清水汪の発言 (環境委員会)

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○清水政府委員 ただいまの御指摘の御懸念につきましては、ある意味では私どもとしても御心配のお立場は理解できるわけでございます。これまでのいろいろの事例からも、訴訟というものは非常にたくさん起きております。
 問題は、訴訟自体がどういう趣旨あるいはどういうポイントについて起きているかということが一つあると思いますが、そういう点になりますと、これにはかなりいろいろの種類なり側面があろうかと思います。
 ところで、この法案の二十条では、まさに御指摘のように、横断条項とよく私ども言っておりますけれども、主務大臣が許認可というような行政処分を行う際には、評価書において、環境影響の防止、公害の防止とか、自然環境の保全、そういうものについてどういうふうに配慮されているかということを審査をしてから処分をするというふうにしてございます。そこからいまの御懸念の問題がある意味で出てくるんだろうと思いますけれども、この点につきましては、私どもとしては、この二十条は、いま申しましたように、環境保全について十分な配慮がされているかどうかという、そういういわば実態について、許認可処分に当たり主務大臣としても配慮をしなさい、こういうことでございます。
 ですから、そのことから言いますと、まず言えますことは、一つは、その評価書をつくるのは事業者でございますが、事業者はこの法律の規定の流れに沿って評価書をつくるわけでございますけれども、いまの御指摘は、その手続の流れの中に何か瑕疵があった場合に、最終において行われておる主務大臣の行政処分にどういう関係があるかということからくる御質問だろうと思いますけれども、その点は、ただいま申しましたように、主務大臣の立場というのは、主務大臣の行政行為というものが直接事業者の行っている一連の流れとつながっているということよりは、その結果の成果物である環境配慮について行ったことの内容について審査しなさい、こういうことでございますので、まず形式的といいますか、そういう関係から言いましても、手続の流れに何か仮に瑕疵があったとしても、そのことが直ちに行政処分である方の違法性につながるというふうには考えなくていいんじゃなかろうかというふうに思いますし、それからもう一つは、この二十条の表現をごらんいただきますればおわかりのように、主務大臣は結局のところ総合して判断する、こういう立場に立っているわけでございます。したがいまして、そこにはある意味でいわゆる判断の裁量と申しますかへそういうものが認められている、こういう法文になっているわけでございます。
 そういうようなことから言いまして、いま御指摘の手続の流れの瑕疵が、すぐに形式上行政処分の有効あるいは違法という議論につながるわけではないということは申し上げられると思います。思いますけれども、ただ、訴訟を起こそうという側からすれば、とにかく訴訟を起こして裁判所の判断が出るまでは、仮にそれが門前払いの判決といいますか、門前払いのことであれ、あるいは実体審理の上での判決であれ、それはいずれにしてもある意味で一つの目的を達しているという面はあるかもしれません。これは御本人の方の主観の問題ですから、私は推測で申し上げるしかないのですけれども、そういうことから言いますと、その訴訟自体が、あるいは訴訟の理由に一つされるのじゃないかというようなことまでは、これは否定できないと思います。思いますけれども、私は、いま申しましたような、この法の解釈とか内容から言いまして、それは特に心配する結果にはならないのじゃないかというふうに考えております。

発言情報

speech_id: 109604006X01219820810_007

発言者: 清水汪

speaker_id: 3184

日付: 1982-08-10

院: 衆議院

会議名: 環境委員会