金丸三郎の発言 (本会議)
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○参議院議員(金丸三郎君) お答え申し上げます。
ただいまの御質問は、憲法第十四条、四十四条あるいは十五条等に関連をいたしまして、憲法に違反するのではないかという意見があるけれども、自分はそうは思わない、提案者はどのように考えておるかという御趣旨の御質問でございます。
この点は、参議院の本会議、委員会を通じまして非常に論議された点でございますが、私どもは、選挙権、被選挙権は自然権的な超国家的な人権ではなく、憲法第十五条の第一項が規定しております国民の基本的な参政権であり、その具体的な選挙権あるいは被選挙権、立候補は、憲法第四十四条によりまして法律をもって規定されるところであると、基本的にこのように考えております。
したがいまして、今回の私どもの提案をいたしております比例代表制は、全国区の持つ諸種の弊害を是正しつつ、現在わが国におきまして国政を動かしておるものは政党でございます。昭和二十二年の第一回の参議院の選挙以来、全国区におきましても政党化が進んでまいりました。これは自然の趨勢であると私どもは考えております。この趨勢にかんがみ、現在わが国の政治に責任を持つております政党が責任を持って名簿をつくり、国民の批判を受ける拘束名簿式比例代表制が憲法の容認する合理的な選挙制度である、かように考えるのであります。
このような合理的な制度でございますので、選挙権、被選挙権等につきまして制約が起こるといたしましても、私どもは、憲法の許容する合理的な制約として認められるものである、憲法に違反するようなことは絶対にない、かように考えておるところでございます。
次に、第二の参議院の政党化の問題でございます。この点も参議院の審議の際にたびたび論議されたところでございますが、先ほど来申し上げますように、私どもは、参議院の政党化は、議会制民主主義をとり、全国区という制度が設けられて、そして直接選挙という制度をとります以上は避けられない、ある意味ではまた自然の傾向であるというふうに考えております。このたびの法律案は、このような現実を踏まえまして、国民の政治的な意思を国会に最も適正に反映させようというものでございます。
このたびの改正案が参議院の独自の機能を失わせるのではないかという御懸念でございますけれども、私どもはそのように考えておらないのでございまして、むしろ、先ほど提案理由で御説明を申し上げましたように、名簿に登載できる候補者は政党の所属員に限定をいたしておらないのであります。私どもは、各党が参議院議員としてふさわしい人を名簿に登載しますならば、参議院議員としてふさわしい人がより得やすくなるのではなかろうか、これは参議院の独自性にも資するものと考えております。
なお、参議院の独自的な機能を確保するという問題は、選挙制度の面からと参議院の機構や運営の両面から達成すべき課題でございまして、その意味におきまして、現在、参議院の改革協議会におきましても種々検討中でございます。私どもは、機構や運営の改善によりまして参議院が独自の機能を発揮することができますように極力努めてまいらなければならない、かように考えておる次第でございます。(拍手)
〔内閣総理大臣鈴木善幸君登壇〕