寺田熊雄の発言 (法務委員会)

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○寺田熊雄君 検察庁としては最善を尽くしたものだと思っていらっしゃるということをお述べになりましたね。私は、やはり法務大臣としては、その態度を初めから貫いてもらいたかったんです。記者会見の席上でそういう意見を求められたときに、検察庁のやったことは正しいんだ、最善を尽くしたんだとなぜ言われなかったのでしょうか。そう言われれば、まさに正義を愛する大臣のお気持ちが全く適切に表現されたんじゃないでしょうか。私は、行特委員会でわが党の野田委員がこの問題について質問いたしました。それについて、鈴木総理と法務大臣お二方とも御答弁になりました。鈴木さんの方は、検察庁としては公判を維持するために大事な証人を出すというのはきわめてあたりまえのことだ、そういうことをとやかく論議するのはおかしいという答弁をしておられたようです。これは私、九時のテレビニュースで、たしかそうだと思いますが、テレビでそれを聞きまして、なかなか鈴木さんのおっしゃることは素人だけれども的を射ておると感じたわけですね。そうでしょう。
 検察当局としては、田中角榮被告が榎本のアリバイ論で抵抗しておる。そのために、大臣経験者の政治家を続々と証人として繰り出しておる。私どもの見方では、八年前の日時なんということを記憶するというのはそもそもおかしいので、特段の事情がない限り、それが自分の一生の中で特に二度とあり得ない印象の深いことであったというようなことであればこれは記憶に残り得るけれども、そうでないあたりまえの日常に出会うことで正確に日時を記憶しておるなんというそんなことは、われわれの経験則上あり得ないことだ。それを得々として証言をする、それもあいまいなものだから、検察官の反対尋問に遭ってみごとに崩れ去ったという醜態をさらしておる。なぜそんなことをするのか。それは、明らかに政治力で裁判所を威圧するというか恫喝するというか、全く法治国家としてあってはならないことをしておる。それに対して検察官は、公判を維持するために適切な証人を繰り出すというのは、これは当然の措置ではないでしょうか。
 ですから、鈴木総理はあたりまえのことですよとおっしゃったのは、素人ではあるけれども、きわめて適切な御答弁だと私は伺ったんです。法務大臣は、まして大学の法学部をお出になっておられるし、非常に法律の方でもお詳しくていらっしゃる。私ども玄人だと思っているけれども、玄人はだしでいらっしゃる。平素感心をしております。そういう方が、なぜ鈴木総理のような適切な御答弁ができなかったのか。
 あなたは、先ほど検察庁のやったことは最善を尽くしたのだと思うとおっしゃった。なぜそれじゃ、検察庁は最善を尽くしているよ、よくやっているよというお言葉が出なかったんでしょうか、これは不思議でならない。御保釈明ください。

発言情報

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発言者: 寺田熊雄

speaker_id: 30748

日付: 1981-11-10

院: 参議院

会議名: 法務委員会