清水汪の発言 (環境委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○清水政府委員 いまの御質問にも関連いたしますが、先ほどの答弁にちょっと補足させていただきます。
この住民の、いわゆる言葉は悪いのですが、この場の言葉としてお許しいただきたいのですが、その正体を厳しくチェックするかどうかという議論は、この種の法律の場合には、そこまで考えることはちょっと適当でないんじゃないかという問題があろうかと思います。
ということは、たとえば選挙権のような公民権とか、その他の受給権のような問題ですと、いわゆるその権利でございます。そういう場合には、その本人の真実性と申しますか、そういうものを確認した上で処理をすることがいわば当然でございます。しかし、この場合の住民の意見というものは、いわゆるその地域に住む人の、言うなれば生活体験等に基づく環境情報を得たいというのがそもそもの趣旨でございますので、そこまでの深入りは、ある意味では、先ほどの環境権論争というようなものとかえって議論が混淆してくることにもなりかねないということも考えなければならないと思います。
それからもう一つは、とにかくそういう人が登場する機会はいわば二度でございまして、一つは説明会に入るということと、もう一つは説明会の後なり、前でもいいのでしょうけれども、意見を意見書でもって事業者に提出するという、この二度の機会でございますので、いま問題になっているような現象とは必ずしも一緒にはならないということかもしれません。
もし仮に、説明会のようなものが、これは望ましいことではございませんけれども、非常に妨害的な荒れ方のようなことで、その運営自体が全く不可能だというような現象が生じたときは、この法律では一つの規定がありまして、たとえば説明書を配付するというような代替措置でもって、その説明会自体にかえて、先へ手続を進めることができるというふうには手当てはしてあるわけでございます。
それから、ただいまの後の方の御質問でございますが、訴訟が提起された場合には、大幅におくれるのではないかということでございますが、この点は、ある意味では見解の相違ということになろうかと思いますけれども、一応申し上げられますことは、一つは、まず行政訴訟と民事訴訟に分けて考えてみますが、行政訴訟が提起されたからといいましても、それに対する免許等の効力停止の決定がない限りは法律上の事業の遂行に支障はない、こういうことが申し上げられるわけでございます。事業の遅延というものは、反対する方たちの実力行使などを含む、いろいろな事実上の妨害行為によって生ずることがむしろ多いのではなかろうかというふうに思うわけでございますけれども、いずれにしても、ここは訴訟の継続によりまして遅延が生じているのかいないのかということは、つまり事実が両方重なっているというような例が多いと思いますので、明確には申し上げにくいということでございます。
それから、民事訴訟というのは、民事の差しとめ訴訟ということになりますけれども、これも事業の続行禁止の仮処分決定がない以上、法律上は事業の遂行に支障はないわけでございますけれども、この辺のことになりますと、環境影響評価の手続上の欠陥というものを理由とする民事差しとめ訴訟というものが提起されるかどうか、これは事実としては提起する人はないとは言えないと思いますけれども、法律理論上は、民事訴訟としてのそういう訴訟の提起は認められないことになりますので、したがって、当初のうちは多少はそういう訴訟が起きるかもしれませんけれども、それはやがて落ちつくところへ落ちつくことになるのじゃないかということは申し上げられると思います。
もう一つよく心配されますのは、訴訟が提起されますと、行政庁のその仕事に携わる公務員自身としても非常に仕事がやりにくいという心情になる。これが、私どもも過去の間に、ある意味では経験していることでございます。ございますが、その辺のことになりましては、一義的にはいずれにしても申し上げかねる。全部がストップしているわけではない。むしろ、いい悪いは別といたしましても、訴訟は後まで残っているけれども、すでに事業が動いているというような例もあるわけでございます。