金丸三郎の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参議院議員(金丸三郎君) 先ほど安藤議員の御質問に答弁漏れがございまして、申しわけございませんでした。
 選挙運動の制限が憲法違反ではないかという趣旨のお尋ねでございます。
 比例代表選挙におきましても、選挙の公正を確保する必要があることは申すまでもございません。政党の行います日常の政治活動は、先ほどもお答え申し上げましたように自由なわけでございます。本案で認めております選挙運動がそれに加わるわけでございます。今後政党本位の選挙運動になるといたしますというと、平素政治活動として各党の活動は自由にできるわけでございますので、選挙に際しまして、選挙の公正を確保するためのある程度の制限をいたしましても、これが憲法に違反するようなことには私どもは万ならない、かように考えておる次第でございます。
 次に、小杉議員の御質問にお答えを申し上げます。
 第一点は、政党要件の緩和の点でございます。
 私どもが提案をいたしております政党要件につきましては、先ほどその根拠を私より御説明を申し上げました。私どもは、これに対しまする社会党のお考えにつきましては十分に傾聴いたす点がある、かように考え、これは参議院でもしばしばそのようにお答えを申し上げたところでございますが、衆議院においてせっかく御審議中でございますので、十分な御審議をいただきたい、かように考えておる次第でございます。
 第二点は、投票方式でございます。いわゆる記号式の投票をとった方が現在の自書式よりもいいのではないかという趣旨のお尋ねでございます。
 この点につきましても、先ほど私どもの考えを申し上げたのでございますが、私どもは、政党が候補者を選びまして、そして数十名の各党の候補者に恐らくなろうと思います。有権者は、政党の政策を見、聞き、また、政党が国民に対しまして提示いたしております候補者を見て、どの党に入れるかの判断、決意をなさることになろうかと思います。私どもは、有権者が慎重に考慮していずれの党に投票するか決意なさるためには、記号式よりも自書式の方がベターではなかろうか、こういうように考えておるわけでございます。また、記号式にいたしますと、名簿を届け出る政党の数がどのくらいになるかわかりませんけれども、投票用紙の作成でございますとか、いろいろと選挙事務の管理上の問題もあるわけでございます。そういう点も勘案をいたしまして現行の自書式の方がよかろう、このような結論に到達いたした次第でございます。
 次に、議席の配分の方法でございます。
 これは御承知のように、いろいろな方法がたくさんあるわけでございます。私どもは、比例代表の議席配分の方法は、結局は端数の処理をいかにするか、その方法によっていろいろな方式が生まれておるわけでございますが、ドント式は、先ほども御説明を申し上げましたように、一議席当たりの支持者の多寡によりまして議席を配分するのに最も合理的であり、かつ正確である、このように考えております。また、八千数百万の有権者が日本はあるわけでございまして、有権者の立場から見ましても、これが最もわかりやすい比例配分の方法であると考えます。
 サン・ラグ方式や修正サン・ラグ方式は、このドント式の合理性は認めつつ、意図的に少数政党に有利となるように考案された方式でございます。私どもは、これがヨーロッパの主流とは考えておりません。デンマークとかスウェーデンとかノルウェーとか、いわゆる北欧の三カ国に採用されておる制度でございます。わが国の実情から考えますというと、やはりドント式の方が一番妥当ではなかろうか、かように考えたのでございます。
 次に、供託金についてのお尋ねでございます。
 供託金は、現在までほぼ五年ごとに引き上げてまいっております。今回の場合も、前回五十年の改正の考え方に立ちまして、物価上昇等諸般の実情を考慮し、二倍に引き上げることにいたしております。これは国会議員の選挙のみならず、地方の選挙につきましても同様に引き上げることにいたしておるわけでございます。
 なお、全国区と地方区の供託金は、昭和三十一年以降全国区は地方区の二倍になっておりますので、比例代表の今回の制度につきましても、この差を踏襲することが適当と考えた次第でございます。比例代表の選挙では、供託金は政党がもちろん払うことになるわけでございます。しかし、供託金という制度は、やはり乱立候補の防止ということが一つの目標でございますので、政党が候補者を立てることにいたしましても、やはり野方図な名簿への登載を避けるという意味で、供託金の制度を設けた方が適当ではなかろうか。また、諸外国には選挙公営という制度は余りございません。その負担ということも供託金という制度の中に私どもは含めて考えてよかろうと思っておるのでございます。
 このような趣旨から、政党本位の選挙制度、拘束名簿式の比例代表の選挙制度ということにいたしておりますけれども、やはり政党が供託金を供託するという制度をとりますことが妥当であろう、こういうふうに考えた次第でございます。
 なお、今後の衆議院におきます審議あるいは採決等についてのお尋ねでございますが、衆議院におきます日程の許します限り慎重に御審議に相なりまして、法案について長短等もよく御吟味くださいまして、私どもとしては、一日も早く御賛成をいただきたい、かように思っておる次第でございます。(拍手)
    〔内閣総理大臣鈴木善幸君登壇〕

発言情報

speech_id: 109605254X02919820727_028

発言者: 金丸三郎

speaker_id: 18620

日付: 1982-07-27

院: 衆議院

会議名: 本会議