宮之原貞光の発言 (文教委員会)
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○宮之原貞光君 私は、日本社会党を代表して、私立学校振興助成法の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。
その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
これよりその趣旨について御説明申し上げます。
御存じのように、わが国の幼稚園の約四分の一は個人立、宗教法人立など学校法人立以外の幼稚園であります。このように学校法人立以外の幼稚園がわが国の幼児教育に果たしているところの役割りの重要性と父母の教育費負担軽減の必要性にかんがみ、これらの幼稚園に対しても経常費助成の道が開かれたのであります。
しかし、他方におきましては、教育基本法、学校教育法、私立学校法等では学校教育に必要な公共性と安定性、継続性を保持するため、私立学校は学校法人によって設立することになっておりますので、当然にその学校法人化は推進をされなければならないものであります。
このような観点から、昭和五十年に私立学校振興助成法が制定された際、その附則第二条第五項で、助成を受けた学校法人立以外の幼稚園に学校法人化を義務づけたのであります。
しかしながら、本年三月に学校法人化の期限が到来したもののうち、なお約半数が学校法人化に至っておりません。
また、質疑の中でも明らかにされましたように、現状では必ずしもこれらの幼稚園のすべてが学校法人化できるという環境条件にないことと、文部省においてもこれに対する適切な施策を持ち合わせていないことが指摘できるものであります。
こうした状況下において、無条件でさらに三年間公費助成を延長するという本改正案は、幼稚園制度を乱すことにもつながりかねないばかりか、学校法人化への確実な見通しがないため、正直に補助を辞退した幼稚園や、法を遵守するため幾多の困難を克服して誠実に学校法人化に努力した幼稚園との間に均衡を失し、いわば正直者がばかをみることになり、ひいては国の施策に対する国民の信頼を失わすことになるのであります。したがいまして、無条件での助成というやり方は、とうてい容認しがたいものであると言わなければなりません。
補助金の交付を受けた学校法人志向園が法人化を果たすための義務を履行することは、この政策的意図と法の公正なる遵守ということから当然のことであります。もちろん、先ほども申し上げましたように、中には最大限の努力を払いながらも諸般のやむを得ざる事情で学校法人化し得なかった私立幼稚園の設置者も存在することはよく理解できるものの、きわめて遺憾なことには、学校法人化は義務規定ではあっても法人化しないからといって罰則も交付金の返還も求められないとして、補助金の交付を受けながら、その努力を払わなかった設置者も多々あるということは事実であります。このことを不問に付しながら、さらに学校法人化する期間を何らの歯どめもなく三年間延長するという特例を設けることは、学校法人以外の私学に対する助成を行い、同時に学校法人化を促進し、そのことによって幼児教育を振興するという国民の期待と遵法の精神を裏切るものであって、決して許されるべきことではありません。
以上の理由から、本修正案は、本延長措置によって補助金の交付を受けた者が昭和六十年三月末日までに学校法人化を行わなかった場合は、原則として延長された期間に係る補助金の返還を求めることとし、学校法人化を担保しようというものであります。
最後に、本修正案による措置とともに、公立、私立の適正配置や補助の拡充など私立幼稚園の一層の振興策が不可欠であり、さらには幼保の一元化に取り組む必要性のあることを申し添えたいと存じます。
以上が本修正案を提出いたしました理由及び内容の概要であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げるものであります。