堀昌雄の発言 (公職選挙法改正に関する調査特別委員会)

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○堀委員 日本の政治が、国会が国権の最高機関だ、こうなっておりますけれども、どうも行政府優位みたいなかっこうになっております。ですから、いま提案者がお答えになりましたように、自分の考えを実行したい、実行するためにはどうも行政府の長にならないと実行できないというのは、私、いまの日本国憲法の考え方からすると大変おかしいのではないだろうか。それは結局、長い明治憲法以来の、法案を政府が提案するというシステムが定着しているものですから、それとの関連もあって、私はどうも行政府優位という考え方が非常に強いんじゃないか。私ども立法府におります者は、立法府におる者の誇りといいますか、要するに行政府の中に入らなければ政治家としては何か一人前になれていないんだ。閣僚目前の方もおいでになりますから、余りそういうことを強く申し上げるわけにいかぬかもしれませんが、特にわれわれ野党だからという意味でもなくて、やはり立法府にある者が、行政府を指導できるような力と影響力を持つことが大事なんであります。同時に、法律も、議員立法をもって行政府をリードしていくということがあっていいんじゃないか。
 ですから、これは、いま提案者がお話しになりましたように、現状の中では、過去からの長い連続の問題としては、おっしゃるようにいろいろな問題があると思います。私は、衆議院の自民党の方からお話を聞きますと、これはまずいんだというお話をなさる方が衆議院側にはかなり多いのです。しかし、それは裏返せば、参議院側にすれば、そんなことはおかしいぞ、両院対等だから参議院から出てもいいじゃないかというお話になるんだろうと思うのでありますけれども、私はやはり、参議院のレーゾンデートルといいますか、そういうものを確立するためには、行政府よりは上位にある院としてのそういう権威というものを、私も期待しておりますし、恐らく国民もそういうふうに期待しておるんじゃないだろうか、こういう感じがいたします。これは、新しい制度になってから、また参議院の皆さんで御検討いただく課題だろうと思いますけれども、さっきちょっと触れました参議院改革の中では、特に私は重要な問題のような感じがいたしておりますので、意見を一つ申し上げておくわけでございます。
    〔塩崎委員長代理退席、委員長着席〕
 いまの改革問題は以上で終わりまして、今度は少数立候補の問題でございますけれども、自民党案は現職国会議員五名、さっき申し上げましたように、実在する会派として最低単位で三人というのを私どもの党は提起をしておるわけであります。ここはぜひひとつ、これまでの公聴会、参考人の御意見、あるいは質疑の中でも、政党のいまの構成単位の問題というのは非常に重要な問題になっておりますから、御検討を十分いただかなければならないのでありますが、これは三人か五人かということであります。
 その次の、直近の選挙の四%の問題は、これは理論的には少し問題があるのではないかという感じがしているのであります。
 自治省に伺いますが、パーセントでここを規制しておるのは、下院の選挙法にはあっていいと思うのです。西ドイツの比例代表総選挙区法案も五%条項で規制をしております。大体政権を担当するのは下院における政党の数によって行われるというのが、今日の世界の国のおおむね現状でありますから、そうすると、下院で少数党がたくさん出るということは政権の安定にまずいということで、ワイマール憲法以来の教訓に学んで、西ドイツでも五%条項ができてきた。しかし、これはいやしくも上院の問題でありますから、上院の比例代表の問題については、上院は政党といいますか会派がたくさんできても、それは別に参議院の機能を損なうことはないので、政権を構成するのはあくまで衆議院が主体になっておるということから見ますと、パーセンテージ条項というのは、果たして参議院のこの全国区比例代表制に必要かどうかという気が私はしておるわけであります。
 自治省にちょっとお尋ねをいたしますけれども、比例代表をとっておる先進国の中の上院というのは、たしかベルギーとイタリーでありますか、二つくらいしかないと思うのでありますが、そこはそういうようなパーセント条項による政党の規制があるのかないのか、お答えをいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 堀昌雄

speaker_id: 13201

日付: 1982-08-17

院: 衆議院

会議名: 公職選挙法改正に関する調査特別委員会