寺田熊雄の発言 (公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○寺田熊雄君 二院制は、一般的に申しまして、法案審議をダブらせることによりまして立法作業の慎重さを求めるものということができると存じます。それはまた、下院の少数党圧迫あるいは特定の階級の利益を擁護するなどの横暴を抑制する機能を営むものと言われております。
わが国の参議院は、古く良識の府と言われて、無所属の知識人、文化人の発言がそれを代表するように思われてまいりました。しかし、実際にはこれは戦後のきわめて短期間に限られまして、現在では完全に政党政治が支配しております。しかし、それにもかかわらず参議院は、衆議院がそそくさと審議して重要な論点を見逃しているような粗雑な立法作業に対して、時間をかけて慎重に審議し、重要な問題の再検討を果たすことによって存在意義を発揮することができると存じます。
私自身のささやかな経験の中の一、二の例を挙げますと、たとえば衆議院が企業秘密漏示罪の規定のひそむのを見逃しておりましたのを私どもが指摘して修正させました昭和五十二年の労働安全衛生法及びじん肺法の審議、衆議院でわずか三時間足らずの委員会審議しか行わず、これに反対する者は過激派であるというような自民党の某国対役員の言論牽制が支配いたしました昭和五十三年の成田新法、社会党提案によって重要な修正を行いました昭和五十四年の民事執行法などを挙げることができると存じます。
これは宮之原先生にお伺いするわけですが、社会党案の提案者は参議院の存在理由についてどのようにお考えになっていらっしゃるか、まずお伺いしたいと思います。