々に約束して軽々にそれを破るというようなことがしばしばであれば政治の信用は地に落ちますから、どんなりっぱなことを言ってもそれではだめだ。これが、僣越なようですが、私の考えてあります。井上先生言われたように、総理も何回にもわたってこのアセス法案は国会に提出して御審議をいただくということを申しましたし、それを受けて私もそういうふうに言いました。それから地方の知事会議でも総理もそういうふうに御言明でございました。私は、この約束は守らなければならぬ、こういうふうに思っています。
 せっかくのお尋ねでありますから申し上げて御理解をいただきたいと思いますが、いま年率五・三%ぐらいの経済成長をしなければならぬというふうにわれわれは考えているわけでありまして、先生方もそれができればいいなということで御賛同いただいていると思いますが、五・三%ずつ経済が成長していきますと、西暦二〇〇〇年になるよりも三、四年前に日本経済はいまの倍になります。もう一つこの経済ができるわけです、この三十七万平方キロで二割ぐらいしか可住面積のないところで二倍の経済を支えていくために環境をどうやって保全していくかということは、これはいまの問題でないだけに忘れられがちですが、きわめて重要な問題だと私は思っているわけでございますので、そういうことも考えて、何としても転ばぬ先のつえのために先生方の御理解と御協力をいただきたい、切にそう思うわけであります。
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井上一成#15
○井上(一)委員 十分今後の努力を強く要望しておきます。
 さらに、私は、続いてここで、国が行う大きな開発事業、そういうプロジェクトに対しても、地域住民がその恩恵を受けるということはそう多くはないのだ、それが通例なんだ、おっしゃるとおりなんです。このことはきょうの論壇に鯨岡長官が述べられているわけです、そういうことであるから、さらに地域住民の合意を得るためにも、正しい理解と協力をもらうためにも、信頼のあるいわゆるアセスの法制度が必要だ、こういうふうにも述べられているわけです。
 とりわけ私は大きな国家プロジェクトとしての関西新空港について触れておきたいと思うのです。長官は、関西新空港建設に関しては環境問題には強い関心をお持ちだと思いますが、そういう関心を強く持っていらっしゃるかどうか、これも念のために聞いておきたいと思います。
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鯨岡兵輔#16
○鯨岡国務大臣 関西空港はことしの予算で調査をしようということで、それなりの金額を計上していま御審議をいただいているわけであります。が、あの泉州沖にできる国際空港というのは、海を埋め立ててつくるわけでございます。したがいまして、その空港自体が騒音が出て地域の住民に不当な迷惑をかけるようなことはないだろうか。それから、海を埋め立てるのですから、さらでだに汚染が心配な瀬戸内海の出口でございますから、どういうことになるだろうかなという心配もあります。さらに、埋め立てるということになれば膨大な土砂を運ばなければなりません。何か国民一人頭五トンとかいうような計算が最終までにはあるそうでありますから、そうすると、その土はどこから持ってくるのだろうかな、その土をとった跡はどうなるのだろうかな、その土はどういう方法で運ぶのだろうかな、運ぶときには沿道の人はどういう迷惑をこうむるだろうかな、迷惑をこうむる時間はどのくらいの長期にわたるのだろうかな、いろいろなことを考えますと無関心ではいられないわけでありまして、重大な関心を持っております。
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井上一成#17
○井上(一)委員 いま環境庁長官がおっしゃるように、泉州沖案では千七百ヘクタールの海域を護岸で囲って、そこを埋め立てて空港を建設するという一応の予定案。そのためにはどこからか土を運ばなければいけない。そしてどういう方法でその土を沖合い五キロのところに運んでいくのか、あるいは埋め立てによって運ばれた土の跡はどうなっていくのか、そのことによって、これは大阪、兵庫、和歌山、徳島、数府県に環境面でいろいろ大きく影響を及ぼすわけです。非常に強い関心を持っているというお答えです。念のために、環境面で影響を強く及ぼすそういう大きなプロジェクトについて、環境保全の面での主務官庁は当然環境庁だと思うわけですが、主務官庁はどこなんですか。
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鯨岡兵輔#18
○鯨岡国務大臣 環境面での主務官庁はどこかと言われれば、それは私の方じゃないかなと思います。
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井上一成#19
○井上(一)委員 これは当然なんです。環境保全で主務官庁はもちろん環境庁である。とすれば、現在運輸省が三年間にわたって調査しましたね。環境調査等あらゆる角度からの調査をしているわけですけれども、そういうものを取りまとめ中なんです。取りまとめて四月ないし五月ごろ地元に示して意見を聞きたい。予備協議というのでしょうか、聞くという段階に入っているわけなんです。このことについて運輸省から何かそういう相談を受けたのか、あるいは環境保全の面での環境庁としての指導を求められたことがあるのかどうか、こういう点についてひとつお答えをいただきたいと思います。
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鯨岡兵輔#20
○鯨岡国務大臣 先ほども申し上げましたが、飛行場をつくるということになれば、当面、公害問題では公害基本法の中にもある騒音、この騒音の問題等についてはずいぶん運輸省でも御研究になられて、その点についてはわれわれの方にもいろいろな相談があったりお知らせがあったりしたことは聞いております。ただ、先ほど私が申し上げました、どこから土を持ってくるのだろうかということについては、まだ相談も受けてない。私の感じでは、後で局長に細かく答えさせますが、まだどこから土を持ってくるのかということも詳細には決まっていないのではないかな、まして持ってくる方法などについてはまだ決まっていないのじゃないかな、鋭意その点について御検討になっておられる過程なのではないかなというふうに思っております。
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藤森昭一#21
○藤森政府委員 お答え申し上げます。
 大臣から御答弁がございましたように、現在運輸省が膨大な各種のデータに基づきまして環境影響評価書の作成に当たっておられるということでございまして、この過程につきましては、私どもも各省事務連絡会議等の場において承知をいたしております。環境庁といたしましては、大臣の御答弁にございましたように、国家的な大プロジェクトでございますので、私どもとしましてはこの問題の今後の進展に大変大きな関心を持っておるわけでございまして、運輸省が正規に私どもにその環境影響評価書を示して意見を求められる段階があると思いますが、そのときには、ただいま申しましたような観点から十分な意見を申し上げたい、かように考えておる次第でございます。
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井上一成#22
○井上(一)委員 局長、そういう相談があったのか、あるいは指導を求められたのかと私は聞いた。いまのなにで、指導は求められてないし、十分な相談もないということですね。どこから土をとるのかわからない、そういうことですね。
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藤森昭一#23
○藤森政府委員 そのとおりでございます。
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井上一成#24
○井上(一)委員 環境問題については主務官庁である環境庁に十分なパイプが——連絡もないし、相談も指導も受けることもない。いわば運輸省が独自でやっているということです。それじゃ運輸省がこれまでやってきたアセスについてお尋ねをしますけれども、アセスの対象地域、範囲、さらに調査によって得たデータ、調査項目、評価する基準、手法、さらにそのことはいま冒頭に私が長官と質疑をいたしましたアセス法案、このアセスの法案の精神から見て、運輸省がこれまでやってきたアセスについては妥当であるのかどうか、あるいは運輸省から、これらの私が指摘したそういう資料が環境庁には届いてなければ届いてない、あるいはそういう連絡がなければないで結構です。これは大臣、どうなんですか。
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藤森昭一#25
○藤森政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、運輸省からそうした資料とかあるいは意見を求められるという段階にはまだ立ち至っておりません。
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井上一成#26
○井上(一)委員 運輸省からは環境庁にこういうことも含めて何ら連絡がない、全くもって長官、これはもう環境庁が無視されておる。環境庁が環境保全の主務官庁である、こういうこと、そして環境を守る精神を尊重していくのだという環境庁長官の強い意をこれは十分理解しておらぬ証拠です。四、五月ごろに運輸省は、さっきも言うように予備協議と称して地元にその運輸省の案を示したいという、そういう意向を持っているわけです。いわば運輸省が勝手な独自の資料、データあるいはやり方、そういうことの中から地元にどうぞこの関西新空港には御協力をいただきたいという、こんなことで十分な地元の合意が得られると考えているのかどうか。私は、はなはだもって、きょうの長官の「論壇」に書かれたいわゆる「地域住民の理解と協力なくして事業を推進できるものではない。」という、とりわけ開発事業については地域住民に正しく理解してもらい協力してもらうのだ、そういう姿勢が見受けられぬわけですけれども、それは運輸省に対していずれかの機会に指摘をしていきますが、運輸省が地元に示すであろうデータ、資料を、環境庁として環境を守るというか、そういう意味で、いわゆる環境庁としてチェックするつもりはおありでしょうか。
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鯨岡兵輔#27
○鯨岡国務大臣 われわれとしては、もうすでに調査をするように決まって、あそこのところへ飛行場をつくろうということで運輸省が努力しておられることを認めているわけでございますから、どういうものをおつくりになるか、どういう方法でおつくりになるか、その際に環境にどういう影響が出るだろうか、でき上がった後はどうなるだろうかということについては、重大な関心を持っております。そこで当然これは運輸省の方からわれわれの方に話がないわけはないので、あった場合に、それに対してわれわれは適切な意見を申し上げようと用意しているわけですから、まだその段階に立ち至っておらないのではないかな、こんなふうに思っておるわけです。
 四、五月ごろに地元に案を示すというようなことを先生おっしゃいますが、それがどの程度の案をどういうふうにして示すのか、まだ環境庁に相談をする段階に至っていないことを説明するのかどうか、その辺もよくわかっておりませんが、最終的には環境をつかさどるわれわれの役所を度外視してやれるなんということは全然考えておりません。
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井上一成#28
○井上(一)委員 ごもっともだと思うのです。四、五月ごろ予備協議というのは、私の発言じゃないわけです。これは塩川運輸大臣が四、五月ごろ地元でそういう予備協議をしたい。予備協議をするには一定の資料が必要でありますし、それを示さなければいけないわけで、私の申し上げたのは、まだ環境庁に何も言っておらぬし、環境庁に相談もないし、環境庁にそういう指導も求めてきてないというそんな案を示したって、これは地元の合意が得られるわけじゃないし、理解が得られるわけじゃないし、むしろ運輸省に対する信頼が薄らぐだけの問題だし、物理的には私は無理だと思うのですよ、四、五月ごろなんて。環境庁にも示してないのを、そんなことを地元へ示せるはずがないのですけれども、もしそういうものを運輸省が出したとすれば、当然環境庁はチェックするでしょうねということを聞いているので、いまのお答えで、環境庁は環境庁の立場でそれを検討する、チェックしていく、こういうことでございますね。
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鯨岡兵輔#29
○鯨岡国務大臣 いつごろになるか、私つまびらかでありませんが、地元に提示するその案が環境庁の関心事であることであれば、これは当然われわれとしては意見を言わないわけにはいかない、そういうことでございます。
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