森喜朗の発言 (文教委員会)
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○森(喜)議員 嶋崎委員のお述べになっていらっしゃるお考え、私もよくわかるのです。しかし、この法案は、大学をつくることはいけませんよということではないのであって、嶋崎先生も御専門で十分御承知のとおり、私学がやはり日本の教育の中にあって大変大きな役割りを占めておりますし、位置も占めておりますし、五年前につくりました私学助成法も二分の一を目途としてわれわれは制定いたしましたけれども、今日の財政事情を考えてまいりますと、すでに三千億を超えるということになってまいりますので、いろいろな意味で、やはり国民の監視の中でこの私学助成というものを考えざるを得ない。私学が健全にいい方向で発展してくれることをわれわれは願うわけですが、どうしてもそうなれば、いままでのようなペースでは、なかなか私学補助というものが進まないということであるならば、やはり量的な拡大よりも質的な充実を図るということが政治家としての務めではないだろうか。
文部省をかばうわけではありませんが、文部省は、先ほど冒頭に私が申し上げたように、でき得れば法的に縛らない方がいいと考えておられたことは間違いがないし、また、そういう考え方をわれわれにも述べてこられました。しかし、ここはわれわれ与党として、やはり政府に責任を持つ立場として、議員の立場で、与党の立場で、これはみずから質的な方向へ行って、とにかく大学を抑えていくというのではなくて、健全な発展を遂げるように政治的に横からお手伝いをしていくということが大事なのではないかという判断をいたしました。
特に間もなくまた十八歳人口がふえていくことも、嶋崎先生御承知のとおりであります。そしてまた、この法律が大体この三月で切れるということを一つの目途としまして、大学関係者の中にも、いろいろと大学の増設あるいは学部・学科の増設、新設等々の動きがあることもわれわれはだに感じてまいりますと、このあたりで、大変大事な時期でもございますし、私学が大事だし、高等教育が大事だからここらでひとつ三年、高等教育計画もあるけれども、もう一遍わが党も考えなければならぬし、また各党の皆さん方からも、いろいろな御意見をこれから聞いていかなければならぬと思いますし、文部省にももう一遍これらのことを、三年というのはちょっと長いかもしれませんが、将来の高等教育のあり方についてももう一遍検討し直してみる必要があるのじゃないか、そのことがやはり高等教育計画を進めていく上において意義あることだ、こんなふうにわれわれは判断いたしたわけでございまして、文部省も、そういうわれわれの考え方に協力してくれたということであります。
また、各大学で反対意見も強いようだがというお話がございますが、私は、各私立大学の先生、関係者からもいろいろ意見聴取をしてまいりましたが、やはりそれぞれ個々に考え方が違うようであります。総じて強い反対があったという嶋崎さんのお話でしたけれども、私は、率直に言いまして、たとえば私大協会は反対だというふうになっておりますが、しかし、個々の方々にそれぞれ意見を伺いますと、いまの自民党のその行き方で判断することが健全であろうというお考え方もかなり出ておりましたということも、われわれの踏み切った一つの判断の材料にもなっておるというふうに御理解をいただきたいと思います。