宮之原貞光の発言 (公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○宮之原貞光君 わが党も拘束制が合憲であるという立場は皆さんと変わらない。ただいまも申し上げたように、その理由を、今日の全国区制の持っておるところの問題点、いま皆さんが提案理由にも言われたように、八千万の人々でどうだとか、非常に金がかかるとか、あるいは政党云々と、あるいは人材云々というのはわかりますけれども、実はわが党はこの問題について五つの角度から検討してみたのです。
それは、わが国の政治の中で果たしているところの政党の役割りとその機能の評価という観点、第二点は参議院の特性とこの参議院制度の改革のかかわりはどうなのか、それからあなたの党のおっしゃるところの現行の全国区制の問題点、さらにまた、参議院の置かれておるところの現実を直視いたしますと、少数政党に対するところの配慮という観点、さらには国民と議員との結びつき、こういういろいろな角度から検討いたしまして、これはやはり憲法の許容できるところのいわゆる合理性のあるものだという判断をしておるのでございます。
この問題につきましては、いま本改正法案にかかわりますところの社会党案の提出手続をとりつつあるわけでございますので、いずれはまた本委員会で議論をしていただこうと思っておりますが、私どもはそういう五つの観点から総合的にやはりこの点を判断して一つの結論を持っておるということだけは申し上げて、私はやはり与党の皆さんの中でもこの問題について、果たしてそれでいいかどうかということも御議論いただきたいと思うのでありますが、まずこの視点を踏まえて、一、二またお聞きしておきたいと思うのであります。
いわゆるこの参議院のあり方と本改正法案にかかわりますところの問題なんです。私は、一部にありますところの参議院は政党化すべきでない、むしろ政党色をなくすべきであるという主張にはくみするわけにはまいらないのです。特に、みずからは特定の政党に入って活動されておって、参議院の政党化はまずいと、こう言われるところの方々がいらっしゃるわけなんですけれども、これはどうしても私ども政党に所属しておる者としては理解できない、これは自己矛盾じゃないだろうかとさえ思うのですよ。ですから、私どもはここのところをやはりきちんとまず押えておかなければならないと思うのです。確かに一昨日の御質問から感じられましたですけれども、まだ政党に属しておる方であの緑風会に対するところのノスタルジアを持っておる方もいらっしゃるようでございますけれども、今日やはり政党政治として現実にあるんですから、そこのところをやはり認識して、言われておるところの参議院の特性、そこのところをどう対応していくかという立場に立ってこの問題を私は処すべきだと思う。
そういう立場から、それならば現在の参議院のあり方というものが本当に好ましいものなのかどうか、衆議院のチェック機能としての役割り、言われておるところの良識の府としての参議院の存在価値というものが現在きちんとできておるのかどうか、こういう点を踏まえますと、率直に申し上げてこれはやはりそうだとは言い切れません。たくさんの私は問題点を持っていると思うのであります。また、いろいろなマスコミ関係も報道しておりますように、衆議院のコピー化ではないかというような指摘、あるいは先日のある新聞に世論調査の結果を発表しておりましたけれども、国民の参議院に対するところの関心度の低さ、こういうようなことを考えますと、お互いどこに身を置こうとも、この参議院の機能と権威を高めるためにはどうお互いがするかということは、私はやはりお互いが共通の課題として精力的に取り組まなければならない問題だと思うのです。
したがいまして、この課題と参議院の政党化の現実、政党の果たしているところの役割り、この二つは私はこれは相矛盾するものじゃないと思う、二者択一のものじゃないと思う。むしろ、やはり今日の政党政治の現実、役割りということを重視しながら、また参議院の特性に応じたところの機能をどう発揮するかという、ここのところをやはり同時に私はやっていくところの課題をお互い参議院は課せられておると思うのです。そういう点では、まさに車の両輪と申し上げていいのじゃないでしょうか。それを短絡的に、政党化しておるから二院制がどうされておるんだというふうに結びつけるのには私は疑問がある。
そういう立場から言いますと、言われておりますところのいわゆる参議院の機能云々の問題については、もっともっと各党積極的に私は対応すべきじゃないかと思うのです。ところが、そういう点から見ました場合に、残念ながら与党の皆さんは、果たしてどの程度この参議院の機構改革、機能改革という問題について積極的に取り組んでおられるのだろうかどうだろうかと、若干やはり皆さん方の積極性について疑問に思わざるを得ないのです、端的に申し上げますけれども。
たとえば、議長のもとに参議院の改革協議会というものがあります。その対応の仕方もそうじゃありませんか。せっかく遠藤小委員会で結論を出した。いわゆる常任委員会の持ち方もこう変えようじゃないか、参議院独自のものとして調査会というのも置こうじゃないかと、合意をして各党に持ち帰った。ところが、肝心かなめの与党の皆さんが、これはどういう経過か知りませんけれども、新聞によりますと衆議院の一喝を食うてそれが取りやめになったと報じられておるんです。私はこれではどうかと思うのです。それはお互いに参議院にやっぱり身を置く者としては、いかにして参議院の機能を回復するかということについては、衆議院がどう言おうともこれが正しいのだ、でなければ二院としての性格をきちんと果たすことができないのだという立場に立つとするならば、主導権を持っておるところの与党の皆さんは、この問題にはもっともっと積極的に対応してしかるべきじゃないだろうかと思うのです。
私は、そういう意味におきましては、参議院制度の改革もこれはやらなければならぬ、選挙制度の改革もやらなければならぬ、同時にこれも。これは落とすわけにはまいらない、両方はまさに車の両輪なんだから。言うならば、委員会においてこの選挙制度の問題をやると同時に、並行してこの制度の機構改革の問題についても積極的に私は与党の皆さんとしてもやってもらわなければ困るし、やるべきだと思うのです。そういうことでなければ国民は納得のある理解ができませんよ。その点皆さんはどうお考えになりますか。