安孫子藤吉の発言 (地方行政委員会)

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○安孫子国務大臣 長い間市長さんとして、自治行政をはだに感じて御努力いただいた先生でございまするので、おっしゃることは全くそのとおりだと思うのです。私どもも、そういう実感を持ってやってまいりました。しかし、考えてみますと、医療の問題にいたしましてもあるいは交通機関の問題にいたしましても、この辺をやはりしっかりしたものにしないと、地域の振興というものはなかなか可能性が出てこないと思うのです。そこで、自治省といたしましては、できるだけそういう点について努力を重ねまして、そういうことにならないように、なるにいたしましてもその善後措置を講じていかなければならないというような方針を持って、今日に至っておるわけでございます。
 具体的な事例を申し上げますれば、たとえば医療の問題が先ほどお話がございましたが、これは政府からも答弁を申し上げましたけれども、だんだんとお医者さんがふえる、そうするとそれが解消するんじゃないかというお答えをしておるわけであります。しかし、実態はそういうものじゃなくて、都市傾向というものは非常に強いのでございまするから、医師がだんだんと余る状態になってまいりましても、必ずしも僻地に行くということにはならない、そういう実態だろうと思います。
 そしてまた、よけいなことを申し上げますが、僻地に行くという場合に本人は行く気になりましても、教育その他環境の問題から、家族が余り同意しないという実情だってあるわけでございます。そういう問題にどう対応するかということが、自治省といたしましても、また地域社会といたしましても適切な手を打っていかなければならぬ、こう思っておるわけでございます。
 いまの制度の中におきまして、医師を強制的に僻地へというわけにはまいりませんので、恐らく各県においてもやっておると思いますけれども、自治医科大学のほかに学資金を県費あるいは市町費等をもって支弁をいたしまして、強制はできないけれどもある一つの縛りと申しますか、そうしたことでできるだけ僻地に来てもらいたいというような措置をも講じて、苦慮惨たんしておるのが実情だと思います。そういうことで、これは一つの政策ですぱっと片づくというわけにはまいりませんけれども、そういう事態を認識いたしまして逐次対応していくほかなかろうか、こう思っておるわけでございます。
 それから、過疎バスの問題にいたしましても、私どもは地域社会から申しますと、赤字路線だからといってそれを切るんだということは適当じゃない、地域社会のことを考えてもらわなければいかぬということで運輸省ともいろいろと相談をいたしまして、しかしながら最後に八百キロぐらいのものがやむを得ぬだろうということで、法律も通っておりまするからそういうことにいたしたわけでございます。これの将来の運営につきまして、五年間だけはある程度保障されておるけれども、五年過ぎたら一体どうなるか、それは過疎バスという制度もありまするけれども、それだけで対応できるかどうか、これから一つの大きな研究問題だと私は思っておるわけでございます。
 いずれにいたしましても地域社会、これが都市だけでなくて僻地におきましても、活力を持って活動し得るような客観的条件を整えるということについては、自治省といたしまして今後一層の努力をいたしたいと考えておるわけでございます。

発言情報

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発言者: 安孫子藤吉

speaker_id: 26895

日付: 1981-04-14

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会