金丸三郎の発言 (本会議)
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○参議院議員(金丸三郎君) ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。
参議院議員選挙制度につきましては、ここ十年以上にわたり各界各層において論議されてまいりましたが、全国区制度につきましては改革を要するとするのが大方の一致した意見であると存じます。
われわれも、ここ数年にわたり全国区制度の改革について綿密なる研究討議を重ねてまいりました。そして成案を得るに至りましたので、法律案として提出するに至った次第でございます。
全国区制度の改正につきましては、まず参議院にふさわしい人を、より得やすい制度にすることが必要だと考えるのであります。さらに、現在の全国区制度が国全体という広大な地域を選挙区とし、八千万人の有権者を対象とする個人本位の選挙となっておりますので、有権者にとりまして候補者の選択が著しく困難であること、また、多くの候補者にとって膨大な経費を要することなど、これらの問題点の解消を図ることが必要であると考えます。加えて、政党が議会制民主主義を支える不可欠の要素となっており、また、国民の政治的意思形成の媒介として重要な機能を果たしている現状に眼を向ける必要もあると存じます。これらの諸点を総合的に勘案して、現在の個人本位の選挙制度から政党本位の選挙制度に改めることが適当であるとの結論に達したのであります。
この結論のもとに、現行の参議院議員の選挙制度の仕組みを根本的に改めることとし、都道府県を単位とする選挙区選挙と拘束名簿式比例代表制選挙とから成る新しい参議院議員選挙制度を設けることといたしました。
参議院議員選挙にこの比例代表制選挙を導入することにより、従来の全国区制度が個人本位の選挙制度であったことから生ずる各種の弊害を是正することができ、さらに、比例代表制選挙における候補者名簿に登載することにより参議院議員にふさわしい人材を得ることが、より可能になり、また有権者の意思を適正に国政に反映することができるようになるものと考えるのであります。
以下、その大要を申し上げます。
その第一は、候補者名簿についてであります。
比例代表選出議員の候補者を順位を付して記載した候補者名簿は、一定の要件を備えた政党その他の政治団体に限り、届け出ることができるものといたしております。
一定の要件とは、五人以上の所属の国会議員を有すること、直近の衆議院議員総選挙または参議院議員通常選挙において全有効投票の四%以上の得票を得たものであること、十人以上の所属の比例代表選出議員候補者及び選挙区選出議員候補者を有することの三つのいずれかの一つに該当することであります。
候補者名簿に登載されることができる者は、参議院議員の被選挙権を有し、かつ、当該政党その他の政治団体に所属する者であるか、所属しない者でありましても当該政党その他の政治団体が推薦する者であればよいこととしております。
名簿登載者の選定及びその順位の決定は、当該政党その他の政治団体が任意に行うことといたしておりますが、拘束名簿式比例代表制における名簿作成の重要性にかんがみまして、政党その他の政治団体は、名簿登載者の選定機関に関する必要な事項を届け出なければならないものといたしております。
第二は、供託金についてであります。
まず、比例代表選出議員の選挙における供託金の額を名簿候補者一人につき四百万円とし、政党その他の政治団体がこれを供託しなければならないものといたしました。
なお、各種の選挙につきましても、供託金の額を現行の二倍に引き上げることといたしております。
第三は、投票の方法についてであります。
投票は、選挙区選出議員選挙及び比例代表選出議員選挙ごとに、それぞれ一票を投票するものとし、比例代表選出議員選挙におきましては、政党その他の政治団体の名称を記載して行うことといたしております。
第四は、当選人の決定についてであります。
これにつきましては、候補者名簿を届け出た政党その他の政治団体の得票数に比例して、ドント式により、それらの政党その他の政治団体ごとに当選人数を決定し、それぞれの候補者名簿に記載された順位により当選人を定めることといたしております。なお、比例代表選出議員に欠員が生じました場合には、当該候補者名簿の次順位の者を繰り上げるものといたしております。
第五は、選挙運動についてであります。
比例代表選出議員の選挙における選挙運動は、候補者名簿を届け出た政党その他の政治団体が行うものとし、公営によるテレビ及びラジオの放送、新聞広告並びに選挙公報によるものといたしております。
なお、選挙区選出議員の選挙に係る選挙運動が、公職選挙法において許される態様において比例代表選出議員の選挙に係る選挙運動にわたることができるものといたしました。
第六は、公職選挙法上のいわゆる確認団体についてであります。
まず、候補者名簿を届け出た政党その他の政治団体を確認団体とすることにいたしました。
次に、この政党その他の政治団体は、確認団体の政治活動として認められているポスター及びビラを、当該政党その他の政治団体の選挙運動のために使用することができるものといたしました。また、確認団体の政治活動として認められている政談演説会及び街頭政談演説において、当該政党その他の政治団体の選挙運動のための演説をもすることができるものといたしております。
以上、比例代表選出議員選挙制度の概要を申し上げましたが、選挙区選出議員の選挙につきましては、現行の地方区の選挙制度の例によるものといたしております。
最後に、施行期日につきましては、この法律は、公布の日から施行し、改正後の公職選挙法の規定は、施行後初めて行われる参議院議員の通常選挙から適用するものといたしました。
以上、公職選挙法の一部を改正する法律案の提案理由及びその趣旨を御説明申し上げた次第でございます。(拍手)
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公職選挙法の一部を改正する法律案(参議院提出、第九十五回国会参法第一号)の趣旨説明に対する質疑