櫻内義雄の発言 (内閣委員会)
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○櫻内国務大臣 ただいまお示しの、ソ連あるいはアメリカの予算額というもの、これは私よく承知しておりませんので、その辺はまたよく調べてから申し上げたいと思います。しかし、渡部委員の御調査を前提にして申し上げますと、そういう数字になっておるといたしますと、ひとまずただいまのような御批判が出ると思います。
しかし、先ほど私が当初に申し上げましたように、われわれの期待しておったデタントというものが具体的に進むというよりも、むしろその間にソ連が軍事力を強化したということは、各国がそのことを認めておるところであります。そして、そのことによって均衡が破れるのではないかという非常な懸念がある。特にレーガン大統領は就任後にそのことを指摘して、このまま放置しておいたならば大きな不均衡を生じて問題である、だからどうしてもこの際犠牲を払っても軍事力を強化しなければならない。これは、ただいま申し上げておるような軍事均衡をどうしても保持しようという、そういう見地の方針であるわけであります。
私は、この方針がただいたずらに軍拡をやるのだということではないと思うのですね。アメリカ自身が大変な犠牲を払っておるということは、予算を見てもわかると思うのですね。大きな赤字、そしてその赤字によってはアメリカの経済は非常な困難に直面する。現に、この赤字のためにインフレが高じてはいけないということで高金利政策をとって、またそれによって日本でもいろいろな困難な面があるわけでありますが、そういうことを承知しながらもどうしても軍事均衡は保ちたい、こういう考え方、これについては私どもは理解を示さなければならない。
一方におきまして、東西の対立、米ソの間がうまくないようではあるが、しかし対話をしよう、こういうことで、昨年の十一月三十日以来の核戦力の削減交渉、あるいはグロムイコ、ヘイグの長時間にわたる会談が行われておるのでありまして、こういうような会談を通じまして渡部委員のおっしゃるような理想的な方向へ進んでいくならば、まことにそれは好ましいと思うのでありますが、現段階においてアメリカのとっておるそういう措置というものは、われわれ友好国としては理解を持っていかなければならないと思います。