粕谷照美の発言 (文教委員会)
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○粕谷照美君 私学の独自性という意味では、最近の私学は非常に整備もされてまいりましたし、独自性もずいぶん高まってきているというふうには思うわけでございます。中にはいろいろ問題がありまして、いずれまた次の機会にやりたいというふうに考えていることもあるわけですけれども、先日の新聞にも載っておりましたが、文部省幼稚園教育課内幼稚園教育研究会が出しております「幼稚園教育早わかり一問一答」、この中にも入っているわけですけれども、すでに幼稚園に障害児が一万人も通園をしているということがあるわけですね。養護学校の義務化に伴って、重い障害を持っている子供たちは普通の小学校にいれない、養護学校に入りなさいと、こういう指導が国公立の場合は行われている。しかし、私学の中では——私学だけじゃなくて幼稚園、私立保育園も含めてでありますけれども、そういう障害を持った子供も一般の子供たちと一緒に保育をするあるいは教育をするということが非常にいいことなんだという、こういう実践を国公立に先駆けてやっていらっしゃる。私の友人も宮崎で、地域の子供は地域の学校に入れるべきだ、その前提になる幼稚園教育は非常に重要だということで、障害児を積極的に受け入れてやっていらっしゃるという事実も見ております。私学の自主性なんということはこういうところから始まらなきゃならない、本当にすばらしい実践だというふうに考えているわけであります。こういうのが私学の独自性なんだというふうに思うわけであります。
この私学の独自性に対して歴史的に振り返ってみますと、教育刷新委員会が昭和二十一年の十二月に、学校経営主体の健全な発達を助成し、これに公共的、民主的性格を付与するために云々と、こうして学校法人化をしていかなければならないんだということを示唆しておられますね。そして、この私立学校法が提案をされたときに高瀬文部大臣は、私立学校を設置する法人はこれを特別法人として民法による財団法人以上に教育的な、また基礎の強固なものにすることが必要である。いわゆる民法財団の私立学校よりは学校法人の私立学校というのはもっともっときちんとしたものになるんだということを提案の内容に入れていらっしゃるわけであります。
私は、これほど重要な私立学校、特に今回は私立の幼稚園でありますから、この幼稚園をどのように指導し助言をしていくかということが文部省の大きな任務であろうかというふうに思うわけです。
教育基本法の第六条に、「法律に定める学校は、公の性質をもつものであって、国又は地方公共団体の外、法律に定める法人のみが、これを設置することができる。」とこうしてあるわけで、公の責任を持つがゆえに設置者は自覚を持たなければならない。その自覚というのは一体何か。教職員をそろえること、施設設備を整えていくこと、教育課程を編成し、そして児童を教育あるいは保育をして卒業させるという、こういう計画を持たなければならないというふうに考えているわけでありますが、その意味から見てみますと、昭和五十年の行管庁の幼稚園及び保育所に対する報告書というのは非常に問題があるというふうに考えているわけであります。
たとえば、施設設備等の基準、これなんか大変なことを言っていますね。認可定員を超過している、こういう指摘があります。中には無届けで学級増をしている、そしてそのために増築をしている、四十人以上のクラスがある、認可定員の二・三倍にも達する自治体がある。これはどういうことなんですかね、二・三倍なんてすし詰めもいいところです。二番目に園舎、運動場。これは私立の幼稚園では七七・三%が基準を下回わっている。ほとんどが基準を下回っているということも指摘しております。それから、専任の教諭の数が学級の数の三分の二を下回るなど、教諭の配置基準に達しないのが六・九%ある。先生の数が学級の数の三分の二というのは大変なことですね。建物があるから教育ができるのではない、先生がいるから教育ができるんだと、私はこういうふうに思うわけですが、こういうことに対して監督官庁である都道府県の知事、教育委員会の設置認可の態度はどうであるか。これがまたお粗末なんですね。非常に手厳しい指示をしておりますけれども、こういう問題についてはいまどのような改善といいますか、前進といいますか、指導が行われたかということについて伺います。