関根則之の発言 (地方行政委員会)
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○政府委員(関根則之君) 御指摘の附帯決議は、昨年の三月二十六日に本委員会でなされたものでございますが、全体で内容的には十一項目にわたっているわけでございます。
逐次申し上げたいと思いますが、第一につきましては、行政改革に当たりましては、税源配分の見直しをやって、地方の一般財源の強化を図るべきだという御指摘でございますが、私どもも来年度の税制改正に当たりまして、極力地方自主税源の強化拡充の方向で努力をしたつもりでございますが、現在行革を進める過程におきまして、増税なき財政再建という基本的な方針もございまして、国、地方を通じて財政再建を進めるに当たりまして、新規のないしは大型の増税をするということができないという制約があるわけでございます。また、全体として増税はしないにしても、国税から地方税への移譲という問題も検討課題には当然なるわけでございますが、御承知のような国の財政の状況でもございますので、必ずしも大きな項目について税源の地方への移譲というようなことができ得なかったわけでございます。今後とも税制調査会なりあるいは地方制度調査会の御意見を伺いながら地方税源充実の方向で私どもとしては努力をしていきたいと考えております。
それから二番目の問題は、個人住民税につきましての低所得者層の負担の軽減を図るべきであるという点でございますが、御承知のような厳しい地方財政の状況下におきまして、大幅な本格的な地方の住民税の減税ということは残念ながら実施し得なかったわけでございますが、ただいま提案申し上げております地方税法の中にもありますように、非課税限度額につきましては低所得者層の負担というものについての配慮を加えまして、微調整ではございますが、しかるべき措置を講じたところでございます。
三番目の問題は、非課税等特別措置の整理合理化を引き続き抜本的に進めるべきであるという御趣旨でございますけれども、私どもは、昭和五十一年以来非課税等特別措置の整理合理化を積極的に進めてきたつもりでございます。特に、臨調の第一次答申におきましても負担の公平というものが税制上きわめて重要であるという御指摘をいただきまして、国の租税特別措置と同様に、地方税につきましても私ども積極的にその見直しを進めたところでございます。ただ、政策税制につきましてはそれぞれ政策目的がございますので、必ずしも大幅な廃止というものができなかったことは残念ではございますけれども、そういう状況下におかれましても、廃止したもの十一件、縮減したもの二十四件、合計三十五件につきまして廃止または縮減を実施をしようとして法案を御審議いただいておるところでございます。
四番目は、法人事業税の外形標準課税の導入でございますが、従来からの基本的な課題でございまして、私どもといたしましては地方団体の税収の安定化を図る上からもぜひそういう方向で実現を図りたいと考えておりますが、国の税制調査会の議論の過程におきましても必ずしもすぐに実施に移すというような意見の一致までは見るに至っておりませんので、五十五年の十一月の中期答申におきましても、課税ベースの広い間接税の導入問題と一緒にこの問題に何らかの結論を見出すようにしていくべきだと、こういった趣旨の答申がなされております。私どももそれに向けて今後努力をしていきたいと考えております。
また、デザイン業に対します個人事業税の課税が行われるわけでございますが、「芸術活動によるものを含まないものとすること。」という点が御指摘をいただいておりますが、この問題につきましては、昨年の事務次官通達におきまして、芸術活動によるものはその対象範囲に含まれないことを明確化いたしますとともに、課税に当たって地方団体に対して十分留意するよう指導をしているところでございます。
次は五番目の問題でございますが、不動産取得税の特例適用を受けます際の申告期限を、いままで法定いたしておりましたものをいま少し弾力的にすべきであると、こういう御指摘といいますか内容でございますが、この問題につきましては、私どもとしても実際の地方団体における適用状況等を従来から調査をし、見守ってまいったわけでございますが、実際問題として制度的にも無理があるという考えに達しましたので、今回の税制改正、御審議をいただいております改正案におきまして、申告期限なり内容等につきまして各都道府県の条例にゆだねることにするよう法律改正をお願いを申し上げているところでございます。こういう形になりますれば、実態に即した規定が各地方公共団体段階におきましてなされ得るものというふうに考えておる次第でございます。
次の六番目の問題は、固定資産税等についての負担の軽減に努めるべきであるという点でございますが、住宅につきましては従来から一定の新築住宅の税額を三年度間二分の一の額とする措置を講じてまいりました。なお、中高層の耐火建築については五年間二分の一でございますが、そういう措置を講じまして負担の軽減を図ってきているところでございます。今回の改正案におきましては、この軽減措置が期限切れになりますので、三年間延長をする改正をお願いいたしておりますとともに、今回の評価がえによりまして住宅の価格が上昇することが考えられますので、価格要件を引き上げることを考えておるところでございます。
なお、住宅用の土地の問題につきましては、日常生活に最低限必要と認められます二百平方メートル以下の小規模住宅用地に係る固定資産税につきましては、すでに税負担を四分の一とする軽減措置を講じているところでございますが、今回の改正案におきまして、評価がえに伴う税負担の増加を緩和いたしますため、毎年度の税負担の増加が一定の範囲内にとどまりますよう負担調整措置を講ずることとしております。今回の評価がえの評価の上昇状況等にかんがみまして、その負担調整措置の区分をさらに細分化いたしますことによりまして、税負担の緩和に配慮をしたところでございます。これらの措置を講ずることによりまして、住宅地等に対します税負担についてはかなりの配慮措置がなされているものというふうに考えます。
七番目は、電気税及びガス税の軽減の問題でございますが、電気税につきましては、この前電気料金の値上げをいたしまして以来格別の電気料金の上昇というものが見られておりませんし、需要家庭の約半分程度が免税点以下になっておるというような状況もございますので、今回はその免税点の引き上げを見送らしていただきましたが、ガス税につきましては、代替燃料との関連等の特殊な事情もガスにつきましてはございますので、一層の負担の軽減を図る必要があると考えまして、免税点を一万二千円に引き上げる内容の法改正をお願いをしているところでございます。なお、今後におきましても地方財政の状況なり料金改定の状況等を勘案しながら国民生活への配慮を十分してまいりたいと、こういうふうに考えております。
八番目は、軽自動車税の月割課税の問題でございますが、それに関連いたしまして混乱を生じたりしないようにすべきであるということと、自動車税の徴収方法について現行制度を存続すべきであるという御趣旨でございますが、私どもといたしましては、軽自動車税につきましては月割課税に移行したわけでございますけれども、その実施に当たりましてはできるだけ混乱を起こしませんように納税者や関係者等に対しまして周知徹底方を図りますとともに、課税の円滑化を図るよう市町村を指導してきたところでございます。
自動車税そのものにつきましては税額も大きなものになりますので、月割課税に改めていく考え方は現在のところございません。現行の制度を存続したいというふうに考えておるところでございます。
次の第九番目は、生活環境施設なり地方道を整備するための地方財源を充実すべきであるという点でございますが、地方の一般的な財源の充実につきましては、第一の項目で申し上げましたように、今後とも私どもとしても最善の努力をしたいと考えております。その中におきまして、生活環境施設等の整備に要する財源につきましても、自主的な財源でできるだけ多くの部分を賄い得るように努力をしていきたいというふうに考えます。
なお、道路整備財源の道路目的税源につきましても、国道の場合に比べまして地方の特定財源の割合というのが非常に低くなっております。事あるごとに建設省ないしは大蔵当局等とも折衝をしているところでございますが、これにつきましてもなかなか一挙に片のつく問題ではありませんが、今後とも引き続き努力を続けていきたいというふうに考えておる次第でございます。
十番目の問題は、事業所税の課税団体の範囲の拡大でございますが、私どもといたしましても、税調の場等に議論を持ち出していろいろ各方面のコンセンサスの一致を得べく努力はしているわけでございますけれども、何しろ、たとえば県庁所在の市におきましても人口段階が十万程度の都市もあるというようなこともございますし、また、たとえば同じ二十万という人口規模の都市でありましても、産業構造が非常にばらばらでありまして、必ずしも一概に事業所税の課税団体にするにふさわしいような指標が統一的に見出せないというような問題もございまして、必ずしも関係各方面の意見の一致を見るまでに至っておりません。この問題につきましてはたびたびこの委員会におきましても答弁申し上げておりますとおり、そういった事情を踏まえながら今後とも私どもとしては努力をしていきたいと考えております。
最後の十一番目につきましては、利子配当所得の源泉分離課税による地方税の減収についての補てん問題でございますが、この問題につきましては、昭和五十九年一月一日から例のグリーンカード制度の導入によりまして総合課税へ移行するということになっております。住民税につきましては翌年度課税でございますので、昭和六十年度から所得税同様総合課税になるわけでございますが、そうなりますと一応片がつく問題ではございますけれども、それまでの間につきましては現実問題として住民税として収納すべきものが徴収できないということになっておりますので、その補てん措置を従来から大蔵省に対しまして折衝し、その結果措置がなされてきております。五十七年度におきましても一応臨時地方特例交付金に相当するものといたしまして、国の財政事情もございますので、交付税特別会計における借り入れによりこの部分を措置し、地方団体に交付する交付税の原資としてこれを充当すると、そういう措置をとらせていただいたところでございます。
以上でございます。