寺田熊雄の発言 (公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○寺田熊雄君 「比例代表制は政党政治を前提といたしますが、わが国ではまだ政党がそれほど国民の間に浸透していない」。たとえばアメリカの場合は、私ども高校生に聞きましても、私はリパブリカンであるとか私はデモクラットであるとかいうようなことを申しますが、日本ではまだとうていそこまでは行っておりません。「また、政党政治も欧米のようには成熟していない。したがって、比例代表制の採用は時期尚早であるし、とりわけ良識の府である参議院、ことに知識人、文化人の進出しやすい全国区の選挙にこの制度の導入を図ることは適当でない」、以上申し上げたような批判があることは事実であります。
 この反対論は、法律論ではなくして、政治の現状認識の上に立った政策論とも言うべきものでありますが、この根底には先ほども申し上げましたように既成政党に対する不信感が強く横たわっておるのであります。また、現状認識の点でも必ずしも正確さを持つものではございません。と申しますのは、国政の分野では市町村のような自治体の政治とは異なりまして現実に政党政治が支配しております。時と所によっては選挙民は人よりも政党を選択する傾向を示す場合がないとは申せません。私個人のささやかな経験でも、私がたとえば市長に立候補した実例を申しますと、寺田さんは私は好きだ、しかし社会党だから入れないという人が現実にかなりの数あったのであります。
 それだけに、知識人、文化人が結集して新しい政治団体をつくれば、既成政党に飽き足らない国民をこれに引きつけ、現在よりもより多くの知識人、文化人を当選させるチャンスともなり得るのではないかと考えております。また、それは既成政党にとっても、できるだけ多くの信望のある知識人、文化人を候補者のうちに加えて党のイメージを変えようとする意欲を生ぜしめる動機ともなり得るのではないかと思うのであります。この点はいかがでしょうか、提案者にお伺いいたしたいと思います。

発言情報

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発言者: 寺田熊雄

speaker_id: 30748

日付: 1982-07-07

院: 参議院

会議名: 公職選挙法改正に関する特別委員会