宮之原貞光の発言 (公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○宮之原貞光君 ぜひとも御答弁のように積極的にやって、そのあかしを立ててもらいたいと思うのですよ。でありませんと、よく言われておるように、この法案は党利党略じゃないかとやはり言われちゃうのです。御承知のようにわが党の中でもさまざまな議論がありますけれども、一つの問題点は、改革もあれは必要だ、制度としてあれでよろしい、しかしながら同時に参議院の機構改革を積極的にやって、権威を高める、機能を回復する、この二つがともどもにやられてこそ国民に理解ができるのじゃないだろうか。こういう意見がやはり相当強いし、私どももそうだと思うだけに、きょうの答弁でそれを終わらせることなく、与党の皆さんも私はいまの問題もこれ同様にひとつ熱意を込めてやっていただきたいと思うのです。
 御承知のように、あの第六次選挙制度審議会の議事録を拝見したり、あるいはこの中間答申を拝見いたしますと、このことも大分議論をされております。いわゆる五点ほど具体的に提起をされておるのであります。たとえば、参議院の委員会を省別に設けることなく事項別に設けたらどうか、いま遠藤小委員会で議論したような問題ですね。あるいは参議院の先議の案件をふやしたらどうだろうか、人事案件等国会の承認事項について参議院に優先権を与えるようにしたらどうかとか、ひとつ参議院から大臣、政務次官を出さないようにしたらどうかとか、あるいは党議の拘束を緩和するようにしたらどうかとか、五点にわたりますところの具体的な問題が出ておるんです。
 私は、やはりこれらの問題については、もっと私ども謙虚に受けとめて、党派を超えてひとつ議論する必要があると思うのです。恐らくこう申しますと、与党の皆さんは大臣やあるいは政務次官を除かれたら困ると、そのお気持ちはわからぬでもありませんよ。しかしながら、やはり参議院としての特性、そういうようなものを発揮して国民の負託にこたえようという立場に立つならば、この問題についても私は積極的にひとつ検討していただきまして、先ほどの答弁のようにぜひともひとつ積極的な姿勢を示していただきたいと、こういうことを重ねて御要請を申し上げておきたいと思います。
 次は、憲法四十三条にかかわるところの問題でございます。すなわち、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」という問題とかかわるところの問題でございますが、この問題についての御答弁は、名簿登載者はあらかじめ選挙公報なりラジオ、テレビ、さらには新聞等で国民に知らされておる、投票するときだけその人の所属の政党名を書くわけだから、この名簿登載方式も直接投票の選挙の一方法だ、憲法上は疑念ないという御見解のようでございます。私も憲法上は先ほど申し上げたように疑念はないと思うのでありますが、ただ果たしてこれだけでいいのかどうかということについては、わが党としては非常に問題だと考えておるのであります。なぜかと申しますと、長年国民は個人選挙、個人名記入になじんできておるという、わが国選挙の歴史的経過というものを踏まえますなれば、憲法論議は別にいたしましても、違憲でないにしても、もっともっと積極的にこの名簿登載者と国民と直接触れ合うことのできるところの方法というものをこの中で考えていいのじゃないかと思うのです。
 私は、その点一昨日の円山委員の御意見の中に、たとえば現行の全国区選挙運動の中であるタレント候補が、自分の政策なり自分の氏名を明らかにするよりも、自分の担当しておるところのテレビ番組の番号だけを言って走っておられたと、こういうことを体験談としてお聞きをいたしたわけでございますが、いま自民党案のように、おたくの案のように、名簿登載者はテレビとかラジオからしか国民に接することができない、選挙公報でしか。そういうことになりますと、さっきのテレビのチャンネルの番号ではございませんけれども、今度はその人の政策やいろいろな個人の人柄をにじみ出すというよりは、政党名だけ連呼して歩くというかっこうに相なりはしないか、そのことを危惧するのです。
 そういうことになりますと、テレビの番組が、チャンネルが政党名に変わったにしかすぎなくなりはせぬか。長年国民は個人選挙になじんできておるんですから、一体こういう案ではどうだろうかということを私ども率直に言って考えざるを得ない。政党選挙であるという枠の中でも、もっともっと名簿登載者本人が直接国民の皆さんと触れ合って、それで国民はその人を通じてその人柄なり政見なりを知り、書くときにはその人の所属をするところの政党だという、選挙運動の全面禁止ではなくして、もっともっとこの選挙運動の枠をいま皆さんの案よりは、禁止しているのを緩めていく、拡大をしていく、こういう方法というものを考えていただいてはどうだろうか。実はわが党はそういう立場に立ちまして改正案の中に具体的に一つ入れてあるわけです。
 御承知のように、今日の全国区は政連車——選対車三とか、あるいはポスター十二万枚とかはがき十五万枚、いろいろこうありますね。私はそれを許容できる限り緩めて、そういうことを通じて名簿に登載をされておりますところの登載者と国民の皆さんと一人一人結びつけていく。そうしませんと、少なくとも参議院の選出をされるところの百名の比例代表の選挙区の皆さんはますます国民と遊離しちゃう。さきの世論調査ではございませんけれども、国民の参議院への関心がさらに薄まりはせぬかということを私は心配します。
 そういう意味合いから、私どもは私どもの党の中の案として具体的な提示をしておるわけでございますが、いずれ議論をしてもらわなければならぬと思いますけれども、物の考え方としては、そこまで皆さん一歩やっぱり踏み切って、あるいはそういう意見に対しては謙虚に耳を傾けて、検討するにやぶさかでないぐらいの態度があっていいのではないだろうかと思うのでありますけれども、この点について御見解をお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 109614226X00319820416_011

発言者: 宮之原貞光

speaker_id: 17438

日付: 1982-04-16

院: 参議院

会議名: 公職選挙法改正に関する特別委員会